中国の行動に関する米国の対応

昨年末から、アメリカの議会で中国の挑発的、好戦的行動に関して、活発に議論が行われています。例えば昨年の9月の下院公聴会。下院の外交委員長である共和党のイリーナ・ロス=レーティネン氏は、中国の近隣国に対する好戦性と敵意について、「学校のいじめっこ」のような「おかしな」行動であって、「米国は同盟国フィリピンや日本を支持し、今後もその役割を継続することを伝えたい」と発言しています。

また、民主党の同委員会の筆頭委員であるハワード・バーマン氏も、同海域の「平和的な解決に(米国は)強い国益を有している。米国は中国がこの地域に派遣を主張することを許さず、問題を平和的に解決するよう中国に圧力をかけ続ける必要がある」と発言しています。

CSIS(米国の戦略国際問題研究所)のボニー・グレイザー中国研究部長も、中国の行動を「周到かつ計画的」であって、「強制外交を段階的に高めるという中国指導部の意思決定の証拠である」と証言しています。さらに、元国防次官補代理(ブッシュ政権)のピーター・ブルックスは、アジアでの足場がなくなれば形成は一変すると証言しています。

このような発言が延々と続くのですが、つまるところ、アメリカの海軍力は中国よりも遥かに勝っているけれども、全世界で活動しなければいけないので、戦力密度が低く、そこを中国はつけこんでいるが、米国と関係国はこれに立ち向かう必要があるとの論調が多くなっています。

ご存知のように尖閣諸島は日米安保条約第5条の適用範囲内であることは公的にアメリカも認めているところです。しかし問題は、日本がそれを絶対に守ろうという意思がなければ発動されることはないということです。

今年1月2日にアメリカは国防授権法を成立させていますが、その中でも尖閣条項はあります。上記を確認したものですが、明確に「尖閣諸島の最終的な領有権については米国はいかなる立場もとらないが、米国は尖閣諸島が日本の施政下にあることを認める」とあり、「施政の下にある領域における」武力攻撃について第5条が適用されるという認識ですから、日本が自分で絶対に守らなければなりません。放って置いて抗議だけしてもしょうがないのです。交渉と強い意志が必要だということです。

安全保障委員会に所属することが決まりました。しっかり頑張って行きたいと思います。