新型コロナウイルス感染症ー拡大防止

新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっています。日本は感染拡大防止のステージに入り、ここ1~2週間が拡大防止の重要な期間であることが示されました。経済へのインパクトなどの指摘もありますが、経済対策はサプライチェーン対策などに集中し、感染防止は全力を尽くすべきです。

政府は、情報提供、状況把握とその体制整備、検査体制強化(簡易検査キットも)、感染対策の官民連携、治療法確立(治療薬やワクチン開発)、医療体制強化、院内感染防止体制強化と時限的規制緩和措置、水際対策の更なる強化、マスクなどの供給体制、国際機関や諸外国との連携、中国からの情報収集、犯罪防止、フェイクニュース偽情報対策などになお一層の努力を傾注すべきです。

●皆様にお願いです

発熱等の風邪症状が見られるときは、学校や会社を休み外出を控えて下さい。また、毎日、体温を測定して記録してください。

風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続く方(解熱剤を飲み続けなければならない方も同様です。)、 強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある方は、帰国者・接触者相談センターに御相談ください。解熱剤を飲み続けなければならない方も同様にお考え下さい。

感染への不安から同センターへの相談なしに医療機関を受診することは、かえって感染リスクを高めることになることになるため、感染が疑われる場合は必ず同センターにご相談ください。

香川県であれば、同センターは以下の保健所となります。一般のコロナ感染症に関する相談は8時30分~17時15分が受付時間となっていますが、感染症の疑いが強い場合は、休日・夜間も相談に応じています。

相談窓口 電話番号 FAX(土日祝除く)
小豆保健所 0879-62-1373 0879-62-1384
東讃保健所 0879-29-8261 0879-42-5881
中讃保健所 0877-24-9962 0877-24-8341
西讃保健所 0875-25-2052 0875-25-6320
高松市保健所 087-839-2870 087-839-2879

なお、高齢者、糖尿病・心不全・呼吸器疾患(COPD 等)の基礎疾患がある方や透析を受けている方、免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている方、妊婦の方は、2日以上続く場合には、最寄りの保健所、帰国者・接触者相談センターに御相談ください。小児は現時点で重症化しやすいという報告はないので、この目安どおりの対応をお願いします。

相談後に受診を勧められたら、その医療機関を受診してください。複数の医療機関を受診することはお控えください。医療機関を受診する際にはマスクを着用するほか、手洗いや咳エチケット(咳やくしゃみをする際に、マスクやティッシュ、ハンカチ、袖を使って、口や鼻をおさえる)の徹底をお願いします。

なお、現時点では新型コロナウイルス感染症以外の病気の方が圧倒的に多い状況で、 インフルエンザ等の心配があるときには、通常と同様に、かかりつけ医等に御相談ください。

イベント開催について、最新の感染の発生状況を踏まえると、例えば屋内などで、お互いの距離が十分にとれない状況で一定時間いることが、感染のリスクを高めるとされています。イベント等の主催者においては、感染拡大の防止という観点から、感染の広がり、会場の状況等を踏まえ、開催の必要性を改めて検討していただくようお願いします。なお、イベント等の開催については、現時点で政府が一律の自粛要請を行っているものではありません。

開催にあたっては、感染機会を減らすための工夫を講じてください。例えば、参加者への手洗いの推奨やアルコール消毒薬の設置、風邪のような症状のある方には参加をしないよう依頼をすることなど、感染拡大の防止に向けた対策の準備をしていただくようお願いいたします。

風邪のような症状がある場合は、学校や仕事を休み、外出を控えるとともに、手洗いや咳エチケットの徹底など、感染拡大防止につながる行動にご協力をお願いします。特に高齢の方や基礎疾患をお持ちの方については、人込みの多いところはできれば避けていただくなど、感染予防に御注意いただくよう、お願いいたします。

そのためには、学校や企業、社会全体における理解に加え、生徒や従業員の方々が休みやすい環境整備が大切であり、テレワークや時差通勤も有効な手段であります。関係の皆様のご協力をお願いいたします。

●現時点で新型コロナウイルスで分かっていること

一般的な状況における感染経路は飛沫感染、接触感染であり、空気感染は起きていないと言われます。閉鎖空間において近距離で多くの人と会話する等の一定の環境下であれば、咳やくしゃみ等がなくても感染を拡大させるリスクがあります。

感染力は事例によって様々です。一部に、特定の人から多くの人に感染が拡大したと疑われる事例がある一方で、多くの事例では感染者は周囲の人にほとんど感染させていません。

発熱や呼吸器症状が1週間前後持続することが多く、強いだるさ(倦怠感)を訴える人が多い。また、季節性インフルエンザよりも入院期間が長くなる事例が報告されています。

罹患しても軽症であったり、治癒する例も多い。重症度としては、致死率が極めて高い感染症ほどではないものの、季節性インフルエンザと比べて高いリスクがあります。特に、高齢者・基礎疾患を有する者では重症化するリスクが高い。

インフルエンザのように有効性が確認された抗ウイルス薬がなく、対症療法が中心です。また、現在のところ、迅速診断用の簡易検査キットがありません。

一方、治療方法については、他のウイルスに対する治療薬等が効果的である可能性があります。

●現時点での政府の対策

海外から入国する人のうち、上陸申請日前14日以内に中国湖北省、韓国大邱広域市及び慶尚北道清道郡に滞在歴がある外国人については、入国が拒否されています(中国は2月1日から、韓国は2月27日午前0時から)。渡航中止勧告も実施中です。

マスクが市場で品薄になっていますが、国家備蓄体制を整え官民力を合わせて毎週1億枚の供給体制をくんでいます。品薄状態は解消されていくものと思いますが、皆さまのご協力が必要です。買い占めは逆にリスクを高めますので、ご遠慮ください。

検査体制ですが、2月17日の時点では、中核となる国立感染症研究所は400件、検疫所で580件、地方衛生研究所で1,800件(83か所中74か所)、また民間検査会社は5社900件、大学は2か所約150件、以上全部で1日3000件を上回る検査能力が維持・獲得できたとのことです。更なる強化を要請しています。

その他の情報は以下をご参照ください。

https://www.cas.go.jp/jp/influenza/novel_coronavirus.html

新型コロナウイルス感染症の専門的知見については以下をご参照ください。

https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov.html