申年の新年を迎え謹んでお慶び申し上げます

申年の新年を迎えました。謹んでお慶び申し上げますと共に、本年、皆様にとりまして幸せな一年となりますよう、心からご祈念申し上げます。

 謙虚さと真摯さ。私が政治家を志したときから常に心に留めている言葉です。結局、政治というものは、個別具体的問題の集合体を、総合的俯瞰的に見て、了か否か判断し決断していくものです。そして、その結果を皆様がご覧になったときに、一見おや?と思う政策でも、時間が経ってそれが歴史になったときに、好評頂くこともあるでしょうし、やっぱり酷評されることもある。逆に一見素晴らしい!と思う政策でも、後に酷評頂くこともあるでしょうし、やっぱり好評頂くこともある。

 とどのつまり、政治は当然人間がやることであって、その政治家が何を思って時々刻々と迫る政策判断を行っているかをご理解頂くことが一番重要なのであって、だからこそ丁寧に説明すべきは論を俟ちません。しかしその判断基準は外形的には分かりにくいものなのかもしれません。そう思えばこそ、謙虚に真摯に膝を突き合わせてとことん話をし、政策も併せて人間としての評価を頂き、大胆に政策を実行して結果を出して、最終的に信頼を勝ち取らなければ、いつかは頓挫すると思うのです。

 香川でいろいろな方にお目にかかります。景気回復の波は香川にはまだまだ届いていませんよ、大企業だけじゃありませんか、というご指摘や、マイナンバーについてのご疑問やご不安、TPP大筋合意の報と相まって農業や漁業の将来を案じるお声、規制の過不足の問題提起、税と社会保障や外交安保政策の在り方についてのご疑問、行政の不効率や無駄についてのご指摘、教育の重要性など、昨年も多くのお声をお寄せ頂きました。

 こうしたお声全てにお応えしていきたいと思います。その中でも経済と地方創生は今年の最重要課題です。消費税増税を来年に控え、今年が本当に真剣勝負の年になります。そして中長期的に言えば人口減少対策に繋げていかなければなりません。

 今年は申(サル)年です。太宰治は、猿ヶ島という短編小説で、2匹のサルを登場させて、抗うか屈するかという人間の行動規範について書いていますが、抗い屈し葛藤の中で確かな結果を残していきたいと思います。特に申という文字は、果実が成熟して固まっていく状態を表すと言われています。確実に固い実にしていかなければなりません。

 改めて、謙虚に真摯に大胆に、がんばって参りますことをお誓い申し上げますとともに、皆様方には今後ともご指導賜りますよう、心よりお願い申し上げ、本日ご参会賜りました皆様に対する御礼のご挨拶にいたします。