TPPに関して、私はかねてから交渉参加に慎重な立場です。官邸サイドは近日中に交渉参加表明をするのではないかとの憶測が流れていますが、そういう意味では今日がそれに先立つ与党としての最後の平場の議論になると思います。
もし参加表明をするのであれば、与党としてできることは、国益にそぐわないのであれば交渉途中でも離脱することを議会として表明すべきです。昔、気候変動枠組条約COPシリーズでアメリカが突然抜けたように。さらに心配なのは、交渉内容が現時点で分かっていないということは、現在の交渉国も関係政府に情報管理を徹底させているということにほかなりません。交渉参加したとしても議会にはほとんど内容は知らされることはないと感じています。であるならば、議会の政府への関与の仕方についても、議論すべきだと思っています。要望したいと思います。
先日、地元の自然栽培農園経営の方から、遺伝子組み換えの「種」、についてのご心配のメッセージを頂きました。過去の事例から、アメリカの、こうした非関税障壁撤廃への圧力が高いはずです。遺伝子組み換え関係の技術的根拠の定義などについて議論が行われていることは把握していますが、「種」になるとどうなっているのか。そのほか、軽自動車も消え去るかもしれません。国民皆保険もどうなるか。いたる分野で心配事が無尽蔵に発生します。そして得られる国益はわずか年間GDP0.054%の成長。アメリカとの信頼関係強化というのは大きいですが、外交上は中国を積極的に関与させながら囲い込む戦略であるべきで、慎重に慎重を重ねていかなければならない問題です。