NISA制度抜本拡充

(写真は党証券議連でNISA制度を議論している様子)

節税を勧める訳ではありませんが、社会の投資を増やすため、個人の資産形成のため、証券議連事務局次長としてNISA制度を応援してきた者として、今回は昨年の税制大綱で決まったNISA制度の抜本拡充について触れたいと思います。

NISAというのは、少額投資の促進制度で、本来20%かかる金融所得課税を非課税にする制度です。その名も少額投資非課税制度。イメージで言えば、仮に月3万円づつ年3%で30年間続けたら、約132万円の節税になる。結構大きいものです。(念のため、もちろん運用リスクはあります。)

余談ですが、NISAはイギリスのISA(Individual Savings Account)をモデルにしたもので、その日本版ということでNISAという名前になっています。私が初当選したころに制度導入の議論が開始されたものですが、Nipponの頭文字を使った制度はあまり存在しません。(JapanにするとJISAになるので少し語感的に良くないとの判断だったのかもしれません)。

今回の抜本改正で、2024年からNISA制度が随分と使い勝手が良くなります。これまでは、制度自体の期限があったり、非課税期間が短かったり、年間上限や生涯上限が少なかったりしましたが、今後は、制度は恒久化、保有期間も無制限、生涯上限は1800万円まで、年間上限も十分なものとなりました。(一般NISAと積立NISAの2つの制度があり、一般は年間240万円まで、積立は年間120万円まで)。出し入れも可能で、2つの制度を併用することもできます。

アメリカは所得層に関係なく誰でも普通に資産形成のために株式投資をしており、それが巡り巡って経済好循環を生んでいる側面があります。日本は株式投資を忌避する傾向があり、お金持ちのための、金で金を儲けるツールとしか見ていない人もいます。実体的には異なるものですが、実体的に個人投資家が十分に増えているというわけではありません。

何よりも健全な個人投資家による健全な投資が継続的に行われることが最善であって、そうした分厚い資本が未来を切り開いていくものだと思います。産業にとっては新しい投資、個人にとっても将来の資産形成として重要です。

https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/index.html
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/nisa2024/index.html