小生の地元丸亀市の駅前で、若者の就職支援のための、ITスキルアップ無料講座をされている団体があります。NPOさぬき若者サポートステーションです。
http://www.e-dome.co.jp/saposute/wakamonoup.htm
IT関係だけではなく、若年層に就業の相談や支援を行ってもいます(厚労省支援事業)。
http://www.e-dome.co.jp/saposute/
雇用環境は非常に厳しいものがありますが、今回、完全失業者の固定化とその対策について触れてみたいと思います。香川では、若者に働く楽しさをお届けするため、結構手厚い事業を行っており、香川モデルとして改めてここにご紹介するものです。
総務省の1〜3月期の労働力調査が発表されました。大災害があり一概に言えないかもしれませんが、日本の雇用環境の現状が明確に現れているような気がします。
まず、正規雇用者は4904万人で53万人も減少。非正規は1739万人と103万人増加。そのうちパート・アルバイトが1189万人と84万人増加しています。一方で注目すべきは、完全失業者。全体295万人で21万人減少していますが、3ヶ月以上の失業者は15万人増加しているのにたいして、そのうち1年以上の完全失業者は逆に9万人増加しています。
つまり。いろいろ読み取れますが、一言で言えば、働きたくても働けない人が固定化しつつある、ということです。そして、それは若年層と高齢層に多い。
ちなみに、少子高齢化=労働力人口減少による経済力の衰退を避けるために、海外から労働力を調達しなければならない、という議論がありますが、そうした議論の前に、この完全失業者の議論をしなければなりません。300万人近くの労働力があるのです。そして、固定化しているのは、何らかの原因があるはずです。何とか個人のスキルアップは図らなければならなりません。
政治や行政でこの問題に取り組むにあたり、最大の問題は、必要とされている人まで手が届かないことです。幸い、ハローワークという絶好の機関があるので、サポートするためにはそこを通じた事業が考えられます。先の仕分けで廃止になったが復活したジョブカード制がこの典型です。
そのほかとして、まさに冒頭ご紹介申し上げた「地域若者サポートステーション事業」(通称サポステ)(厚労省支援事業)が挙げられます。NPOなどの事業者に国が依頼し、専門家に就職に向けた支援をしてもらうものです。度重なる仕分けにも関わらず何とか生き延びてきた事業の一つです。
固定化している若年層に、相談・指導・支援の場を提供するものですが、丸亀の団体は、今般新たに同じく厚労省支援事業で、そうした若者にきてもらうのではなく、出向いていって相談・指導・支援を行う、アウトリーチ事業にも取り組まれています。
こうした活動は本当に大変な労力を要しますが、固定化をさけるには絶対に必要な努力です。今後、香川県独自の成果のでるモデルを推進していき、全国発信できればと密かに思っています。