ガレキ処理について

東日本大震災の爪あとはまだまだ激しく残っています。ガレキ。一般処理能力の10年分とか20年分とか言われる量のガレキがまだ被災地には残っています。宮城で1820万トン、岩手で435万トン、福島を入れると全部で2300万トンになるそうです。しかし、処理できたのは、現在、全体の10%にも満たない。

全国でガレキの受け入れについて議論がされていますが、政府の計画だと、福島は県内で処理していただき、宮城・岩手の2割を全国分散処理する計画を立てています。しかし、なかなか前に進んでいません。

なぜか

それは単純に当局から発表される情報が信用できないからです。政治が信用を失っているからです。

私は放射能の問題がクリアできたら受け入れて頂かないと困る問題だと思っています。決して現地で処理できる量ではありません。現地に処理施設を作るべしという議論もありますが、コストが莫大になります。ですから、各自治体への受け入れ要請について国が音頭をとっているのは正しいと思います。しかし、もっと国民に説明をすべきです。放射能を中心に受入基準を明確にし、検査装置概要、測定方法、処理可能量など、細かいこと全てを計画も含めて公開し、説明を尽くすことだと思っています。

どなたがおっしゃっていたか忘れましたが、基準が何ベクレルというのは安全であっても安心ではない、のは良く理解できます。例えば環境省は、受入時、1キロ当たり240ベクレル以下であれば焼却後も8000ベクレルは超えない、ので問題ない、という指針を発表しており、科学的には十分であると言われています。しかし住民側からすれば、0ベクレルでなければだめだ、ということになって、そういう問題ではなくなってしまいます。

データを隠す=国民を信用していない=>国民から信用されない、という循環に政治が早く気づき、とにかくオープンな議論をするしかありません。しかも時間はかけられません。難しい仕事ですが遣り通さなければなりません。それから、ガレキを一刻も早く処理するためには、先に申し上げたリフレ政策を断行し財源確保して集中的に処理をすべきだと思っています。