ゴラン高原でPKO活動をしている自衛隊に撤収命令が森本防衛大臣により下されました。ゴラン高原という言葉は皆様も聞いたことがあると思いますが、イスラエルとシリアの国境にある高台で、停戦合意後に日本も3番目のPKO活動として1996年から自衛隊を派遣しており、17年間という長期間のオペレーションで、実は私の地元、善通寺にある第14旅団も、昨年2011年2月から第31次派遣隊として活動に従事しています。今回の撤収はシリアの治安悪化が理由。
ちなみに同PKOは、我が親父・大野よしのりが自民党国防部会長であったときに派遣決定したPKOで、派遣するべきか否かを判断するために現地に調査団副団長として乗り込んでいます。
http://www.e-ohno.com/activities/golan.html
そのときにイスラエルのラビン首相から、「平和維持活動(peace keeping
operation)は血を流さなくて良いが、平和構築活動(peace making operation)は血を流す必要がある」という印象深い言葉をもらったそうで、その後親父が何回も何回も引用していたのが私には印象的でした。
私は私で、PKO元年と言われた1992年頃から理系の研究者でありながら当事のガイドライン関連法案と並んで大変注意深くこのPKO問題を見ていましたので(何故かは私の公募論文をご参照ください)、このころから親父のWEB作成のためと称して資料を事務所から取り寄せていたのを今でもよく覚えています。そういう意味で、今回の撤収は大変感慨深いものがあります。
ゴラン高原PKOは、しばらく地味な活動でしたが、中東の平和と安定を維持する上では極めて意義があったと思いますし、PKOの学習センターとしての機能も併せ持っていました。
撤収は致し方ありませんが、従事された自衛隊の皆様には最大のご慰労を申し上げます。
そしてここからが本題ですが、国内からは、「え?まだやってたの?」との残念な声が聞こえます。海外の関係者からは非常に高い評価を受けているのですから、少なくとも国民には自衛隊員の涙ぐましい努力と活動内容を知ってもらう必要があると思います。
参考までに、内閣府にある、国際平和協力本部事務局のWEBを紹介します。