私の第186通常国会

通常国会が終わりました。かなり高い法案成立率だったと思いますが、新人である私はその雑用に専念し、相変わらず鼠のように走り回った国会でした。結局国家国民の ために何ができたのかという観点で言えば反省しなければならないこともあります が、私なりにいくつかのテーマにチャレンジしました。いずれも政治が取り組まなけ ればならない絶対必要な中長期課題であると認識しています。

第一に、党本部国家戦略本部で人口減少問題などの中長期課題に取り組んでいます。 自民党はこれまで個別的テーマでの中長期戦略を議論する常設の会議体は調査会とし て存在しておりましたが、政策総動員が必要な骨太の中長期戦略を議論する全員参加 可能な会議体はありませんでした。そこで国家戦略本部で、2030年の国家像を描 き、そこからバックキャスティング手法で現在実施すべき政策を議論することにな り、現在取りまとめ作業にあたっています。

第二に、経済政策として中小企業政策に取り組んでいます。地方の中小企業などあら ゆる産業が元気にならないと経済が本格起動しない。なぜ大胆なマクロ政策を打った のに地方ではそれほど大きな実感がないのかと言えば、サプライチェーンが過去20 年間で分断されてしまったからです。つまり会社関係や人間関係が安売り競争で分断 されてしまった。そこにきて、マクロ政策を打っても、血管が目詰まりしたのと同じ ように、活力とおカネは流れていかない。ではどうすればいいのか。はじめにどこが 目詰まりしているかを把握する。そんな当たり前なことから始めています。ビッグ データを使って。効果的戦略的な中小企業政策を打つことができるようになると思い ます。今年度末には地方でも実感いただけるようになるよう頑張っていきたいと思い ます。

第三に、若手数人の法人税減税検討チームで、法人税減税に取り組んでいます。いろ いろな抵抗が予想される課題でしたので、若手でムーブメントを起こそうとしたもの で、何度も議論を重ね、関係大臣や税制調査会に談判しにも行き、嫌味をたくさん言 われながらも、結果的に大きなムーブメントをおこすきっかけに繋がりました。詳細 はこれからですが、引き続き頑張っていきたいと思っています。なんどかこの場でも 書いていますが、ポイントは経団連などがよく言う減税したら立地競争力が上がって 経済がよくなるなどというものではないと思います。産業構造全般の見直しにポイン トがあると確信しています。

第四に、若手4人で漁業政策を定期的に議論しています。魚種によっては魚価が極端 に低下し、漁業者の収入が極端に低下しているという問題です。これに対し、これま で燃油対策とか漁業共済保険などを駆使してきました。所得補償のようなものです。 しかし本質的にこの方向では漁業が商売として成り立っていかない。そういう文脈 で、漁獲管理という手法の検討を行っています。今後、中長期的に漁業が産業として 元気に成り立っていく方策を提言して参りたいと思います。

第五に、航空政策に取り組んでいます。日本の成長戦略の主要な課題だと思っていま す。世界の航空需要の変化は目覚ましく、特にアジアの需要を如何に取り込んでいく かが課題です。お隣の国は何年か前から相当緻密に国家戦略としてのハブ空港戦略に 取り組んでおり、世界の活力を積極的に取り込んでいます。日本もその流れを取り込 めなければ世界のヒトモノカネの流れを逃すことになります。先日ようやく航空政策 特命委員会で政府の方向性が出されました。これからもしっかりと議論していきたい と思っています。

第六に、外交安保政策に取り組んでいます。今取り組んでいるのは、端的に言えば如 何に国際世論を形成するツールを如何に持てるかについてです。そのツールとはもっ とも単純でもっとも困難なもの、つまり相手国の議会対策です。国際世論形成には もっとも有効なツールの一つです。もちろん自らも進んで現場に足を運んで参りまし た。米国シンクタンク研究者や海外学生との意見交換、そして米シンクタンク招聘プ ログラムで渡米し米政府要人との意見交換を積極的に行いました。さらに議連での活 動も私が担当する国のアレンジに奔走いたしました。

第七に、政調の宇宙政策小委員会で宇宙政策を取りまとめつつあります。現在安全保 障上の理由で宇宙空間の利用意義が拡大しており、その対応を議論しています。アメ リカも現在始めようとしている海洋状況監視(MDA)を日本としても取り組まなければ ならない、など、課題は多いのですが、取りまとめ作業を進めています。

第八に、政調のIT戦略特命委員会の下でマイナンバー利活用推進小委員会の主査とし て、社会保障と税に革命を起こせる可能性のあるマイナンバーの将来の民間利活用と 普及対策の検討を行っています。このままだと住基ネットの二の舞になる。そんな危 機感から、便利で有用、と言ってもらえるような制度を提言しようと思っています。 これももう少しで取りまとめが完成します。

第九に、これは予算委員会の分科会で菅官房長官に質問させていただいた内容です が、内閣府と内閣官房の組織が肥大化している問題です。というかどちらかといえ ば、あるべき司令塔機能の議論をしていきたいと思っています。今後、党の行政改革 本部で議論に参加することになると思います。

そのほか、安全保障調査会と国防部会にてグレーゾーン事態対処や集団的自衛権を含 む安保法制の議論や、雇用問題調査会やテレワーク推進特命委員会で雇用環境改善に 向けた議論、科学技術イノベーション戦略調査会でSTAP細胞の案件やあるべき科学技 術政策の議論などを行って参りました。

閉会中は殆ど地元にいると思いますが、政策については少しじっくりと地に足をつけ て考えていきたいと思っています。

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