中小企業が輝けば日本は光り輝く

予てから申し上げておりますとおり、経済政策は日本が最も注力し、また注力しなければならない課題です。そして、金融政策と財政政策は現状のとおり継続必須ですが、景気浮揚感を全国津々浦々まで実感していただくようになるには、このままでは時間がかかります。なぜならば、20年にも亘る暗黒の時代がサプライチェーンやバリューチェーンを寸断してしまったからに他なりません。

そして、時間がかかってしまえば経済政策は完成しません。なぜならば、今の財政金融政策は何年も何年も続けるわけにはいかないからです。

ですから、民間活力が全国津々浦々まで浸透するまでのタイムラグを短くするためには、中小企業小規模事業者対策というミクロ政策を行わなければなりません。財政金融両面のマクロ政策とこうしたミクロ政策をおこなって、初めて経済政策は完成するものと思っています。

私はこうしたミクロ政策全部が成長の直接的な戦略になりうるかどうかは別問題だと思っていますが、でも成長戦略が軌道に乗るための必須事業ととらえています。ただ、起業率と廃業率は低すぎる。先進諸外国に比べて半分以下です(4〜5%)。新陳代謝が悪い。新陳代謝は元気のバロメータです。ここは別途書きたいと思っています。

前置きが長くなりました。

現状私が感じる最大の問題は、幅広いミクロ政策をどのようにして、中小企業小規模事業者の皆様にお伝えするのか、という問題です。

「え?そんな補助事業あるんだ?」。

よく聞かれるのです。商工会や商工会議所、中央会や税理士の先生方、地域金融や自治体の皆様には伝わっているはずです(少し不安ですが・・・)。

1年かけて党内でみんなで一生懸命議論してきた政策ですので、是非お目通しいただければと思うのです。そして折角ある制度は是非利用いただければと思います。まずは商工会議所等にご相談ください(当事務所でも承りますが)。

まずは、「ミラサポ」という中小企業応援ポータルサイトをご紹介します。

https://www.mirasapo.jp/

ついでに、今後直近1年で行われる中小企業対策の予算措置のページ(中小企業庁などのPRチラシなど)もご紹介します。

http://www.chusho.meti.go.jp/24fyHosei/index.htm

そしてこれらの資料にも掲載されていますが、いくつかピックアップして政策をご紹介します。

・中小のものづくりやサービス業でとにかく補助してほしい。

レアメタルを自動回収する装置開発など、ちょっと成長しそうな分野の設備投資やR&Dにに上限1500万円で2/3の補助がでます。成長するかどうか分からない分野でも上限1000万です(いずれも設備投資以外だと500万)。その他、もっと小規模な事業でも上限700万で補助があります。

・広範囲な税制優遇措置があります。例えば、従来の中小企業向けの設備投資減税が拡充されます。また、中小法人税率の特例があります(15%に軽減)。そのほか、欠損金の繰越控除(過去9年の損失を翌年度以降の利益と相殺)、欠損金の繰り戻し還付(損失を前年度の利益と相殺)、交際費等の損金算入の特例(800万まで100%損金算入)、中小企業投資促進税制、雇用や所得の促進税制(雇用や給与を増やした場合の優遇税制)、特定事業用宅地の相続税特例、また事業承継税制の緩和など。

・消費税転嫁しにくいので困っている

特別措置法が成立しており、転嫁拒否は禁じられています。

https://www.jftc.go.jp/tenkataisaku/hourei_tenkataisaku/GL.html

・販促チラシ作成などで販路開拓を商工会議所などとタイアップしてやりたい。

補助額50万(雇用を増やす場合は100万円)

・他社と連携して新商品やサービスを開発したり国内展示会に出展したい。

上限3000万として2/3の補助がでます。

ちなみに、連携しなくても、一次産品や観光資源など地域資源を活用した場合も、同様に上限3000万円として2/3補助がでますが、この場合、4社以上連携で上限4000万円になります。

・融資が受けたい

商工会議所で相談されている小規模事業者の場合、日本政策金融公庫が無担保無保証低利で融資を受けられます。(上限1500万、4月以降2000万)

・中小企業経営のなんでも相談所が県庁に設置されます。

・商店街を活性化したい(1)

防犯カメラ設置(地域住民の生活環境保全の事業)や販促チラシ作成(商店街販促事業)などについて補助がでます。前者は2/3、後者は上限400万で全額でます。

・商店街を活性化したい(2)

商店街の空き店舗への店舗誘致やコミュニティスペース整備に、2/3の補助がでます。

・海外展開に興味がある(1)=中小企業対策としてのODA

昨年から始まってます。ODAもそういう時代です。画期的なことです。一家言ありますがここでは控えときます(長くなるので)。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/seisaku/kanmin/chusho.html

・海外展開に興味がある(2)

海外展示会出展や世界に通用するブランド確立のための他社連携商品開発に、上限2000万で2/3補助がでます。

・会社を興したい

上限200万円で2/3補助が出ます。ちなみに、産業競争力強化法に基づいた認定事業の場合、上限が1000万円になります。

基本、まだまだあります。是非、「ミラサポ」などを通じてご相談ください。