広島68回目の原爆忌

広島は68回目の原爆忌を迎えました。改めて犠牲になられた十数万の方々に哀悼の誠を捧げます。今日は娘の12回目の誕生日でもあります。因果な日に我が第一子を授かった意味を12回噛みしめて参りました。改めて核兵器廃絶に向けた取り組みに注力することをお誓い申し上げます。

国内ではここ10年で核武装の議論の必要性の議論が起きています。日本を取り巻く国際環境に対応するため、議論くらいいいではないかということの趣旨だと理解しておりますが、私は思想的にも理論的にも反対です。

日本が被ったこの悲劇を軽んじてはなりません。

ついでながら本日の報道で、原爆忌で核兵器廃絶と原発の関係で政府の矛盾が浮き彫りになった旨の指摘がありました。もちろん理解はできます。しかし、私はこの議論は、包丁と鉄砲を取り違えている議論であると思います。包丁は料理にも使いますが、使う人が違えば武器にもなります。鉄砲はあくまで武器です。包丁が危ないから包丁を銃刀法で全て取り締まるのかという議論も成立するはずです。もちろん未来永劫包丁が必要との訴えではありません。包丁に代わる安全な料理道具の開発を懸命にすべきは論を俟ちませんが、それまでは苦渋の選択として、料理包丁の長さや太さといった安全性を厳密にコントロールしつつ、包丁の使用を認めていかなければなりません。

本稿のポイントは、繰り返しになりますが、日本が蒙ったこの悲劇を軽んじてはならないということです。