アメリカ上下両院議員との意見交換

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党国際局の活動の一環で議会交流のため先月後半から今月冒頭までアメリカに出張して参りました。少し遅れましたが報告させていただきます。概要だけ申し上げれば、東アジアの外交安全保障環境の強化のために日米ができることは何かということを議論して参りました。特に日米韓・日米印・日米豪の3つの関係は非常に重要です。

さて、現在アメリカは大統領選で一色といっても過言ではありません。毎日のように各候補者の情勢をメディアは伝えています。

その意味で米国内情勢について初めに書いておきたいと思います。

議会多数派の共和党内の混乱、つまり茶会運動が推す保守強硬派についてですが、特に下院の混乱が続いています。現地に到着した瞬間、報道されていたのは、穏健調整型で知られ安倍総理の議会演説実現に一役買ってくれたことで知られるベイナー下院議長が辞任するとの発表でした。31人いる保守強硬派が党内で反対すると共和党が単独で議会過半数を確保できなくなり、民主党に利用されるという構図が基本的な問題ですが、歳出法案を巡りこの問題が露呈し、議長が辞任に追い込まれたとのこと。紆余曲折の結果、本日、党内強硬派のライアン議員が次期議長に立候補する方向との報道がでています。当選すれば、保守強硬派の主張がなお一層通りやすくなり、種々の政策に影響がでるものと思います。

例えば、中長期的視点での興味深い指摘が一つ。それは、不法移民の一部を合法化し市民権を付与する可能性に道を開く包括的移民制度。もともと民主党は移民政策に関心が高く共和党は低いというイメージがあり、現に6月に同法案に上院は否決の決定を下していますが、非白人系(ヒスパニック、アフリカ、アジア)の人口比率が徐々に高まっており、2050年には非白人比率が過半数を超えるという試算があります。従って共和党も何らかの方針を打ち立てなければならず、徐々に関心を示し始めているのが現状。だからこそ、移民制度について厳しい指摘を続けるトランプ候補に当惑する共和党幹部もいるとのことですが、保守強硬派が執行部に付くと逆向きバイアスがかかるかもしれません。

さて、今回の訪問で個別に意見交換をさせて頂いたのは以下の方々。

ホアキン・カストロ下院議員、ダイアン・ファインスタイン上院議員、ジョージ・ホールディング下院議員、ダナ・ローラバッカー下院議員、ジム・マクダーモット下院議員、テッド・リュー下院議員、上下両院外交委員会上級スタッフ、トム・シーファー元駐日大使、スティムソン研究所、マンスフィールド財団、笹川平和財団デニス・ブレア元国家情報情報長官他研究スタッフ、ブルッキングス研究所ソリス日本部長。

それぞれどのような意見を交わしたかには触れませんが、雑感から申し上げれば、今年のGWも昨年もワシントンを訪問していますが、日本に対する関心と関係者の信頼は格段に向上しているように感じます。

理由は、第一にはアベノミクス効果によるもの、第二にはアメリカが中国に対して急激に懐疑的になってきていること、第三には先般の安倍総理演説が総理個人と日本の右傾化に対する不信を完全に払しょくしていること、です。

現に、以前は何度も聞いた右傾化という言葉を今回の訪問では一度も聞かなかったので、第三のポイントは、日本人が何を思っているのかをアメリカ人が理解し始める大きなきっかけになったものと思います。第二のポイントでも、南シナ海での中国による活動(埋め立て)はアメリカでも大きく報道されており、国民の間でも不信感につながっています。第一のポイントについては、これから日本は内政において当面経済政策重視でいきますが正念場に来た感があります。

以上申し上げた上で、東アジアに日米韓印豪について触れたいと思います。日米印・日米豪は非常に良好な状態を続けていますが、問題は日米韓です。

最近になって、日中韓首脳会談が行われる方向になったので、韓国パク・クネ大統領も中国習金平主席も多少は譲歩し始めたと見れそうです。これは取りも直さず日米関係がなお一層強化されたためというのが多くの見方です。しかし相変わらず慰安婦などを取り上げることについては熱心であって予断は許されません。

アメリカ側にも多様な意見はありますが、流石に韓国はやりすぎだという声が大きくなっています。ただ、日本がそれに乗せられて、事を荒立てるべきかどうかについては、多様な意見があります。

いずれにせよ定期的な交流を通じて常時意見交換できる体制を自民党内に構築しておかなければなりません。所詮何事も人間がやることです。

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