去る11月15日、ロシアがミサイルによる衛星破壊実験を行い、多数のスペースデブリが発生しました。ただでさえ無数のデブリを前に国際社会が対応に苦慮しているなかで、更に多くのデブリをしかも意図的に発生させることは、宇宙空間の持続的かつ安定的な利用という観点で、極めて深刻な懸念と言わざるを得ません。
特に現在は軌道上で国際宇宙ステーションが活動をしておりますが、そこに宇宙飛行士もいるわけで、大変な危険にさらしたことになります。実際、7人の宇宙飛行士たちには、衝突に備えて船内に退避するよう地上から指示がだされました。そもそも、今回の衛星破壊実験は、スペースデブリを軌道上に長期残留させる意図的な破壊を行ったという点で、ロシア自身も賛成した2007年採択の国連スペースデブリ低減ガイドラインに反するものです。ロシアには強く抗議したいと思いますし、あらゆる国に今後このような実験を行わないよう強く求めて参りたいと思います。