新しい丸亀

丸亀市。高校時代に通った街。ChopinのNocturnが似合う街。お城のある街。そして今住んでいる街。私にとって本籍を置いている豊浜同様、ノスタルジを感じる街でもあります。高校時代は隣町の坂出市から基幹道路の国道11号線を自転車で通学していました。基幹道路といっても、当時はまだ道路沿いには何もなく、小さな喫茶店がところどころにあるだけでした。当時から言えば、かなり進化したと言えます。

さて、その丸亀市も新しく生まれ変わりました。市長選・市議選が行われ、新しい体制で市政がスタートを切ることになりました。ところで、これから3年くらいは、地方分権や道州制が本格議論されるフェーズに入ります。地方分権改革委員会や道州制ビジョン懇談会、自民党道州制調査会、全国知事会道州制調査会など、主だったグループが推進力となって、あるべき姿を論じていく手はずになっています。

地方都市は、これらのグループの論調にアンテナを十分に張って、これまでよりももっともっと強いメッセージで明確なビジョンを打ち出し、10年後なり20年後なりに導入されようとしている道州制に対応した新時代の街づくりを目指さなければなりません。したがって、非常に重要な4年間になるものと思っています。

道州制の詳細は、また改めて書こうと思います。

北方領土

北方領土問題について、毎日新聞の取材のなかで、政府代表の谷内元外務事務次官が麻生論(面積2分論)に言及したとのこと・・・。もともと私は全部返せ派ですが、政府案が難航している中、何らかの選択肢を模索することは必要だとも感じております。が、模索と言っても、あくまで将来の外交カードの勉強のためです。さらに言えば、2島先行返還案や3島返還論・共同統治案など、政治的に非現実的な諸案よりは、面積二分論の方がはるかに現実的な案だと感じています。が、政府が今発表するはずがない内容です。毎日さんの早とちりか、谷内さんのアドバルーンだと考えています。

北方領土は非常に難しい問題です。国連改革などと併せて、大英断をしなければならないかもしれません。

ドミニカ共和国大使叙勲の報

今日、ドミニカ共和国のウレニャ大使の叙勲の報が舞い込んできました。先月初旬のことだったそうです。おめでとうございます。

小生の親分が、何を思ったのか突然ドミニカ共和国との議員外交を始めたのが丁度小生が政治の分野に入って直後のこと。理由を聞くと、アメリカとアジアの経済外交情勢を考えれば、中南米カリブ諸国やドミニカ共和国が日本にとって重要になると判断したのだそうな。それはそれで同感。問題は、自分は忙しいからと、全部小生に振ってくる。

そういう事情で相当頻繁に大使と連絡を取り合う期間がありました。兎に角、日本からの投資を呼び込むことが大使の使命で、相当な熱意を感じました。お蔭で小生の英語はラテン訛りになったような・・・。

大統領来日に際して大使(左)・大統領補佐官(右)と

野球選手のサミー・ソーサさんが特使として来日(大使の友人だそうな)

ちなみに、小生、ドミニカ共和国大使館から感謝状を頂きました。

アジアジャーナリスト会議

先日、国連大学にて開催されたアジアジャーナリスト会議に出席して参りました。ジャーナリストでもないのになんで?という意見もあると思いますが、出席するようになったきっかけは、仲の良いフランス人記者(外国人記者クラブ所属)に誘われ、非常に良い議論がされているのを見て行く様になりました。

恐らく政治の分野から参加しているのは私だけだと思います。

さて、残念ながら今回の会議はあまり新鮮なものではありませんでしたが、OhMyNewsのCEO(当日のパネラー)と話す機会があったので、ここでご紹介しようと思った次第です。

韓国の新興メディアで、前大統領ノムヒョン政権誕生を陰で支えたとも言われています。日本でも話題にだけはなりましたが(残念ながら日本版は廃刊となりました)、メディア界の人としては非常に新鮮でした。ジャーナリストというよりは、会社の経営者に近く、また、モバイルITを駆使した取材をしていらっしゃるとのこと。

「香川県から来てるんです。以外かもしれませんが政治分野から来ています」と言うと、「非常に興味深い。日本の政治と選挙事情を知りたい。是非取材に行きたい。どこかローカル局知らないか?」。「ローカル局?何故ですか?」。(出張経費がかかるから)「そこが招待してくれると行けるから」。「はっはっは」。

結局音沙汰はないけれど、いつかまた会える日を楽しみにしてます。

ラジオで宇宙を語る

何年か前に、東京のローカルラジオ局のパーソナリティをされている方から、30分くらいつきあってよ、とのお誘いがあり、いろんな話をしました。昨日、宇宙開発の話を書いたばかりですが、その際も宇宙開発の話も出たので今思い出した次第です。

補正予算と宇宙開発

メールニュースに補正のことを書いたら、地元で宇宙開発を題材に子供たちに夢と希望を与える活動をされている方からお励ましのメールを頂きました。

実は補正予算には宇宙関係も中長期戦略として取り上げられています。

●宇宙開発利用の推進による新市場創造等
・超小型衛星システムの開発と活用による新市場創造〔3 年以内に世界トップレベルの中小企業ベンチャー創出100 社を目指すとともに、大学等における研究開発を推進〕
・準天頂衛星システム等の開発等、地上インフラの整備、観測施設等の更新・整備等

というものです。子供の頃から好奇心だけは旺盛で、例えばお袋が仲間とお茶を楽しむのよと準備しているのをみて、いちいち道具や作法を聞いたりしてましたが、そんな子供の頃の夢は宇宙開発。そのまま子供っぽい夢を追いかけて、就職してからは、宇宙ロボットARHETS-VII・おりひめひこぼし)、地球観測装置GLIADEOS-II・みどりII)、月観測装置SELENE・かぐや)、X線観測装置XRSASTRO-EII・すざく)などに携わりました。

そういえば、知り合いのカナダ人が、こんなことを言ってました。「宇宙開発に携われて本当に幸せだ。子供が私のやっていること喜んで聞いてくれる。そして友達に私のことを誇らしく語っている」と。この話を聞き、私も急に子供が欲しくなったのは言うまでもありません。だから宇宙開発は少子化対策にもなるんです。というのは冗談ですが・・・。

昔は宇宙と言うだけで予算がついた時代がつづきました。国家の威信みたいなものもあったのだと思います。今は関係者のコスト意識も高まりました。反面、つねにCB分析にさらされているため、中長期的にもしかすると必要なことがおカネという切り口だけで廃止になってしまうという問題が多発しています。宇宙で言えばM5というロケット。安全保障上もかなり重要なメッセージ性をもっていたロケットでしたが、廃止されました。

補正の計画にある超小型衛星による新市場創造。香川大学も先に打ち上げましたが、こうした新産業をどんどんと作って、将来的には道州制になったときの産業コアとするような施策が絶対に必要だと考えています。

NASAの研究者が遊びに来たときのワンショット。

21年度1次補正予算

今年度の一次補正予算が政府与党関連会議にて了承されました。 今後、国会の審議を経て執行される予定です。

総額15.4兆円(真水)、事業規模56.8兆円という、過去最高(これまでは小渕内閣の7.6兆円が最高)の補正予算の原案が発表されました。当初予算の88.5兆円(これもでかい)とあわせると、過去に類を見ない100兆円越えとなります。すごい年度になりそうです。

ちなみに、昨年度の2回の補正(真水)は、1.8(一次)+4.8(二次)=6.6兆円でした。その原資は、いわゆる埋蔵金(積立金)です。

以前も書きましたように、埋蔵金は役人が悪さのためにプールしている金ではなく、危機対応積立金です。この埋蔵金を使うことにより国債償還リスクや政府保有資産の変動リスクが高まり、日本の信頼性が下がります。が、そういうリスクより景気悪化のリスクの方が高いということで、これまで放出をしてきました。

今回の補正も基本的には埋蔵金ですが、建設国債にも手を付けないとおっつかない額です。理系の私も経済の単純な公式くらいは知っていたりします。つまり、Y=C+I+G。財Yは消費Cと投資Iと政府支出Gの和であると・・・。これから単純計算すると、GDPを2~3%押し上げる効果がある計算になります。これほど上手くは行かなくても、十分に機能するはずです。

昔、バブルが崩壊した際、財政出動派で知られるリチャード・クーさんが、今景気が0%成長しているのは、財政出動をしているからだ、と言い放っていたのを思い出します。当時は金融政策大流行の時代で、私の大のお気に入りの経済学者のポール・クルーグマン(昨年ようやくノーベル賞受賞)が提案してきたインフレターゲット論などがよく議論されていました。

クルーグマンが好きなのは政策というより書物の書きっぷりが不良っぽいからですが、理系の私としては、政策的にはリチャード・クーさんの方が説得力があるように思えます(10年くらい干されてましたが、最近ようやく復活です)。

前置きが長くなりましたが、今回の補正の具体策を記しておきます。あとは国会審議です。政局ネタではなく、まずは景気回復を機軸に国会が団結したいものです・・・。参考までに読売がいいことを書いてますのでリンクを貼っておきます。
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090327-OYT1T01341.htm

●地方公共団体職員の皆様・今回の公共事業について、いわゆる裏負担が1割程度に低減されます。
・地方への交付金1兆円追加(香川県は約100億円くらいか?)
・公共事業前倒し実施(上半期契約率80%目標)・その他、殆どが関連しますので、全体をご覧になってください。

●学校関係の皆様
・スクールニューディール構想:3.2万校の公立小中学校へ、太陽光パネルやデジタルTV、PC、LAN、耐震化を3年間で集中的に進める。

●住宅・家電・車などの取得をご検討の方
・住宅取得に際して贈与税の非課税枠が110万から610万に拡大されます。
・住宅取得に際して住宅金融支援機構が民間ローンを100%保険でカバー。また同機構による頭金なしのローン創設。
・グリーン家電購入時、5~10%の還元(エコポイント:事実上の値引き)があります。
・13年以上経った車を新車に買い換えると10万円還元(条件あり)。
・エコカーを新車購入すると25万円還元。

●3~5歳の子を持つ親御さんへ
・今年度に限り1人3.6万円支給。

●高校・大学生と親御さんへ
・高校生への緊急支援(各都道府県に基金創設)
・大学生へ緊急採用奨学金と変換猶予者の対象拡大

●母子家庭のお母さんへ
・資格取得期間の生活費助成制度が拡充されます(10->14万円/月)
・助成対象期間を、これまでの資格取得期間後半から全期間へ拡大。

●女性の方へ
・子宮頸がんと乳がんの検診が無料になります(クーポン)(対象年齢あり)

●離職者の皆さんへ
・職業訓練を受ける間、10~12万円の給付と上限8万の貸付制度創設。
・住宅をなくし資金を持たない方に繋ぎ資金給付や住宅手当などを創設。

●企業経営者の皆様
・以前ご案内したハローワーク助成が拡大されます。 例)ワークシェアリングに取り組み企業に対し1人当たり最大45万円支給
・融資枠がさらに拡大されます。 例)信用保証協会の緊急保証枠を50%拡大します(20から30兆円へ)。政策金融公庫の貸付融資枠を25%拡大します(9から12兆円へ)。
・中小企業交際費課税が低減されます(定額控除限度額400->600万)。

●医療・介護施設経営者の皆様
・地域医療の再生。
・介護分野の人手不足解消のため、処遇改善やスキルアップを取り組む事業者には、今年10月から1.5万円/月を助成。
・緊急性の高い約16万人の老人ホーム入所待機者の解消のため、助成や融資により施設を整備。

●農林水産業関係の皆様
・農地集約に資する貸し出しに対する補助(1.5万円/10a程度)。
・耕作放棄地再生に3~5万支給。

論文査読と似非研究者

実は昔似非研究者でした。今は当然研究活動は全くしてないし、学会活動を止めて久しい。なのですが、研究者として最後に執筆した論文が印刷物として世に出たのが2008年・・・。意外なほど最近なので、相変わらずいろんな国の研究者から論文の査読依頼がきたりします(と言っても去年は2回程度ですが)。

大抵の研究者は、こうしたボランティアの査読が余り好きではないらしく「忙しいのに・・・・・」とぼやいている人が多くいましたが、私自身は結構好きでした。今、政治と言う全く違う分野に身をおいてみると、さらにとてもとても新鮮で、ついつい頑張って査読作業に没頭・・・、気付いたら3時だったということもありました。(どのような学会でも大抵はこうした研究者同士のボランティアによって論文誌の品質が維持されています)。

先日も、あるアメリカの学会の全く知らない編集委員から突然、「下記の論文を査読してください。できない場合は返事ください」と。論文の主には悪いけど、今の私にとっては息抜きに近いものがあります。

イタリア・パドヴァ大のオーボエさん(めちゃくちゃ楽しい研究者)と。

ある学会で研究発表する小生。

血液型を変えました!

先日、血液型が変りましたのでお知らせいたします。

生まれてからこれまで、お袋から「あんたはA型だ」と育てられたのですが、つい先日、献血する羽目に。仲の良い多度津のH氏が来いというので行ったら半ば強制的に・・・。そして、検査の結果、O型だと言われました。それから、性格もなんとなく変ったような気がしております。

ところで血液型を変えたと冗談でタイトルをつけましたが、本当に血液型が変る場合があります。骨髄移植をした場合です。

大学の大親友に片岡という奴がいました。妙に息が合うところがあり、ジムカーナ・ジャズ・クラシック・テニス・スキーなど趣味も合い、また政治・経済、科学技術、文化などいろいろなことを語り合った仲間の一人でした。また、若気の至りで実にくだらないこともやったりしました。「仙人とはどういう気分か」という議題で実際に山奥に篭ったり(写真)、「道を究めるとは何か」という議題で、お茶の世界を垣間見たり(写真)、突然アメリカ大使館に押しかけたり、夜中にドライブに出かけたり・・・。

しかし、この親友は白血病で2002年12月に他界してしまいました。1年以上にわたる闘病生活。当時私はアメリカに滞在していましたが、彼の最期の晩にカリフォルニアの空に大きな大きな流れ星を見たのを今でも忘れることができない。別れを言いに来たんだと後で悟る。病気を本気で恨んだ。実に多芸多才な人物でした。心から冥福を祈ると同時に、全く門外漢ですが医学発展に何らかの形で少しでも寄与できればと今でも思っていたりします。

同級生&恩師

香川県に戻ってきてから1年以上経ちますが、同級生はいいですね。兎に角、何年、何十年も会ってないのに、「おい、こら」で通じ合う。だいたい、あの時はお前はこうだった、あーだった、とくだらない話ばかりして何時間も経ってしまう。先日も4人ばかりで集まって馬鹿話。日頃のストレスが一気に解消です。

それから恩師との再開も嬉しいひと時。小生、中学時代は、テニス部員&ブラスバンド部員。楽器に興味を持ち始め、周囲に騒音を撒き散らしておりましたが、そのときの音楽担当は松井先生という方。昨夏、お招きいただいた介護施設の夏祭りにて、ばったりお会いしました。

国語の先生はグランドゴルフの開会式にお招きいただいた際に(先生は町長の代わりに来賓で参加されてました)、美術の先生は美術館にご挨拶に伺ったときに(先生は館長でした)、家庭科の先生は豊中の自治会総会にお招きいただいた際に、社会の先生は観音寺の道でばったり(公民館の館長をされてました)、数学の先生は市中挨拶回りでたまたまご自宅に訪問(主婦でした)、英語の先生は多度津のこれまた自治会集会にて(まだ学校の先生でした)・・・。

いやはや、ただ会うだけで懐かしさが込み上げ、同時に元気がでます。