謹んで新年のお慶びを申し上げます

亥年の新しい年を迎えました。謹んで新春のお慶びを申し上げます。皆様方には、公私にわたり一方ならぬご厚情を賜り、心から感謝申し上げる次第です。特に今年は感謝の念が強い年です。と申しますのも、一昨年夏から昨年末の1年2か月の間、地元を離れることが多く、不安な毎日を過ごしておりましたため、温かくお迎え頂きましたことは、本当にありがたく、その皆様のお気持ちを、必ず政策と行動でお返ししなければならぬと心に誓いました。

さて、今年の亥年は己亥(つちのとい)です。己(つちのと)は横溢(おういつ)するエネルギーを示し、亥(い)は次の時代への飛躍のための準備期間を示すそうです。横溢するエネルギーがプラスに働けば次の時代は大飛躍、マイナスに働けば大失敗。これを乗り切るには、冷静に現実を直視し、将来を見通し、粛々と前進する継続力が必要なのだと思います。

己亥で思い出すのが、もののけ姫(宮崎駿監督のアニメ映画)に登場する白い老イノシシの乙事主(おつことぬし)です。成熟しきって思慮深く将来を見通す洞察力を持ち合わせた乙事主は、安直に人間と戦おうと気勢を上げる若い仲間を見て、「わしの一族を見ろ。みんな小さくバカになりつつある。このままではわしらはただの肉として人間に狩られるようになるだろう」というセリフを吐きます。しかし、結局は自らのプライドの高さが災いし、冷静さを失って自滅します。

この有名なシーンを見て思うのが、プライドの在り方です。現実に対処する為にプラスになるプライドは上。現実対処に邪魔なプライドでも、それが故に人間味があって、周囲が進んで助けの手を差し伸べるようなものは中。何にもならず自滅に導くプライドは下。乙事主が最後まで間違ったプライドに邪魔されない継続力があればと思うと、当たりどころのない悔しさや虚しさや儚さを感じます。

世界の秩序が大きく揺るいでいるように見えます。国際的な秩序と相互信頼の基盤となる国際約束が平然と破棄されるケースが徐々に増え、保護貿易主義的傾向や排他指向が広がるなど、益々不透明な時代になりつつあります。国内に目を転じれば、人口減少に伴って抜本的に制度を変えるべき時代ですが、手段を選択する議論にあって時代遅れのイデオロギや政局論が跋扈し、前進を阻んでいるように見えます。

こういう時代にこそ現実を見て対処する継続力は必要です。更に言えば、個々に継続力があっても、バラバラな方向に向かい続ければ、社会全体に継続力は生まれず、社会は良くなりません。社会全体を前進させていくためには、個々の継続力を全体の継続力に繋げていかなければなりません。今年は、そうした全体の継続力を生み出すために粉骨砕身努力していきたいと思います。

最後になりましたが、今後とも引き続きご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げつつ、皆様の益々のご健康とご活躍を心からご祈念申し上げます。

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