川口順子参院環境委員長が解任されました。憲政史上初です。誰に解任されたかとい
うと、参議院の議会です。そして参院議会は民主党ほか野党が多数を占めるところで
す。つまり、野党に解任されたわけです。なんで解任になったかというと、外国要人
との国際会議のため急遽帰国できず、そのため環境委員会が開催できなかったのは国
会軽視でつまらん、とのこと。
でもこれって、普通の会社でいえば、社運に密接に関係する顧客との打ち合わせのた
め、約束していた社内の打ち合わせをキャンセルする羽目になった部長が降格になっ
たようなもの。しかも、社内打ち合わせが株主総会上重要局面にあれば処分する理由
もわかりますが、今回は事業本部の方針説明のような会議。しかも処分がいきなり解
任というのは横暴すぎる。つまり、会社にとってどっちが大切かを判断すればいい話
で、どう考えたって今回のはおかしい。
つまり、何が国益なのかが野党の運営責任者には見えていないのではないだろうかと
不安にさせます。そして残念なのは、解任決議が通ることが中国や諸外国にどのよう
なメッセージとして伝わるのか、が、まったく議論されていないこと。我が地元か
ら、「解任?意味が分からん!」という意見が多数。それもそのはず。野党だろうが
与党だろうが、日本人ですから。党の中、与党との対決、という視線も大切なんで
しょうが、世界の中の日本という視点を常に忘れないでほしいと新人議員として切に
思うわけです。
川口先生は外相や環境相も歴任されたベテラン。海外から見れば重要人物。元パキス
タン首相や元タイ外相など世界の要人と肩を並べてアジアの平和と和解に向けた議論
に参加されていました。そこに楊けつち国務委員が参加することになった。楊さんと
言えば元外務次官。滔々(とうとう)と中国の国益を世界の要人にお訴えになられる
ことは容易に想像できます。そんな状況で、社内ミーティングのために帰ります、と
いう判断を、みなさんはされますか?
参考:
http://www.yoriko-kawaguchi.jp/official/archives/pdf/20130509.pdf
http://www.yoriko-kawaguchi.jp/official/archives/pdf/20130502.pdf