いろいろと物議を醸し出すした田中防衛大臣の後任に、拓殖大学大学院教授の森本先生が就任することになったとのこと。
森本先生の見識と世界観については全く異論がないどころか論壇人としては尊敬申し上げていますが、防衛大臣は自衛隊のトップ。シビリアンコントロール、文民統制がもとめられます。文民とは政治と言う意味です。軍人でなければいいという問題ではありません。
政治家は選挙で国民から付託を受けているから何かあったときに責任が取れるロジックになっています(政治家だって責任とって無いじゃないかという批判は次元の違う話です)。政治家でない民間人は何かあったときに責任を取るといっても不可能ではないけど難しい。もちろん森本先生が大臣になっても問題を起こすとは到底思えません。しかし、そうした前例を作ってしまっていることが大きな問題なのだと考えます。
その意味で野田総理がその認識をしているのか。そしてなぜ森本先生でなければいけなかったのか意味が分かりません。逆に言えば消費税だけ通れば外交も安保などのその他の事項はどうでもいいと感じてしまいます。一方で、受けた方も、なぜシビリアンコントロールの概念を十分すぎるほど知っていて受けたのか。ただただ残念です。
とにかく消費税しか目に入っていないのは甚だ恐ろしいと感じています。