国家サイバーセキュリティ戦略の高市総理への申し入れ

国家サイバーセキュリティ戦略本部(平将明本部長・鈴木英敬事務局長)で幹事長を務めていますが、改めて同戦略本部で起案した提言を高市総理に申し入れました。

朝日新聞:AI使ったサイバー攻撃「脅威が深刻化」自民、政府に対策強化を提言
首相官邸:自由民主党・国家サイバーセキュリティ戦略本部による提言申入れ

現行の国家安保戦略に記載された能動的サイバー防御(攻撃者情報の収集や無害化)の具体的実装方法を取り組み始めたのが2022年。当時、経済安全保障推進本部の事務局長として、法案の骨格や体制の方向性を役所と膝詰め議論し提言にまとめましたが、それから3年が過ぎました。

経済安全保障上の重要政策について(2023年提言)
セキュリティ・クリアランスで法整備を(自民党)

一方で、サイバー攻撃の高度化は予想を超えるもので、その大きな理由はAIの高度化です。ChatGPTが世界で初めて公表されたのは、現行国家安保戦略がリリースされる数週間前でしたが、立法に着手した当時はAIの進展でサイバー攻撃がここまで高度化するとは想像もしませんでした。特に先月公表されたAnthropic社のClaude-Mythosは衝撃的で、社会に相当なインパクトをもたらしています。

かかる事態に対して、先手を打っておかなければならないのは当然です。ミュトスに関しては、政府との連携を促すことに加え、特に重要インフラ事業者との連携と対処を促すことが何よりも重要ですが、イタチごっこの様相を呈する可能性もあります。最後の砦は攻撃監視と無害化を含めた対処能力の向上です。サイバー対処能力強化法が可決成立したのは昨年で、現時点ではまだ施行されていない段階(施行は10月)ですが、次の改正を視野に入れています。