英国エコノミスト誌「ついに始まる日本の改革:第3の矢」に想う

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掲題の通り、ときどき引用させていただいています英国エコノミスト誌。いつもなら、日本に対しては辛口のコメントと提言が多いのですが、今週号はそうではありませんでした。何か応援頂いているような記事。読んでいて心が躍るような記事でした。今回は紹介だけにとどめます。

昨年、アベノミクス3本目の矢、成長戦略を発表した2013年6月時点のエコノミスト誌のタイトルは、”The Third Arrow of Abenomics Misfire”(アベノミクス3本目の矢は不発)、その後に実行計画を発表した2013年10月時点では、”The Third Arrow, Please”(3本目の矢を放ってよ、お願いだから)でした。しかし、今回は、違うのです。タイトルだけではありません。中身も、完全に期待が込められています。

直接引用させていただくと、

“This week Mr Abe is back with a proper third arrow. There are two reasons for thinking that this time it will hit the target. First, the country has reached a point at which almost all Japanese realise that reform of some sort is needed. Second, Mr Abe is at last pursuing schemes of such breadth that they touch on nearly every area of the economy that demands change.”

勝手な訳をつけると、

「安倍首相は今度はちゃんとした3本目の矢を放ってくれた。今度は的に当たりそうだと思うのには2つの理由がある。第1には、大多数の日本国民が多少の改革は必要だと認識していることである。そして第2には、改革が必要と思われるほぼ全分野に及ぶ幅広い構想を安倍首相が打ち出したことだ。」

さらに、

“Mr Abe’s reform plan is far weightier than its predecessors. It seeks to free up an overly restrictive health-care sector, to ease the way for local and foreign entrepreneurs in Japan and to overhaul corporate governance. Some measures take on deep cultural taboos, such as allowing Japanese households in a series of special economic zones to sponsor foreign maids to help care for children and the old. And more is still to come. Together, all this represents a coherent vision of a more innovative and globally minded society. Part of its strength is its breadth: it is less a single arrow than a 1,000-strong bundle of acupuncture needles.”

「安倍首相の改革案は、どの前任者達のものよりも遥かに重みがある。過剰規制の医療分野の自由化や、国内外の企業家の活動支援、企業統治の見直しを行うとしている。いくつかの政策は、文化的なタブーにも切り込んでいる。例えば、経済特区制度では外国人メイドを雇って子供や高齢者の世話をすることができるようになるなどだ。そして今後もまだまだ改革案は続く。こうした一連の政策は、より革新的で開かれた社会を目指す一貫した戦略になっている。強みは何かと言えば、幅の広さだ。1つの矢というよりも、1000本の鍼灸針と言える。」

そして最後はこう結ぶ。

“The scale of what he has put forward this week is breathtaking. It offers the best chance for many years of revitalising Japan. That is something everybody should welcome.”

「安倍首相の構想は息をのむほどスケールが大きい。日本を活性化させる久々のチャンスが巡ってきたのである。これは皆が歓迎すべきことだ。」

 

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