憲法改正に向けて

我が国の憲法は、我が国が我が国の主権と独立を守ることを明確には宣言していません。守らないとは言っていませんが、平和のために国家統治機構が存在すると言っているに過ぎません。このレトリックは結構恐ろしいことで、平和というのは他国の侵略を阻止(抑止)出来て初めて成り立つはずなのに、平和のために頑張ると言っているに過ぎないのです。

だから軍隊は持ちませんが、理屈が成り立たないので、「我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、我が国を防衛することを主たる任務として」(自衛隊法)、自衛隊が置かれています。憲法という上位概念が国の主権と独立を守るかどうかをごまかしているので、下位概念の法律で頑張っている感じになっています。まるで親が周りの目を気にして胡麻化しているので、致し方なく子供がしっかり者になって頑張っているという、いびつな家族みたいになっています。

結構恐ろしいと言ったのは、親が主権と独立を守るかどうかをごまかしているので、力を縛るルールも胡麻化されていることです。子供の方はしっかりと力を縛るルールを定めていますが、普通は親がしっかりしていて、こうなったら拳を上げるけど、挙げ方は厳しいルールに従うよ、と明確に宣言すべきが親の役割だと思うのです。ごまかしがあるために学説上は自衛隊は憲法違反とされるのが一般的です。

普通は自国民を守ることを憲法で宣言するものです。国防規定を置かない国は少数派です。それは近代国家の最も古典的かつ根源的な責務が安全保障だからです。日本国憲法に国防規定を置けば、あるいは一歩譲って自衛隊を明記すれば、平和主義原則との緊張関係が公式に解消され、シビリアンコントロールを明記することで歯止めは寧ろ強化されます。懸命に我が国の主権と独立を守るために日夜懸命に働いている自衛官のその崇高な使命に鑑みても、自衛隊の存在は明確すべきです。

今、憲法改正は国民の過半が賛成しており、特に若者世代は賛成7割が賛成だとの世論調査が先日発表されましたが、この世論調査の「問いの立て方」に苦言を呈した芸能人がいたそうで、自民党は何したいのか明確に言っていない、まるで中学生に校則変えたいかと問うようなものだ、と苦言を呈したという記事でした。文末に示しますが少し調べれば自民党の考えは以前から明確に示されています。

我々政治家は、日々の立法作業で憲法に向き合っていますが、この方も含めて国民の大多数の皆さまにとっては、憲法が日常にはないために、積極的に自ら調べることは稀なことは理解します。しかし、国の方向を決めるのはどこまで行っても国民でしかありません。この方のように「放置」でもいいと思うのではなくて、ほんの一時でもいいので、真剣に積極的に憲法に向き合ってみることも重要ではないでしょうか。自分の国のことなのだから。

今年も憲法記念日が近づいてきました。念のため自民党が考える憲法改正は、以下のページに整理されています。