予算委員会質疑

昨日、予算委員会で、高市政権の経済対策について、特に危機管理投資・成長投資の意味合いと将来展望について、高市総理・片山財務大臣・上野厚労大臣・金子国交大臣・城内日本成長戦略担当大臣・小野田経済安保担当大臣との議論を行いました。予算委員会には、これまで平均すると2年に1度のペースで質疑の場に立っていますが、毎回テレビ入りの機会を頂いており、入念な準備を行って挑みました。

国会議事録
国会議事録

危機管理投資の意義を総理に伺いましたところ、総理から以下の答弁を頂きました。

○高市内閣総理大臣 危機管理投資、これが高市内閣の成長戦略の肝でございます。
 今私たちが直面している様々なリスク、結構、世界共通の課題が多いと思いますね。食料安全保障、これは強化しなきゃいけない、エネルギー安全保障も強化しなければならない、それから防衛、これも強化しなきゃいけない、それから自然災害も多発しています、国土の強靱化も進めなきゃいけない、サイバーセキュリティー、これも共通のテーマでございます。だから、様々なリスクや社会課題に対して先手を打って行う官民連携の戦略的投資を促進したいというのが強い思いです。
 こういう世界共通の課題解決に資する製品、サービス、インフラを国内外の市場に展開するということによって、更なる我が国の経済成長につながっていきます。
 日本には、様々なリスクを解決するためのたくさんの技術、世界最高峰と言われる技術もたくさんあります。
 例えば、食料安全保障でしたら、世界最高レベルの完全閉鎖型植物工場があったり、陸上養殖の技術があったり、エネルギー関連でも、これからやはりフュージョンエナジーの基幹的な技術、これは日本の企業が押さえていたり、農業なんかでも漁業でも使えるし、防災でも使える宇宙の技術、これも日本の衛星というのはすばらしい測位技術を持っていたり、それからまた、SAR衛星によって得られた情報、これのAI解析なども様々な産業に使えます。
 安全保障の分野でも、今デュアルユースの世界でございますから、もう古い話ですが、F2戦闘機の開発から生まれたものは、例えば、車に積んでいる、車載の衝突防止装置だったり、ETCだったり、それから骨折時のチタンボルトだったり、いろいろな民生に活用できるものもありますから、日本の学術機関や民間企業などにある様々な優れた技術をできるだけ早く製品、サービス、インフラにして、同様の課題を抱える世界に展開していくことで、私は相当な成長が見込めると考えております。
 危機管理投資、成長投資による強い経済の実現のために、複数年度の予算措置を講ずることとしました。足下で必要な政策を果断に実施するというために、各戦略分野について投資促進策を盛り込みました。責任ある積極財政の下での投資支援策は、強力に民間企業による投資を引き出す、こういう形で戦略的に進めてまいりますので、これまでにない形で投資の予見可能性を高めて、真の官民連携、これを実現します。
 先ほど国家安全保障戦略を挙げられましたけれども、戦略としてというお話がございました。この三文書については、来年中に改定することを目指して検討を進めることにしています。安全保障の裾野というのは、防衛、外交という伝統的な領域から経済、技術の分野にも大きく拡大していますので、経済安全保障について、その重要性が高まっているという状況も踏まえて、主要な課題として検討してまいります。
 とにかく、三文書の検討過程も含めて、安全保障、経済安全保障の観点からリスク、課題が特定されれば、官民連携の危機管理投資を促進するため、防衛調達を含む官公庁による調達や規制改革など需要サイドを含む総合的な支援策を講じていくことになります。
 こういったことで、我が国の経済安全保障を始めとする安全保障の強化にもつなげていける、強い経済もつくれる、こういった構想でございます。