どうなる日本経済、どうする日本経済

先の選挙で、我々は期限を切って日本経済再生を国民の皆様にお誓いしました。そこで私なりに今年の展望を書き残しておきたいと思います。

昨年から今年にかけての特徴は、地方の活力を取り戻さないとダメだということが、マクロ面から政策を論じる者の共通の認識になってきた、ということに尽きます。マクロとミクロの両面から取り組むことこそが、日本の経済を取り戻す唯一の方法だ、ということです。

まず現在の経済政策の基本方針について改めて簡単に書くと、雇用を始めとした規制改革を断行し、地方創生によるミクロ政策(第一弾は国により第二弾は地方による)によってサプライチェーンを再構築し(地方創生は本丸なので後日詳述します)、税制と社会保障制度の見直しによって公金の流れを純化させ、EPA・FTAによって外需拡大を図り、さらに地方創生と同じくらい重要なイノベーション戦略によって青色LEDのような成功事例をたくさん作り、あらゆる産業の賃金上昇を実現していかなければなりません。2年越し計画です。

今年のマクロ面の政策ポイントは、実質賃金の上昇です。名目賃金は上昇していますが、実質賃金は低下しています。消費税増税によるものです。物価上昇以上に賃金が伸びないと、消費も伸びません。だから設備投資に勢いがでない。好循環を生んでいる状況には未だありません。地方創生、消費拡大、中小企業対策を中心に、徹底的に政策を打たなければなりません。実質賃金上昇は十分実現可能な環境は整っています。少し説明しておきます。

財政金融のマクロ政策によってデフレマインドの脱却は順調で、全体基調としては悪くはありません。しかし成長率は完全に鈍化。消費税増税によるマイナスインパクトは予想以上に大きいものでした。第2四半期でー6.7%、第3四半期は大方の予想に反してー1.9%。2014年の政府経済成長見通しはー0.5%となっています。特に地方経済は、消費増税に加えて過度急激な円安によって負担が大きくなったため、回復が遅れています。

2015年の経済成長の政府見通しは、+1.5%(名目+2.7%)。前述しましたが2014年の設備投資・消費ともにぱっとしませんでしたが、今年は、本予算96兆円、補正3兆円を使って、地方創生・消費拡大・中小企業が重点政策になっています。

注目すべき指標は原油価格です。昨年夏から下落傾向で、1バレル100ドル程度であったものが、現在は45ドル程度。日本経済にとって(資源輸入国にとって)大きなプラスになります。先の政府見通しはIMF予測に従って1バレル70ドルで計算しているのですが、仮に50ドル水準が続けばGDP押し上げ効果は1%以上という試算もあり、原油価格は今後注目しておかなければなりません。そのほか、消費税のマイナス効果も緩和されつつあり、設備稼働率も高水準なことから、現状でも生産余力が十分なわけではなく、設備投資は増加すると見込めます。政府見通しでも設備投資増加率は5.3%を見込んでいます。

国際収支は、貿易収支でみると今年は過去最大のー12.7兆円の赤字ですが、月別にみれば、原油価格の下落によって、赤字幅は圧縮傾向にあります。だからと言って、外需が大きく望めるかと言えば、世界の経済で好調なのはアメリカ位。欧州はデフレ局面に入り量的金融緩和を開始予定。為替も下落しており、ギリシャ問題再燃で今後の動向がはっきりとは見通せない状況です。中国も7%以上の成長はあるとはいえ、鈍化。過剰労働力が解消したため(ルイスの転換点超え)、賃金上昇の局面にあり、過剰設備投資や金融不安など不安材料は払しょくできていません。可能性のあるのは、インド。日本と同じ資源輸入国であり、原油下落で強い経済成長を望める可能性はあります。

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