日台関係の重要性

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先週の話ですので少し旧聞に属する話になってしまいますが、台湾に出張に行ってま
いりました。使った英文名刺は100枚近くと、非常に大勢の台湾の皆様にお会いす
ることができ、貴重かつ有意義な意見交換ができたと思っています。また台湾の皆様
の日本に対する友情というものを非常に感じた出張となりました。

第一に、東日本大震災の際には、台湾は1か月で100億円(もちろんトップで米国
を抜く)、最終的には200億円以上となりましたが、その謝意を台湾の皆様に直接
お伝えできました。

第二に、経済産業省事務次官に相当する梁国新政務次長、台湾銀行の李紀珠総裁、亜
東関係協会の李嘉進会長をはじめ、主要なポリシーメイカーと経済に関する意見交換
をしましたが、具体的に日本の経済政策や原発問題をどのように感じていらっしゃる
のかを直接知る貴重な機会となりました。

第三に、亜東関係協会科技交流委員会主催で日台関係について講演をさせて頂きまし
た。と言っても、実は先方がお付けになったタイトルは日本の経済政策であったので
すが、アベノミクスの金融財政政策については山本幸三先生や木原誠二先生がお述べ
になると思いましたので(実際にそう)、私からは日台関係、として科学技術政策に
ついて、特に科学技術外交について、私見愚見をご披露申し上げてまいりました。

台湾は日本にとって非常に重要です。とくに現状の馬英九相当の外交方針はともする
と日本離反に映るかもしれませんが、逆に日本にとってはこれ以上進まなければ丁度
良い頃合いではなかろうかと思っています。

少し与太話、善然庵閑話シリーズ

ちなみに、私の祖父は台湾に努めており、その関係で我が親父も子供のころは台湾で
育っています。子供のころは食べ物に苦労したそうで、片言の中国語をフレーズで覚
え、空腹を補ったそうです。例えば、「これとあれはどっちが良い?」「これを一個
頂戴!」「これあげる!」などです。実に物々交換に適する言葉ばかりですが、文法
は全く知りませんので、多少のアレンジしか効かない。

しかし、忘れたくないのかセンチメンタルなのか、私が子供のころに親父は家で何度
もその台湾で覚えた言葉を口ずさむので、私もそのまま覚えてしまいました。

ただ、不思議なことがあるのです。それは、なぜ幼少の頃の親父がそんな言葉を覚え
なければならなかったのか?

「に〜たいたいほいらいら」。

これを言えばほとんどの方が笑って下さる。意味は?「貴方の奥さん帰ってきた
か?」だそうな。なので、会議や演説の冒頭のIceBreakには重宝しています。いずれ
にせよ台湾にはそういった特別な思いもあったりします。