憲法記念日

昔、憲法の前文を初めて読んだとき、何だか海外向けに書かれたものにしか見えなかったのを今でも確かに記憶しています。

憲法は改正すべきです。我々日本と日本人向けに書き直さなければなりません。サンフランシスコ講和条約締結により日本が独立してから60年。干支で言えば一巡しておりますが、時代は大きく変わっています。時代にマッチした新しい家に作りなおさなければなりません。講和条約60年を機に是非憲法改正について国民的議論をしなければならないと考えています。そして憲法は改正されるべきです。衆院選の争点にするべきだと思っています。

・国民的議論を深めよう

そして改正すべき以上に国民的議論をしなければなりません。議論を深めることが改正自体以上に重要だと考えるのは、私の頭の中に歴史的観点での反省があるからです。具体的には帝国憲法の重大な欠陥が先の大戦を悪い方向に引っ張っていったこと。何の話か。帝国憲法は1890年に制定されましたが、その時には想定もしていなかった事態が1930年ごろに生じ、結果的に軍部独走の大きな要因になりました。いわゆる統帥権干犯の問題です。

当時、日米英の海軍大国は軍拡競争の真っ只中で各国の財政を圧迫していました。歯止めをかけるためにイギリスの提案によりロンドン軍縮会議が開かれた。日本政府は他国同様に財政難を背景に、軍部の希望に満たない条件で条約を締結しました。このことが一部の反発を買った。

その反発の理由に用いられたのが帝国憲法上の規定(天皇は陸海軍を統帥す)。つまり、軍事に関わることは天皇の専権事項だから、政府が勝手に軍事に関わる条約を結ぶのはけしからんという論理です。いきつくところ、政治が軍事を輔弼することが規定されていたにも関わらず、軍事に関わることは全て、軍令部やら参謀本部などが天皇大権の錦の御旗で決定することができるようになっていったわけです。そして政党政治の終焉に結びつきます。

だから議論は必要だと思っています。とんでもない落とし穴が潜んでいるかもしれない。それだけ慎重に慎重に議論を重ねなければならないと考えています。

前置きが長くなりましたが、内容について触れたいと思います。

・基本原則

私が憲法改正が必要だと考える中心課題は、自衛隊に関する問題と、地方分権・道州制の問題です。

平和主義は放棄されてはいけません。良き伝統と文化は継承されるべきです。しかし、国民が誇りと気概を持って自らの国は自らで守る意思を保つ憲法にしなければなりません。守るものは社会保障制度もしかりです。国民互いの共助の精神を重視すべきです。自由と権利の一方で義務と責任が明確にあることを全面に出すべきです。そして自衛隊を軍隊と位置づけ自衛権を明記すべきです。さらに地方分権推進のために地方自治に関する条項は大幅に加筆が必要です。そのほか多くのことを感じています。

・平和主義と安全保障

平和主義は絶対に踏襲されるべきは論を俟ちませんが、あまりに現実とかけ離れた自衛隊の位置づけは直ちに改めるべきです。国防軍と自衛権を明記し、国会で屁理屈の応酬をしなくても国際協調が可能な国となるべきです。自国と関連地域の平和と安定を自らの意思で守る決意が必要です。

・地方自治

これだけ複雑多様化した日本に活力を取り戻せるのは、中央集権システムの一部を改正して地方自立分散システムに作り変えなければなりません。なくならない無駄をなくすためにも地方分権は必要です。地方が要らないと思っても申請して当たればカネくれると思えば、とりあえず申請しなければもったいないと思うのは残念ながら否定できません。そんな時代錯誤な中央集権システムは憲法上でも明確に否定されるべきです。道州制を明記すべきです。財源は原則地方自主とするよう明記すべきです。その他沢山ありますが長くなるので止めておきます。

・その他

国家緊急条項)国家緊急事態条項を入れるべきです。本来戒厳令や国家緊急権は、余りに高度な非常事態が生じたときに憲法の枠を超えて憲法を停止してでも国家の安定を図る、国家が本質的に保持している権利だとされますが、詳細を明記して憲法下で緊急権をコントロールした方が国家は安定すると思っています。地方分権ともからみます。

行政権)行政権は内閣に存することになっていますが、内閣総理大臣の権能を強化明記すべきです。

国会運営)少し細かくなるのですが、大臣は国会から求めがあれば義務として出席しなければなりません。しかし、例えば重要な外交案件などがあったらどうでしょう。国会は重要ですが、問答無用で出席が義務化されている現行憲法は改めて、国会を優先する余り国益を損なう結果にならないよう改正すべきです。

玉串など)更に細かくなるのですが、地鎮祭などの訴訟が後を絶たないのは明らかに日本の国情に合っていません。例えば、年末年始に神社に行ったからと言って宗教行事だと思っている人はどれほどいるのでしょうか。ほとんど習慣的・習俗的なものです。十把一絡げに政教分離とするのを改め範囲を定めるべきです。

その他、改正要件の緩和や財政条項(予算の弾力的運用)などありますが、あんた長いわと言われるので、この辺でやめておきます。

参考まで自民党の新憲法草案をリンクします。

http://www.jimin.jp/policy/policy_topics/pdf/seisaku-109.pdf

17草案よりも随分突っ込んだ内容になっています。残念なところが2〜3箇所あります。国旗や国家を敬う条項。こんなものまで憲法に規定しなければならなくなった日本を憂います。道州制が謳われていません。解散権についての考え(以前ブログに書いたもの)。などです。

何れにせよ、面倒でもご覧ください。議論は読むことから始まります。

カテゴリー: オピニオン, 伝統文化・教育・愛国心, 政治姿勢・国家像・憲法 この記事のURL