クールジャパンというと、マンガやコスプレを想像するかもしれませんが、ATカーニー日本代表の梅澤氏によると、日本の食文化の評価は結構高く、ミシュランでは3つ星レストランの数で東京が1位、関西が2位で3位のパリを凌駕しているとのこと。確かに、ロシアでも件の丸亀製麺が大流行りだそうで常に行列待ちだそうな。もちろん3つ星と比較すべきかどうかは分かりませんが、海外市場に浸透していることは確かです。また、婦人向け雑誌は中国でも大流行りだそうで、中国ファッション誌トップ5誌のうち、3誌が日系らしい。
クリエイティブ産業で日本が強みを持っているのは、文化と階級がリンクしておらず、A級でもB級でもフラットに楽しもうとする気質、海外コンテンツでも抵抗なく受け入れ加工編集して楽しもうとする受容性、そしてこうしたダイナミックな文化形成の結果として多種多様な文化が形成されるという多様性にあると梅澤氏は分析した上で、多様ということは規模の小さい経営主体が多いというロングテール産業は、 海外市場に進出するのに、人脈や流通や資金という面で大きなハードルがあるので、そこを解決しなければならないと指摘しています。
そしてその対策の具体的視点は、国内の関係者の目を海外に向けさせること、国内にクリエーターの聖地をつくること、など人材的な開発とともに、サプライチェーンで関連する企業が連携して進出すること、さらには業種横断で戦略的に進出することが重要だとしています。最後の点はなるほどと思わされます。例えば韓国は、韓流ドラマやKPOPのアイドルを先兵として海外に送り込んで韓国ブランドを構築した上で、全然関係ない家電や自動車の進出を加速していると言います。
あらゆる角度でクールジャパンを推進していきたいと思っています。