災
■災害危機管理体制の強化(権限構造の見直し)
大規模災害が発生した場合、政府の対処方針はおおむね確立されており、災害対処能力は世界一であると言われています。一方で、更なる高みを目指さなければなりません。その最大の課題が、各省庁の権限構造の問題です。企画立案の側面においても、対処運用の側面においても、総合調整の任にあたる省庁の企画立案機能、指揮命令機能は、より強化していくべきです。司令塔となるべき省庁の企画調整機能を強化し、リスクシナリオの設計や図上演習を広範囲に実施することでリスクを総点検し、例えばサイバー攻撃による重要インフラの役務供給途絶など、各省庁単独では対処できない課題にもしっかり対処できるよう、体制強化に取り組みます。一定の激甚災害に至った場合には、事態認定プロセスを経て、国民の生命や財産を守るための権限を総理大臣に委譲することも検討して参ります。
老
■老朽化インフラ整備促進(ライフライン維持強化)
戦後直後の高度成長期に、国土形成のため道路や橋などのインフラや市役所などの公共施設が一気に整備されましたが、凡そ10年前から耐用年数を超えはじめ、建て替えが必要なものが激増しています。更に毎年のように集中豪雨が多発しており、防災減災は不可欠です。例えば全国10万のため池も、毎年平均1000箇所が被災、40か所が決壊被害にあっています。一昨年、計画的整備の一環として、党ため池小委員会事務局長として、ため池整備促進法を成立させましたが、全く足りていません。水道管もしかりです。インフラは壊れて作り直すより壊れないように長持ちさせる方が遥かにコストは安いとされます。計画的に整備を進めて参ります。一方で財源に限りがある中で、全国一律に整備を進めることにも限界があります。個別のインフラについては官民共創による付加価値創造を模索しつつ、全体では大胆で効率的な国土形成戦略を推進して参ります。
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土砂災害や豪雨災害によって重要インフラ事業者のサービスが停止した場合、国民に甚大な影響が生じます。基本的にはそうした事業者には安定供給のための義務が課せられていますが、想定される事態にも限界があります。列度の高い災害を想定すれば、事業者は当然措置しなければならないため、サービス料金に跳ね返ってきます。従って、平時は他目的の事業に供し、有事は安定供給に資するようなデュアルユース設備など、インフラ事業者についても官民共創による付加価値創造を模索しつつ、政府がコストを払ってでも事業者による安定供給の確保を政治の責任で進めます。