69回目となる広島原爆忌が厳粛に執り行われるにあたり、今回は中川俊直代議士のお取り計らいで広島の現地で参加をさせていただきました。娘の13回目の誕生日でもありますが、第一子をこの日に授かった意味を改めて噛みしめながら、改めて、平和と核兵器廃絶をお誓い申し上げる次第です。
理論的にも感情的にも思想的にも私は日本が核武装などということをすべきではないと思いますし、議論でさえもすべきではないと思っています。核兵器は駄目よと北朝鮮に向かって力説しているアメリカの横に立ち、口にするのも憚れるような凄惨な体験をもとに絶対に嫌だと語る原爆被害者や関係者の前に立って、核武装なんぞ、どこにそんな必要性があるのか私にはまったく理解できません。
今年の原爆忌は、1971年以来43年ぶりの雨となりました。もしこの雨が、あの黒い雨であったら、現代に生きる我々は何を感じたのでしょうか。現場で起こったことは時が経つとなかなか机の上だけで感じとることはできません。69年前と今を繋ぐこの雨に、深い意味を感じたのは私だけかもしれません。世界のどこであろうと、こうしたことが起きないように努力すべきなのです。
そしてその69年前や43年前では到底考えることさえ難しかったであろう米国大使の参列ですが、前大使のルース氏から引き継ぎ、ケネディ大使も初参列いただきました。そのケネディ大使の2列前に私は席を頂きましたが、私に注がれているはずもない大使の視線を背中で感じながら、遺族の皆様が目の前で献花されて通り過ぎたときに、大変複雑な思いとともに、苦難を乗り越えて我々は前に進まなければならないのだということを、改めて感じた一日となりました。