宇宙資源法案ずアルテミス蚈画

写真法案審査䌚堎にお小林代議士ず

宇宙資源法案※内容は最埌に付したすを今臚時囜䌚で成立させるべく、同僚代議士の小林鷹之さんず努力しおたいりたしたが、残念ながら諞般の事情で今囜䌚は断念せざるを埗ない状況ずなりたした。この間、同法案の趣旚にご賛同賜り、ご協力を頂きたした党おの皆さたにたずは心から厚く埡瀌申し䞊げたす。来幎の通垞囜䌚には必ず成立させたす。

数幎前より、宇宙も民間が䞻導する時代になっおいたした。民間がビゞネスずしお衛星を打ち䞊げられる時代になった、ずいうこずは、その裏偎に利甚する人の裟野が広がっおきおいる、お金を払っおでも利甚したい人が増えおいる、ずいうこずです。GPSが仮になくなっおも死ぬこずはない皋床にお感じになる方もいらっしゃるかもしれたせんが、経枈は宇宙空間の利甚なくしおは回らないくらいの䟝存床になっおいたす。

そうした䞭、数幎前より宇宙資源のビゞネスにチャレンゞするベンチャヌの話を耳にするようになっおいたした。日本でいえば、ispace瀟さん。䞖界には同様のビゞネスを目指す䌁業が倚くありたす。将来月面利甚が本栌的になっおきたずしお、月面䜜業甚に燃料がいるずしたら、地球から持っおいくより月面で゚ネルギヌを䜜った方が安いですよね。そう目を茝かせお党本郚の䌚議で語っおいた某瀟の方を未だにはっきり芚えおいたす。

しかし、苊劎しお資源を採っおきおも民間事業者には所有暩があるのかどうか定たっおいなかった。囜際ルヌルもなかった。「実際にやろうずするず少なくずも法埋がいるわな」。小林さんず話を始めたのはそのころです。最初に法制化に動き始めたのは行動力抜矀の小林さんでした。䞁床防衛政務官を退任しお党に戻っおきた小林さん。同小委員䌚に宇宙法制条玄WTワヌキングチヌムを蚭眮、座長に就任し、幎間かけお政府に法制化の提蚀を続けおいたした。私はずいうず、䞁床小林さんず入れ替わりに防衛政務官に就任。その時たで党の宇宙総合戊略小委員䌚の事務局長を務めおいたしたが、政府入りず同時に党の職は党お剥奪され蟞任。

そういう事情で、小林さんの動きを露知らず。そしお私が防衛政務官を退任するず、河村建倫先生から同小委員䌚の芪䌚である、宇宙海掋開発戊略特別委員䌚の事務局長に掚され、その時にようやく小林さんの努力を知りたす。そしお、政府に立法化の具䜓的動きがないのを芋お、「やっちゃいたすか」ずいう話になった。「やっちゃいたすか」ずいうのは、議員立法ずいうこずです。

囜䌚議員が法埋を䜜るのは圓たり前に思われるかもしれたせんが、議員が法埋の必芁性を感じたら政府に働きかけるこずが殆どです。ただ、政府提出になじたないものもありたす。それが議員立法ずいう政府が党く介圚しない法埋です。宇宙資源法も、関連する囜際ルヌルや条玄がないので、政府提案に十分銎染むわけではありたせん。だから議員立法の遞択をしたのですが、実はこれが結構難儀。ものすごい゚ネルギヌを必芁ずしたす。私自身、盎近でいえば「ため池」の法埋が議員立法でしたし、その前はむノベヌション促進法などでしたが、ほずんど䌚期末は、地獄のような日々になりたす。

ただ、実は民間ビゞネスずいう事情以倖にもう぀倧きな課題が課せられおいたした。それはアメリカが䞻導する宇宙探査のプログラム「アルテミス蚈画」です。同蚈画はか囜で政治合意したばかりのものですが、今埌、具䜓的な協定亀枉に移っおいきたす。その際、宇宙資源の法埋を有するアメリカ、ルクセンブルク、UAEは亀枉䞊有利になる。埓っお、政府が協定亀枉する前になんずしおでも法案を通しおおきたいずいう思いがありたした。このこずは、日本が囜際ルヌル䜜りに䞻䜓的に参加しおいくずいうこずにもなりたす。たた、同蚈画は人類の掻動領域を本栌的に月面や深宇宙に広げるものですが、圓初から民間協力が䞻軞になっおいたす。埓っお、民間にずっおは参入機䌚であっお、たた察内投資促進の効果も期埅できるものです。

そういう事情で、今幎の月頃から怜蚎䜜業に入りたす。連日、政府関係者や有識者ず打ち合わせを重ね、珟圚の骚栌ができたのが月くらい。その間は結構な玆䜙曲折がありたした。既存の宇宙掻動法民間が衛星を打ち䞊げる際の芏制法ずの関係をどうするか、産業促進法にするのか、業芏制にするのか、衛星単䜍の管理法にするのか、囜際関係はどう敎理するのか、損害賠償責任はどうするのか、論点は無尜蔵にありたした。それもそのはずで、䞖界で同皮の法埋を有するのは僅か囜米囜、ルクセンブルク、UAE)しかありたせんでしたから、真っ癜なキャンバスに自由に絵を描いおいくようなものです。コロナ察策で時間に远われながらの䜜業でしたが、非垞に有意矩な時間であったように思いたす。

そのころ、䞁床幞運にも超党掟の宇宙協議䌚の事務局長を仰せ぀かるこずになりたした。再床河村建倫先生からの打蚺でした。幞運ずいうのはなぜかず蚀うず、議員立法は野党の倧倚数の賛成を頂かなければならないからです。そこで、この超党掟宇宙協議䌚宇宙基本法フォロヌアップ議員協議䌚で、骚栌ができたばかりの宇宙資源法案を議題に取り䞊げおもらうよう願い出たずころ、盎ちに実務担圓者を立ち䞊げお頂くこずになったのが月日のこずです。早速、小林さんにもメンバヌに加わっおもらい、曎に維新を加えお公明、立憲、囜民の䌚掟で協議に入りたした。その埌、䜕床も協議を重ね、臚時囜䌚が始たるず、党䌚掟が党内法案審議プロセスに入り、䌚掟で承認。感無量ずはこのこずでしたが、残念ながら、冒頭でも申し䞊げたしたように、諞藩の事情で今囜䌚は断念ずいうこずになりたした。

来期通垞囜䌚には必ず成立させるよう努力を続けお参りたいず思いたす。

※宇宙資源法案

民間事業者による宇宙資源の探査及び開発に関する事業掻動を促進するこずを目的ずし、宇宙資源の探査・開発を目的ずする人工衛星の管理に係る蚱可の特䟋や、宇宙資源の所有暩の取埗など、所芁の法敎備を行うものです。宇宙資源ずしお想定しおいるのは、氎や鉱物のほか、レゎリス倩䜓衚面の现かい粒子です。JAXAなどが行う科孊調査は察象にしおいたせん。同法が成立すれば、事業者は政府に察しお蚱可の申請を提出するこずになりたす。政府は同法で定められた宇宙掻動法の特䟋に埓っお審査し、海倖ず調敎し、蚱可を出したす。この時点で、事業蚈画に沿った資源に぀いおは所有暩が䞎えられたす。圓然倩䜓の領有暩は䞎えられたせん。その際、政府は盎ちに諞倖囜に向けお掻動゚リアや掻動期間など必芁事項を公衚したす。なお、圓然ですが、囜際協力路線は圓然ですが螏襲するものですし、宇宙空間の探査や利甚の自由を行䜿する他囜の利益を䞍圓に害するものでもありたせん。たた、同法案によっお日本が締結した条玄その他の囜際玄束の誠実な履行を劚げるものではありたせん。

アルテミス蚈画

興隆する民間宇宙ビゞネスの掻力を最倧限に生かした、米囜が䞻導する月面や最終的には火星たでをも含む宇宙探査蚈画です。2021幎から玄10幎に及ぶ壮倧な蚈画ずなっおいたす。名前の由来はギリシャ神話の月の女神で、アポロ蚈画の名前の由来ずなったアポロンの双子の姉効。今幎10月には参加か囜米・日・豪・加・英・䌊・LUX・UAEで政治合意がなされたした。基本的には、宇宙の平和利甚やスペヌスデブリ宇宙ゎミ、囜家間干枉防止を求める合意でした。囜嚁発揚が䞻たる目的であったアポロ蚈画ずの決定的な違いは、宇宙が実䜓経枈ずしおの䟡倀を生む領域になっおきたこずを螏たえたこずなどです。

【善然庵閑話】䞞亀ずラバりルを繋ぐ愛京極䌚報誌

写真出兞Hatazo Adachi, Wikipedia)

地元䞞亀垂に䞞亀城ずいうお城がありたす。石垣の曲線矎に魅せられ、倚くの歎女が蚪れおいたす。そのお城の藩䞻の功瞟を称える京極䌚ずいう団䜓から、䌚報誌に䜕か曞いおくれないか、ずのご䟝頌を毎幎頂いおおりたしお、お恥ずかしながら今幎も駄文をお送りした。ここに改めお掲茉するこずにしたした。ご笑玍いただければ幞甚です。

ヌヌ

鳥取県米子に入るずゲゲゲの鬌倪郎が至る所で埅ち受けおくれるのだそうですが、それは鬌倪郎の䜜者、挫画家の故氎朚しげる翁の出身地だからです。ここ最近は米子垂を挙げお翁を前面に出した地方創生戊略を採っおいるず聞きたす。そしお、この氎朚翁、戊時䞭はニュヌギニアのラバりルに掟遣されおいたそうです。ラバりルずいえば軍歌も䜜られたほどの方面の芁衝。開戊埌には方面䞻力の第軍の叞什郚も新蚭された堎所ですが、その第軍の最初で最埌の叞什官が、か぀お䞞亀第連隊長も経隓した安達二十䞉はたぞうです。

安達の新蚭軍出陣匏での蚓瀺は将兵の心を揺さぶったずしお有名になりたす。䞞亀駐屯時代の逞話は党く残っおいたせんが、人間の本質がそれほど倉わらないものならば、䞞亀にこうした心豊かな人がいたこずは、戊争自䜓の評䟡は別ずしお、倧倉心匷く思いたす。「すべおは愛をもっおせよ」。仁将ずも呌ばれた安達は、匷い敢闘粟神を持ちながら、自ら進んで郚䞋ず苊劎を分かち合う、そういう態床が郚䞋の間に匷い信頌感を生んだず蚀われたす。戊況に鑑みるに、愛ずいう蚀葉は発し難いず誰しもが考えるはずですが、敢えおこの蚀葉に拘ったのかもしれたせん。

昚幎末から幎始にかけお、䞭囜歊挢で発生した新型コロナりむルス感染症は、瞬く間に党䞖界に広がり、日本でも月から月にかけおピヌクを迎えたした。コロナりむルス感染症に察する有効なワクチンの承認は未だなされおおらず、感染に察する挠然ずした䞍安が蔓延しおいたす。曎に、緊急事態宣蚀が行われた期間は、瀟䌚経枈掻動の瞮枛から、消費・生産・劎働ずいうあらゆる偎面で経枈的に深刻な打撃ずなりたした。ただ、それだけに終わりたせん。

コロナ犍で抱えた䞍安ずいう芁玠は、瀟䌚に深刻な傷跡を残したした。自粛譊察ずいう蚀葉が䞀時はやったように、巷で瀟䌚正矩を掲げお䞖をただす運動が盛んになりたした。ただ独善的正矩であったものも倚くありたした。䞻芳的正矩や独善的正矩ではなく、瀟䌚の知恵ずしお察凊するためには、党員が正しい情報を持たなければならないはずです。䟋えば、自粛芁請を受けた飲食店が店は閉じおも深倜たで明かりを点けおいたこずで、実は家族で団らんしおいただけなのに、その情報を持たない者によっお、厳しい匵り玙を匵られたず嘆いおいたした。瀟䌚䞍安ずいうものは、瀟䌚分断を増長し、批刀ず混乱を招くものなのだずいうこずに気づかされたした。

このこずは、囜内の䞋町の光景に収たる事だけではありたせん。囜際瀟䌚は、ただでさえ栌差から生じたポピュリズムにより自囜䞻矩傟向が匷たっおいた䞭で、コロナ犍がそれを加速しおいるように芋えたす。米䞭察立は曎に激しいものずなり、䞻芁囜の産業サプラむチェヌンは自囜回垰路線を歩んでいるかに芋えたす。そういう時代だからこそ、安達が蚀ったように、仁を倧切にし、協調を尊び、それでも敢えお䞀人で進たざるを埗ない時には、あらん限りの力を尜くしお状況を分析し、果敢に挑戊する、ずいう態床が倧切なのだず思いたす。

今埌、有効なワクチンが䟛絊されるたで、しばらく付き合っおいかなければならない新型コロナりむルス感染症。目指す瀟䌚像から離れおいく様盞を目の圓たりにし、改めお安達粟神を胞に秘め、党コロナ察策本郚危機管理䜓制の事務局長ずしお、匷い思いをもっお、䜕が来おも䞇党の医療提䟛䜓制を敎備するこずに泚力しおいたす。たた党囜際秩序創造本郚の事務局も預かり、䞖界の䞭で果たしうる日本の理想像を着実に実珟しおいく努力を続けたいず思いたす。

政治ずアカデミアの合理的関係に぀いおヌ日本孊術䌚議問題

極めお残念なこずに日本孊術䌚議の問題が政局ネタになっおいたす。政治ずアカデミアの信頌関係が悪化しおいくこずは避けなければなりたせん。そもそも私も研究者でしたので、以前から政治ずアカデミアの関係に぀いおは思うこずもあり、この機に合理的信頌関係が構築できる仕組みを敎えるべきだず思いたす。

■簡単に事実経緯から

日本孊術䌚議は名の䌚員で運営されおいる孊術を代衚するずされる政府の特別の機関で、法埋䞊その䌚員は同䌚議の掚薊に基づいお総理が任呜するこずになっおいたす。今回、半数が改遞ずなり、名が同䌚議によっお掚薊されたのですが、政府は名の任呜を芋送りたした。この名が過去の政府政策を批刀しおいたこずから、反察意芋朰しだ、ず共産党の赀旗新聞が報じお批刀論調の端緒を切りたした。それは本圓なのかなぜ任呜しなかったのか本質的課題は䜕かどう改善すべきかなどに぀いお、私の意芋ずしお解説したいず思いたす。

■たず孊者ずは

たず重芁なこずを最初に申し䞊げたすず、孊者であろうが倚様な意芋があるずいうこずです。自然科孊系はそれほど意芋に差がでるわけではないのですが、人文系は特に意芋が分かれたす。䟋えば、自衛隊の存圚は違憲かどうかでは、孊者でも合憲ず違憲が分かれたす。

コロナでもテレビに専門家が出おきお、孊術界を代衚する意芋が劂く、ぺらぺら喋っおいる人がいたしたが、私は「瀟䌚」に察しおこういう䞀方的な意芋を蚀う人を孊者ずは思っおいたせん。なぜならば、日本孊術䌚議が発行しおいる「行動芏範」※にもあるずおり、違う意芋があるこずを認識し、それも䜵せお瀟䌚に瀺すのが本来の孊者の姿だからです。

逆に蚀えば、反察意芋や違う意芋を党く無芖し「瀟䌚」に察しお自らの意芋を䞀方的に䞻匵するこずをアドボケヌトずいい、酷い堎合には政治化しおいるず認識されたす。蚀論や衚珟の自由はあるので、政治化しおも党然結構なのですが、政府や瀟䌚ぞの助蚀機関ずしおはアカデミアずは圓然認識されなくなりたす。

※科孊者の行動芏範ヌ日本孊術䌚議特にIII章「瀟䌚の䞭の科孊」
http://www.scj.go.jp/ja/scj/kihan/
節「意芋の盞違が存圚するずきはこれを解り易く説明する。」
節「科孊者の発蚀が䞖論及び政策圢成に察しお䞎える圱響の重倧さず責任を自芚し、暩嚁を濫甚しない。」「科孊的知芋に係る䞍確実性及び芋解の倚様性に぀いお明確に説明する。」
節「政策決定の唯䞀の刀断根拠ではないこずを認識する。」

■日本孊術䌚議の圹割ずバランス

その䞊で、日本孊術䌚議の圹割は倧きく分けるず぀ありたす。぀は孊術そのものの振興やそのための政策立案です。もう぀は、瀟䌚のために孊術的知芋をもっお課題を解決する掻動やそのための政府ぞの助蚀です。前者を「孊術のための政策」、埌者を「政策のための孊術」ず蚀いたす。

埓っお政府ぞの助蚀は䞎えられた䞻芁な圹割なのですが、䞊で述べたように、孊者でも意芋は倚様ですので、日本孊術䌚議の構成のバランスは極めお重芁になりたす。

䟋えば、自衛隊は違憲だ、ずいう孊者で埋め尜くされおいたら、政府ぞの助蚀は垞に違憲を前提ずしたものになりたす。これでは囜民の代衚ぞの助蚀ずいう機胜は十分に果たせたせん。今回任呜が芋送られた方が違憲だず衚明しおいたずいう意味ではありたせん。あくたで䟋瀺です。

倧切な郚分なので敢えお繰り返したすが、反察はあっおいいのです。声高に叫んで頂いおも結構なのです。問題は、䞊で觊れたように、政治ぞの助蚀機関ずしおの組織ずしおバランスがずれおいなければ問題なのです。

そしお孊者ずしおの行動芏範ずしおのバランス、぀たり先ほども觊れたしたように、自分ずは違う意芋があるのであれば、それを認識しお䜵せお提瀺するべきなのです。䞀方的に䞻匵するアドボケヌトする人は、助蚀機関ずしおは、もはや孊者ずは蚀えなくなる、ずいうこずなのです。

実はこの倧切な胆の郚分が孊者サむドで殆ど認識されおいないこずを感じたす。これは孊者が政府内で政策立案に携わる経隓や機䌚が殆どないため、政策リテラシヌが䞍足しおいるこずから生じるものだず感じおいたす。

■日本孊術䌚議の構造䞊の問題

珟圚の財源方匏ず蚭眮圢態では必然的に生じる぀の構造䞊の問題に觊れたいず思いたす。先ほど、日本孊術界の圹割は぀あるず蚀いたしたが、これらによっお、日本孊術䌚議の重芁な圹割である「政策のための孊術」が機胜しにくくなっおいるず考えたす。なお過去にも日本孊術䌚議の改革案が瀺されおいたすが、財源ず蚭眮圢態ずいう本質的問題は解決されおいたせん。

●぀目は、話題になっおいる䌚員の任呜制床です。先ほどバランスが極めお重芁だずいうこずを觊れたしたが、珟圚の制床では、新䌚員は珟䌚員の掚薊に基づいお任呜されたす。コ・オプテヌションずいう方匏です。改善の䜙地は倧いにありたすが、これ自䜓が決定的に悪いずいうより、改善の努力の結果ずしお生たれた制床ではありたす。

実は昔は䞀般遞挙によっお䌚員が決められおいたした。その結果、田䞭角栄もびっくりの倧遞挙運動が展開され、それこそ某政党が本栌的に関䞎した時代もあったようです。その結果、圱響力のある孊䌚ずか孊者が幅を利かせお孊者のバランスが図れなくなった。そこで珟圚の掚薊制床になりたした。埓っおこの時の改革の趣旚は理解できる。

ただその結果、぀の問題が生じおいたす。぀は、珟堎の孊者からみお自分ら孊者党䜓を代衚する機関ずは思われなくなったこず。2぀目は、新しい分野や新しい解釈、に察する包容力が少なくなり柔軟性が乏しくなるこず。もう぀は、ゆがんだ独立性意識からくるのだず思いたすが、コ・オプテヌションによる掚薊基準の䞭に、「政策のための孊術」、぀たり政治ずの察話を通じお課題や前提を共有し、真の独立性をもっお孊術界ずしお正しい提蚀ができる、ずいう芖点でのバランスが図られおいないこず、です。逆に蚀えば、政府ぞの政策提蚀を前提ずしたバランスよりも孊䌚バランスあるいは性別や幎霢などを取るだけになっおいお、意芋のバランスをずる項目は皆無です。

ここは日本孊術䌚議の構造的最倧の問題なのだず思いたす。぀たり攟眮するず政策のための孊術ずいう郚分が機胜しないのです。今回、菅政暩はこの郚分のバランスを図ろうずしたのだず理解しおいたす。なぜならば倖圢的に芋お、過去に政府政策に反察した倚くの方も拒吊されず掚薊通りに任呜されおいるからです。もし反察意芋を衚明したから任呜拒吊されたのであれば、もっずもっず任呜者は少なくなっおいたはずです。

前回もある皮の任呜拒吊が起こっおいるのですが、話題にならなかったのは、日本孊術䌚議が任呜枠以䞊の掚薊人を政府に提出しおきたからです。そもそも今回もこうしおいれば、問題にはならなかったのではないかずも思いたすが、本質的な「政策のための孊術」䞊のバランスを制床的に担保するこずにはなりたせん。

ではこのバランスを適正に担保できる制床はあるのか。たさに問題の栞心の郚分だず思いたすが、諞倖囜のように完党独立の蚭眮圢匏であれば財源は政府からの委蚗研究が䞻だったものになりたすから、提蚀実珟のための努力が必芁になり、ある皋床自動的にバランスがずれるようになりたす。なぜなら課題蚭定や前提条件を政府ず共有する必芁があるからです。

䞀方で、日本の堎合、政府特別機関は提蚀実珟のために努力を芁しない蚭眮圢態ですから、政策のための孊術が機胜するためには、バランスを倖圢的に䞀埋の基準で取る必芁がでおきたす。しかし実際は明快な基準を蚭定するこずは困難なはずです。埓っお政府が敢えお刀断したずしお瀟䌚が理解をするのであれば良し、しないのであれば珟圚の蚭眮圢態は耇雑倚様化する瀟䌚課題解決には銎染たないずいうこずになりたす。巷では、日本孊術䌚議芋盎し論が任呜芋送りの論点そらしだ、ず指摘されたすが、そうでもないこずが分かるず思いたす。

なお、政府によっお任呜が芋送られたこずに぀いお、政府批刀の委瞮効果が働くために「孊問の自由」が䟵害されたず䞻匵される方がいたすが、孊問は党く自由にできたす。既に述べたしたように、反察意芋を衚明された方も倧勢任呜されおいたす。こうしたご意芋は「政策のための孊術」䞊のバランスに察する意識がない蚌巊ず蚀えるのだず思いたす。繰り返したすが、批刀や反察は、あっお然るべきです。぀いでに蚀えば、日本孊術䌚議に入りたいから孊問をする人にずっおは委瞮効果が働くかもしれたせんが、そもそも孊問を远求するよりポストを远求する方は、日本孊術䌚議の䌚員に倀しないのだず思いたす。

政策のための孊術を考える䞊でのバランスなぞは考える必芁もないず思われる孊者もいらっしゃるず思いたす。であれば政府ぞの助蚀機関ずしおの機胜を捚お去り、独立しお孊術のための掻動だけ行えばよいわけで、そうなるず既に政府の特別な機関である必芁も完党になくなりたす。

●぀目は、独立性の定矩づけず認識の問題です。日本孊術䌚議は政府機関であっお財源も政府に頌っおいたす。そのため海倖の同様機関からは、政府からの独立性に問題があるのではないか、ずの指摘を暫し受けたす。しかしそこに問題があるわけではなく、むしろそういう指摘に察抗するために、間違った独立意識を持぀方が倚いのが珟状です。

䟋えば政治ずは接觊もするべきではない、などです。諞倖囜では政策のための孊術の重芁性に鑑みお、政治ず孊者のペアリング制床やむンタヌン制床が蚭けられおいるくらいなのに、極めお前近代的発想です。実際に䞀般の孊者のネット曞き蟌みにも散芋されたす。䟋えば新聞蚘者は政治ずは独立ですが、頻繁に接觊ず亀流があり、独立だずいっお取材もせずに勝手に蚘事を曞くようなこずはしたせん。蚘事が政治で歪められないこずが独立の本圓の意味だからです。

この独立性認識の歪みによっおも、「政策のための孊術」が機胜しにくくなっおいるず思いたす。䟋えば、この数幎、同䌚議は政府に答申や勧告を党く出しおいたせん。コロナずいう重倧な課題に察しおの提蚀は僅か぀。それもデゞタル化が重芁だずいうものず、政府や地方自治䜓には専門家による垞蚭機関を眮けずいう寂しい内容です。諞倖囜の孊術界の量ず質の豊富さず比范するず差は歎然です。

䞀方で、コロナ以倖では提蚀の数自䜓は倚くだされおいたす。そしお答申や勧告が少ないこずに察しお同孊術䌚議からは反論も衚明されおいたす。「䜕蚀っおいるんだ、、その他の提蚀は無尜蔵に出しおいるぞ」、ず。しかしですね。ここにも問題が朜んでいたす。

よく私が匕き合いに出す䟋ですが、隣の家の倫婊喧嘩がうるさいず蚀っお、双県鏡で芳枬しお提蚀をたずめおホヌムペヌゞに䞊げたずころで、なんの解決にもならないものです。むしろそのお宅に䌺っお状況を把握し課題を理解した䞊で改善提案を䜜成し、努力も䌎っお垂長に助蚀するものなのだず思いたす。意倖ず課題を把握したら、自分の家のテレビがうるさかったのが倫婊喧嘩の原因かもしれないのですから。

぀たり、コロナもそうですが、益々倚様化する瀟䌚課題に察しお、政治だけでも、孊術だけでも、答えられない時代だからこそ、䞡者が合理的信頌関係の䞋に、課題ず前提を共有した䞊で、孊者は政治に圱響されるこずなく独立しお孊術的芳点からのみ政治に助蚀するこずが必芁なのであっお、独立性ずは助蚀の独立性なのであっお、政治が立っおいる課題や前提を党く無芖しお提蚀を䜜ったずしおも、䜿えるものがあるはずはないのです。せっかく玠晎らしい提蚀を䜜っおいただいおいるのですから、前提条件を正しく蚭定すべきなのです。

しかも、提蚀をホヌムペヌゞに䞊げお関係者に資料を配垃しただけで、芋おくれ、あずは知らん、䜿うなら䜿っおくれ、我々は仕事をした、ずいうのは、瀟䌚課題を解決する姿勢ずしおは囜民に察しお䞍誠実だず芋えたすし、いかにも瀟䌚に察しお䞊から目線ずも芋えおしたいたす。おそらく政治や政府に察しお提蚀を実珟させるべく働きかけるこずがあれば前提条件のすり合わせが自然ず図られたのだろうず思うず、日本の英知が真摯に䜜る䞭身の濃い提蚀であるだけに少し虚しさを感じたす。

●以䞊に指摘したしたように、財源を政府に頌った特別の政府機関ずいう圢匏をずるず、政策のための孊術を機胜させるには任呜問題ず独立性意識問題が生じるずいう構造䞊の欠陥があるずいうこずであっお、これたで瀟䌚課題が単玔であった時代には、孊術は孊術のための孊術をやっおいればよく、それほど問題は顕圚化したせんでしたが、瀟䌚課題が耇雑倚様化すればするほど構造䞊の問題が顕圚化するずいうこずなのだず思いたす。

財源を政府に頌らなければ、先進諞倖囜のように政府や政治にヒアリングを繰り返し行っお瀟䌚が求める課題蚭定を行う必芁があるので、必然的に政策のための孊術を行う䞊での研究者の構成䞊のバランスが図られるこずになりたすし、独立性意識の問題もそもそも存圚しなくなりたす。

■改善策

以䞊述べたしたように、ポむントは、「政策のための孊術」を機胜させるこずにありたす。批刀めいた曞き方になったかもしれたせんが、日本孊術䌚議の構造䞊の問題を指摘したいのです。同䌚議の䌚員は、日本を代衚する玠晎らしい研究者です。結局、独立性の定矩づけが䞍完党であったり、政策立案珟堎の経隓が乏しく政策リテラシヌの問題があったり、政策のための孊術に必芁な構成䞊のバランスに問題があったりするこずが問題なのだず思いたす。

これを実珟するためには、幟぀かの方法があるず思いたす。が、珟圚、私自身、党に蚭眮された䌚議の圹員を務めおおりたすので、詳しくは方向性が固たっおから報告したいず思いたすが、日本孊術䌚議問題に拘泥されるこずなく、この本質論を機胜させるため、同䌚議の運甚改善のほか、理想的ずされる欧米䞊みの蚭眮圢態や財源を含めた制床改革、曎には同䌚議ずは別に独立シンクタンク蚭眮なども芖野に入るものだず思いたす。繰り返しですが、それはコロナや気候倉動、米䞭察立やフェむクニュヌスなど、耇雑倚様化する瀟䌚にあっお、政治ず孊術界の合理的関係を確立し、解決しおいくこずこそが重芁なのです。海倖から芋たら内茪もめずしか映りたせん。

アりレヌリりスず総裁遞

写真提䟛Eric Gaba – Wikimedia Commons user: Sting)

「プラトンは哲孊者の手に政治をゆだねるこずをもっお理想ずしたが、この理想が歎史䞊ただ䞀回実珟した䟋がある。それがマルクス・アりレヌリりスの堎合であった。」

これは、岩波新曞・神谷矎恵子蚳によるマルクル・アりレヌリりスの自省録の蚳者序の冒頭です。マルクス・アりレヌリりスずは、叀代ロヌマの皇垝で、善政を垃いた人の賢垝の䞀人。孊識に長けたストア掟哲孊者だったずいいたすから、ストむックだったのだず思いたす。ストむックずは、たさに政治に必芁な自制心を十分に備えた人物であったのでしょう。

ただ、珟代の珟実瀟䌚では、哲孊者の手に政治を委ねれば善政になるずは限りたせん。善政ずは、倧倚数の人が玍埗するずいう意味なので、倚様な䟡倀が存圚する瀟䌚のなかで、哲孊者だからず蚀っお善悪の刀断基準を倧局的に瀺し容易に受け入れられるずは限りたせん。皇垝が正矩の裁定者ずなりえた正戊論の時代には、容易に成り立ったのかもしれたせん。たた、氞遠ず哲孊を探求され答えがでない決められない政治になっおも困る。

䟋えばコロナのワクチン。開発に成功しお䞇人分が調達できたずする。0.001%の確率で重節な副反応がでるこずが分かっおいるずする。数にしお10人。人の呜ず健康は尊いので接皮すべきでない、ずいうのも哲孊的ですし、人類存続のため、ずいうのも哲孊的です。だからこそ、完党ではないにせよ、珟圚では民䞻的統制が最も珟実的なのだず思いたす。重芁なこずは、自制心をもっお䜕が善なのかをずこずん突き詰めお早急に答えを出し民䞻的な評䟡を受けるこずです。

この岩波の自省録は、実は初圓遞したころ読もうず思っお買ったものの、あたり面癜くないので、蝶々読み進めたずころで開いお逆さに眮いお攟眮しおおくこずを私はこう呌んでいたすになっおいたものですが、最近、ディスカバヌ・䜐藀けんいち線蚳による自省録が出版されおいお、手に取っおみたのが先月のこずでした。超蚳ずされおいるずおり、かなりの意蚳なのだず思いたすが、蚳者が指摘しおいる通り、極めお日本人になじみの深い内容であるこずに気づかされ驚かされたす岩波新曞では党く感じたせんでしたが。

蚀っおいるこずは、自分の身を運呜に委ねよ、䜕事も党力で取り組め、心を乱されるな、物事の内面を芋よ、本質にせたれ、他者に振り回されるな、などずいったものです。

安倍銖盞が蟞任を衚明し、新しいパワヌゲヌムが始たっおいたす。総裁遞です。本日の党総務䌚で、総裁遞のプロセスの最終決定がなされたした。幹事長䞀任です。これたで党執行郚は、党員投祚を省いお䞡院議員協議䌚で総裁の遞出を行う方向で幹事長に䞀任されおいたした。䞀応正匏なプロセスです。そこに青幎局が䞭心ずなっお、党員投祚を求めたのが本日の総務䌚ずいうこずになりたす。私も賛同者に名を連ねたした。ただこれは新たな分断を呌んだ可胜性もありたす。マルクス・アりレヌリりスであったら䜕を思ったのか。

私自身の考えは、党員投祚によるべきだずいうものでした。これは正統性が政治の原点であり、囜民ずは蚀わずずも少なくずも党員の意思を反映しおこそ初めお、匷いリヌダシップで改革を断行できるものだず思っおいるからです。逆に蚀えば、旧態䟝然のむメヌゞが喧䌝され、ひいおは将来の政治空癜を生んでしたうこずを危惧したからにほかなりたせん。どこかの早いタむミングで、正統性を担保するアクションを起こさねばならないのだず思いたす。ただ、来幎は党員投祚を䌎った総裁遞は必ず行われたす。

いずれにせよ各県連毎で予備遞を行う事になるず思いたす。候補者は出そろっおいたせんが、衚明された方はどなたも甲乙぀けがたい立掟な方だず思いたす。党員の皆様方には、それぞれの思いに埓っお予備遞で投祚をしお頂ければず思いたす。もし投祚が行われない地域であれば、思いを代衚者にぶ぀けお頂ければず思いたす。私は、私の思いを乗せお私の投祚に臚むこずにしたいず思いたす。

安倍総理の蟞任

写真米囜ワシントンDCのブレアハりスにお安倍総理ず

・はじめに

安倍総理が蟞任を衚明した。激動の時代、茹でガ゚ルの劂く沈み぀぀あった日本を回埩軌道に乗せた。経枈や倖亀安党保障政策は歎史に残るだろう。特に日本の囜際政治力を過去最高レベルに持っおいっおこずは倧きい。困難や倱敗もあったはずだ。しかし、どのような倱敗でも、党お自分が受けお立ち、絶察に人のせいにしない方であった。匷靭さの裏偎で、苊劎は絶えなかったはずだ。可胜な限り治療に専念しおほしいず切に願い、たずは幎間に枡る重責ずご劎苊に心からご慰劎を申し䞊げ、感謝ず敬意を衚したい。

・䞖界が分断の方向ぞ

民䞻䞻矩をけん匕しおきた欧米先進諞倖囜では、囜民の分断が進んできた。所埗栌差や移民、あるいはテクノロゞヌの進化に䌎ったなどのメディアの急䌞などが理由だ。政治も分断を深めた。敵を䜜る政治は、支持する固定客が増える。か぀お小泉玔䞀郎銖盞は、自民党をぶっ壊す、ず蚀っお、ある皮、暩力を持぀者ぞの察抗軞を䜜り、メディアを味方に぀けお、高い支持率を維持した。

ただ政策的には、そのプリンシプルが確立されおいたようには芋えない。郵政民営化にしろ、自衛隊の掻動にしろ、䞀぀の確たる包括的な政策軞や哲孊が芋えたかずいうず、そうではなかった。ただ、庶民の味方、暩力や利暩や䞍透明政治の敵、叀い政治からの脱华が軞ではあった。今思えば、これをやり遂げなければ、その埌の決める政治、必芁な政策の断行、ずいったものはおおよそ実珟䞍可胜だったはずだ。避けお通れない道であったず蚀える。囜家をどのように発展させ、運営するかずいう倧局的政策的基軞に぀いおは、埌身に譲ったず芋るべきだ。

・プリンシプルベヌスの政策

そのバトンは安倍総理に枡された。安倍総理の堎合は違う。必ずしも敢えお敵を䜜っお劇堎型政治にしたわけではなく、必芁ず思われる政策を断行しおいった結果、政策的に巊掟ず戊うこずになり、結果的に巊掟を敵ずした。そうした政策の数々を䞊べおみれば、総理の話を聞いおみるたでもなく、ある皮のプリンシプルに基づくものを感じれるものであった。特に倖亀安党保障政策は兞型だ。

基本的には祚やパフォヌマンスに阿った過去の自民党を、真っ圓な保守の自民党にしたず芋るこずもできるし、自民党がやりたくおも政治的にできなかったこずを成し遂げたず蚀っおもいい。䟋えば、集団的自衛暩の䞀郚限定容認や特定秘密保護法などは、人気を気にしおいたら手を付けなかったはずの政策を、囜家の為に敢えお断行した。巊掟を敵にしたのは結果論に過ぎない。

さらにその結果、保守局の䞀郚から固定的支持を埗るに至った。この幎匱の間、順颚満垆であったわけではない。時に囜民の支持を倱い぀぀あった堎合もあった。私の堎合、倧方の䞍人気政策であっおも地元に垰っお盎接説明をすれば玍埗いただける堎合が倚かったが、原理䞻矩的反察を喰らうに至っおは、説明を諊めたこずもある。しかし、諞倖囜ほどではないが、䞀定の匷い支持基盀が確立されおいたず蚀える。

・足りなかったものは統治システム

仮に巊掟から培底的な政策察案がでおくれば日本の政治も進化したはずである。その堎合、囜民的議論が起きるのが望たしい。本来の政治ずはこうあるべきなのだろう。しかし残念ながら巊掟は反察のための反察に終始した。反察のための反察のためにむメヌゞ操䜜が暪行した。話をぶり返したくないので敢えお觊れないが、隠ぺい䜓質、独断専行、匷他匱、立憲䞻矩厩壊、など䞭身や本質を無芖したレッテル貌りが暪行し、たさに奜き攟題やりたい攟題であったように思う。

私も地元に垰っお反察局に問い詰められたこずもある。解説を詊みた結果、私の䞍埳の臎すずころで残念ながら亀友関係にヒビが入っおしたったこずもあった。䞀番どうしようもないのが、私に貌られるレッテルであった。私が䞎党の䞀員だから総理をかばわざるを埗ない立堎なのだずいう固定芳念をお持ちの方であった。いわゆる悪魔の蚌明ず蚀われる難癖は疑惑を晎らすのは困難で堂々巡りずなる。

A「お前は悪魔だ、䜕故なら悪魔が䜿う棒を持っおいる。」
B「いえ、これは料理に䜿う棒なのです。」
A「ではなぜもあるのだ」
B「新しい料理に挑戊するためです」
A「そんな理由は通らない。誰から買った」
B「郜内の料理屋です」
A「その料理屋はこの怪しい霊媒垫ず付き合いがあるのです皆さん」

もちろんこれはフィクションだが、この手の謎のやり取りが䜕床も䜕床も囜䌚で繰り返された。もちろん私がすべおの情報にアクセスできるわけではない。総理の考えや行動を぀ぶさに知る立堎でもなく、たた無掟閥ゆえに情報も限られたものであったのかもしれない。しかし本質論を捉えおいない質疑が繰り返されたのは事実だ。

もし私が野党なら、疑惑が生じる根本的理由である統治システムの改善を远求したであろう。厚劎省統蚈問題が発芚した際、アベノミクスによる経枈効果を良く芋せるために停装したのではないか、ずいうレッテル貌りが暪行した。䞎党偎が゚ビデンスを䞊べお反論すれば簡単に論砎される類の質問を囜䌚質問で氞遠ず聞かされた。問題の本質は、統蚈ずいう囜家の䜓枩蚈ずも蚀うべき重芁な事柄を扱う郚局の予算が幎々削られ、人員も枛らされ、蔑ろにされおきたこずであっお、ミスに気付きながら攟眮され問題芖もされなかった行政の統治の仕組みこそ本栌的に問題芖しなければならなかったはずであった。

本皿の趣旚から倖れるが、自浄䜜甚の働かない組織ほどダメなものはなく、ダメなものを発芋しお正すのも議䌚の圹割ならば、自浄䜜甚の゚コシステムを䜜るのも議䌚の圹割なはずだ。それがアベノミクス停装ずいう質問を繰り返しおいおは、問題の本質から目をそらすばかりだ。たるで囜が良くなるより総理の銖を取るほうが先決ずも芋えた。これからの政治は、抜本的なシステム改善を行わざるを埗ないこずが倚く、だからこそ民䞻䞻矩的な合意を埗るこずに党力を尜くさねばならず、したがっお囜家統治機構の再構築は避けお通れないはずだ。

・倖亀安党保障の抜本的改善

幎ずいう幎は、日本の倖亀史䞊、転換点の䞀぀に䜍眮付けられおも䞍思議ではない。安倍総理による月の米䞊䞋䞡院議䌚挔説ず戊埌幎談話だ。

幎月日、今からもう幎も前になるが、圓時私は米囜ワシントンにある連邊議䌚、通称キャピトルヒルにいた。䞊䞋䞡院合同䌚議で安倍総理が挔説するこずになっおおり、極めお幞運なこずにその堎に同垭するこずになっおいた。総理の米議䌚挔説は、長い時間をかけお関係者が様々な努力を積み䞊げた結果に、セットされたものだった。しかし、それ以䞊に、このタむミングで総理がその堎所で挔説するこず自䜓に倧きな意味があった。

圓時の安倍総理に察する䞖界の芋方は今ずは党く違うものであった。2012幎末に総理倧臣に就任した安倍総理は、海倖の芁人やメディアからAbenomicsによる経枈埩掻を評䟡され非垞に泚目される人物であった䞀方で、右傟化の疑問を持たれおいた。圓時、お䌚いする海倖メディアや海倖政府職員から、開口䞀番、なぜ安倍総理は右傟化を狙っおいるのか、ずいう質問ばかりを投げ぀けられ閉口しおいた。反日感情の匷い囜家によるむメヌゞ操䜜だずの噂もあった。

䜕れにせよ、挔説は倧成功を収めた。内容の評䟡は他に譲るが、少なくずも私は手が震えるほどの感動、ずいうよりむしろ高揚感をもっお聞いた。挔説埌に目の前で繰り広げられた光景を未だに忘れられない。米連邊議員が党員、拍手で安倍総理を芋送り、握手を求める者、肩を軜く叩き慰劎を衚わす者、サむンを求める者が倚くいた。挔説䞭のスタンディングオベヌションは、ある皮の倖亀儀瀌だず蚀われるが、間違いなくそうではない感芚に包たれたものだった。その空気感をうたく䌝える胜力に欠けおいる自分を呪いたい。

事実、この挔説ず続く倏の月日に発衚された戊埌幎談話以降、歎史問題を倖亀カヌドに絡めようずする囜々以倖の日本に察する感芚はそれたでずは違うものずなった。オバマ倧統領だけは日本に察しお異質の雰囲気を醞し出しおいたが、過去の戊争に察する考え方に぀いお歎代内閣の考えを継承した䞊で、将来の䞖代に謝眪を続ける宿呜を負わせないずいう意思衚瀺を明確に行うこずで、倖囜の評䟡のみならず、囜内の意芋分断にも、䞀応の決着を぀けた圢ずなった。

兎に角、努力を惜したない人だったこずは間違いない。日本の議䌚では圓然、総理は答匁を求められるが、特に本䌚議堎での答匁は、事前に甚意された原皿を忠実に読むこずが求められる。逆に蚀えば原皿さえ入念に準備すれば、圓日は読むだけでいいはずなのだが、本䌚議䞭でも、総理が原皿を口にしお読んで緎習をしおいたのは、倚くの議員が目撃しおいる。この米䞊䞋䞡院議䌚挔説も、盞圓緎習をしたず蚀われる。

䞀方で、元来極めお明るい方だず思っおいる。䌚食をずもにしたこずが倚いずは蚀い難いが、話のネタの幅、冗談やナヌモアは、人を倧いに和たせる。リヌダヌは明るい方がいい。おそらく囜䌚答匁だけご芧になっおいる方には想像できないかもしれない。特に私のお気に入りは、倖囜芁人に察するナヌモアだ。ホワむトハりスで、ハりスオブカヌドを匕甚したナヌモアたっぷりの話をしたず聞いたこずがある。倖亀に成功する秘蚣ずしお倚くの方がナヌモアを重芁芖するが、なかなか真䌌できないセンスだず思う。

掲茉した写真は、議䌚挔説埌の倜に、総理の宿泊先であるブレアハりスに招いお頂いた時のものだ。同僚議員䜕人かずお邪魔した。䞀人䞀人に写真を撮ろうず蚀っおくれた。ブレアハりスは、ホワむトハりスに隣接する倧統領賓客の宿泊斜蚭で、副倧統領執務宀やNSC事務局が入居する行政府ビルの察面に䜍眮する。䞖界を動かす䞭心地で堂々ず歩く日本人がいるこずに、䜕か誇らしい気持ちになったこずをよく芚えおいる。

・今埌の自民党

安倍総理の蟞任衚明埌、䞖論調査が行われた。蟞任を衚明した宰盞の支持率調査を行うこず自䜓、珍しいのではないかず思うが、驚くこずに近く䞊昇しおいた。過去8幎の政策に぀いは7割の人が評䟡しおいるずの結果だった。ご慰劎ご祝儀盞堎など様々な芋方があるのだろう。いわゆる、メディア情報番組のコメンテヌタが、「安倍総理いろいろ蚀い過ぎおごめんなさい、ずいう意味ではないか」ずか、「蟞めるのは劥圓だが政策は継続しおほしい、ずいう意味ではないか」ずも評䟡しおいた。もはやこうした評䟡はどうでもいいこずなのであろう。私ずしおは、兎に角、高揚感のある8幎間であった。

今埌、どのような囜家を創っおいくのか。少なくずも政策的には、珟状の政策の方向性の延長線䞊に、なさねばならない倧きな政策課題があるこずだけは間違いない。安倍総理の政策の継承か吊かではない。どなたであろうがやるべき方向は芋えおいるはずだ。なので重芁なこずは、為すべきず思うこずを着実に実斜し、それでも反察者が珟れたら、決しお容易に迎合するこずなく、党力で理解を求め、それでもダメなら真っ圓に察立し、結果をもっお包摂しおいくこずではないか。

戊没者远悌匏ず歎史芳

終戊から75幎ずなりたした。私が生たれたのは1968幎ですから、終戊がその僅か23幎前であったこずを改めお思うたびに驚き、戊争の惚犍が実は思うほど遠い過去のものではないこずを感じたす。改めお、珟圚の日本の瀎を築いおいただいた先人先達に心から感謝し、たた戊時においお祖囜の安泰を願い散華されたご英霊の埡霊に心から哀悌の誠をささげたす。本日、党囜戊没者远悌匏に参列しおたいりたした。

月日が経぀ほどに、巷で懞念されるこずが、悲惚な戊争を語り継ぐ者が少なくなっおいくこずです。だからこそ、歎史を文章で残しおおくずいうこずは極めお倧切なこずです。しかし、䞀蚀で歎史ず蚀っおも、極めお重局耇雑で立䜓的なものです。指導者局の歎史もあれば地域生掻での歎史もありたす。それらは必ず偶然ず必然の䞭で絡み合っおいたす。どれほど優れた歎史家であったずしおも、どれほど膚倧な著䜜を残したずしおも、曞かれた歎史は完党なものにはならないはずです。だからこそ、そうした歎史家の皆様には深甚なる敬意を衚したいず思いたす。

囜家指導者局の歎史だけで芋おも、様々な芋方がありたす。䟋えば戊埌教育を受けた者は、特に深く歎史に興味をもった者でなければ、先の倧戊の囜家指導局や政治ず民意の関係を意識した者は少ないのではないかず思いたす。民䞻化がされおおらず民意に反しお指導郚が独走し、曎にはそのなかでも軍郚の独走によっお戊争に突入しおいった、ずいうのが倧たかな認識なのだろうず思いたす。事実、私自身も倧孊幎生たでは、挠然ずそう思っおいたした。そしお䞀面を捉えれば確かにそう芋える。でも耇局的に芋れば違う芋方ができる。耇県的に芋る。そのこずこそが重芁なのだず思いたす。

倧日本垝囜憲法が制定されたのは、明治維新から30幎埌。朚戞や倧久保が民䞻制ぞの暫定移行期間ずしお君民共治䜓制を暡玢しおいた䞭で、内郚からは倧隈重信、倖郚からは板垣退助ずいった圓時は急進的な民䞻化芁求を受けお、囜䌚蚭眮が決たったのが1890幎です。西掋の囜家以倖で憲法を制定したのは日本だけでしたチュニゞアずトルコが同時期に制定したしたが、制床䞍足によっお憲法停止に至っおいたす。埓っお立憲䞻矩、民䞻䞻矩ずいう意味では圓時は時代の最先端であったのだず思いたす。

圓時の䞖界の雰囲気はどうであったのか。䞖界の䞭心であった欧州では、勢力均衡メカニズムのりィヌン䜓制が、パリ民衆蜂起ずクリミア戊争によっお厩壊し、その埌のドむツの興隆第二垝囜や英仏墺措亀えた囜際政治は、怍民地勢力争いも盞たっお、耇雑な圢で緊匵が高たっおいたした。芇者であるむギリスは、ス゚ズ運河を建蚭し、䞖界䞭に海軍基地を持ち、海底通信ケヌブルを敷蚭しお繋ぎ合わせおいったのもこのころで、むンテリゞェンスの重芁性を䞖界で最初に認識した囜でもありたした。地政孊の祖であるマッキンダヌがハヌトランド論を提唱したのもこのころでした。

しかし、ビスマルク倱脚埌に若きドむツ皇垝が提唱したB政策がむギリスのC政策を脅かすようになり、呚蟺囜では察独脅嚁論が巻き起こりたす。むギリスに二囜暙準䞻矩が貫き通せる囜力が十分にあったわけではなく、1902幎に日英双方の思惑が合臎し同盟を締結したす。そもそも明治政府にずっお富囜匷兵は、アヘン戊争が匕き金であったず思えば、日本には盞圓な高揚感があったのかもしれたせん。そしお日本は、朝鮮半島を巡っお日枅に続き日露の戊争を経隓したした。たた、むギリスは宿敵のフランスずも協商を結んだのを皮切りに、日露戊争でロシアが敗れるず、すかさず英露協商を結び、英仏露の䞉囜協商が成立。独墺䌊の䞉囜同盟ず察峙するようになり、欧州ではブロック化が進んでいきたす。

勢力均衡ず蚀うず論理では正しそうに芋えおも、実際には勢力均衡の抂念が、産業革呜に䌎った技術革新による軍事力重芖に繋がり、軍拡が戊争回避の唯䞀の手段であるかのごずきムヌドが囜民の䞭に醞成されたこずで、埌の䞖界倧戊ずいう信じがたい倧芏暡な犠牲者を䌎う参事を生むこずになりたした。日本はずいえば、日露戊争で埗た朝鮮半島の暩益を守るこずが行動原理の䞭心になっおいき、このころから埌背地の満州が重芁芖されるようになっおいく䞀方で、ポヌツマス条玄では日枅戊争ず比范にならないほどの犠牲を払ったにもかかわらず賠償金が埗られなかったこずなどから、政府に察する囜民の非難が激化し、日比谷焌き蚎ち事件などが起きおいたす。

䞀次倧戊は、バルカン半島での汎スラブ䞻矩を背景に匱䜓化しおいくオスマン垝囜ず墺措二重垝囜ず露の駆け匕きや最前線のセルビアでの反墺運動の高たりから必然的に発生したした。日本は、満州暩益の期限撀廃に倢䞭になりすぎお、察独参戊によりドむツ暩益であった山東半島を奪取し、それず亀換条件で満州暩益の期限撀廃を目指すため、悪名高いか条の芁求を発衚したす。加藀高明倖盞が発案したず蚀われおいたすが、加藀の戊略に基づけばか条のず条だけでよかったはずだず蚀われおいたす。、特に号が远加されたのは、日本囜内のナショナリズムに抗しきれなかったためだず蚀われおいたす。

いずれにせよ次倧戊埌にベルサむナ䜓制が構築されおいきたすが、歎史䞊の䟡倀転換は、りィヌン䜓制の無差別感から差別感が重芖されるようになったこずで、具䜓的には正矩があるかないかずいうこずから、䟵略的かどうかずいう開戊法芏が重芖されるようになっおいきたしたケロッグブリアン条玄。無差別戊争抂念であれば、正矩が重芖されたすが、䞭䞖のころのようにロヌマ教皇ずいう正矩の裁定者が存圚したわけでもなく、近代化に必芁な流れであったのだず思いたす。

たた、このころ䞖界恐慌によっお、持おる囜the haves)ず持たざる囜(the have nots)の察立が激化しおいきたす。英仏は既埗暩益の維持に有利な既存囜際秩序の維持を目指す䞀方で、日独䌊は海倖暩益も少なく、特に経枈的に深刻な状況であったため、歊力による領土拡匵を正圓化し、囜際秩序を倉える動機ずなっおいきたした。䞀方で、ベルサむナ䜓制の䞻芁な反省点は、ドむツに察する懲眰的意味合いが匷く、ドむツ囜民にずっおは耐え難いものずしお映り、それが結果的に熱狂的歓迎をもっおヒトラヌを生み出すこずになったこずですが、こうしたこずず䞖界恐慌がマッチしおいき、各囜囜民の熱狂的支持のもずに極端な政策が打ち出されるようになっおいきたす。

䞀方で、日本の政治は䜕をやっおいたのか。戊時䞭の政治や政党の研究が什和の珟圚でも進んでいるこずに驚かされたす。日本は匕き続き満州暩益を行動原理の䞭心に据えお決断を重ねおいきたすが、䞖界恐慌の䞭で囜民の満州暩益に察する匷硬論が蔓延するようになりたす。その頃の政界は、醜悪な疑獄事件が盞次ぎ、囜民から、芋れば私欲を肥やすこずしか考えない政治ず、囜民を守り将来の糧を築いおくれる玠晎らしい軍郚、ずいう芋方が定着しおいきたす。

若槻内閣のあたりから朎烈怪写真事件のような男女の倧衆スキャンダルが政界を巻き蟌む倧政争に発展するケヌスや、陞軍機密費暪領事件などのように政治ずカネにた぀わる問題が政争に発展するケヌスなど、たさに珟代ず同様の劇堎型の政治に移行しおいきたす。曎に統垥暩干犯問題に代衚されるような倩皇の政治シンボルずしおの肥倧化が起き、倩皇型ポピュリズムが台頭するこずになりたす。結局、女性問題、莈収賄問題、倩皇政治利甚を䞭心に、メディアは培底的に政治を批刀する劇堎型政治になり、この民衆の力、メディアの力によっお、政治は正統な察凊が困難になっおいきたす。

しかし䜕もしなかったわけではなかった。䟋えば、圌の有名な匵䜜霖爆殺事件は、関東軍河本倧䜜の陰謀によるものであるこずが分かっおいたすが、暎走する関東軍に察しお政府は远埓する䞀方であったわけではなく、囜際協調䞻矩の幣原倖盞は閣議で陞軍謀略論に蚀及、若槻銖盞は事件䞍拡倧を決定し、臚時参謀総長委任呜什ずいう倩皇呜什を逐次発しお関東軍の動きを制限しようずしおいたす。これにより、埐々に軍の動きは鈍化しおいきたすが、結局、幣原倖盞の倖亀の倱敗スティム゜ン事件幣原倖盞が米囜務長官に関東軍の動きは封じ蟌めるず玄束しおしたったこずから再び統垥暩干犯論が沞き起こったにより、抑制掟であった幣原倖盞・南陞軍盞・金谷参謀総長の求心力が䞋がり、若槻内閣は蟞任に远い蟌たれるこずになり、結局、政府は関東軍に奜意的な匷硬掟で占められたした。

斯くしお䞀抂に政治が䜕もしおいなかったずいうこずではなく、囜民の膚匵意識ず盞たっお、軍郚ず政府が独特の緊匵関係を持぀䞭で、暩力掌握に倱敗した政府抑制掟が倱脚するずいうこずが必然ず偶然の亀錯のなかで続いおいくこずになりたす。もちろん、こうしたこずが可胜であったのは、統垥暩干犯ずいう憲法制定時に予期しおいなかった事態により、政府が囜家を統治する仕組みが制床的に担保されおいなかったからにほかなりたせん。

以降、誠に䞍幞な、そしお二床ず起こしおはならぬ、謎ずしか蚀いようのない、倧戊に日本は突入しおいきたす。圓時の日本ずしおは倧矩があった。それは玛れもない事実だず思いたす。しかし歎史が奜意的に解釈する䜙地はない戊いでした。二次倧戊埌、明確なシビリアンコントロヌルのもずに日本は再建されたした。アメリカに負うずころは倧きかった。ベルサむナ䜓制の反省から、あれだけ倚倧な犠牲ず負担を負ったアメリカは、日本に賠償を埮塵も芁求しなかった。それは反共戊略があったからだけでは理解しえない方針決定であったのだず思いたす。

長々ず曞きたしたが、䞀蚀だけで蚀い衚せば、ポピュリズムによる囜家統治は必ず倱敗する、ずいうこず、そしお日本が平和を指向するには自らが䞖界秩序の構築維持に率先しお努力しなければならない、ずいうこずなのだず思いたす。䞀方で、戊争の反省ず悔悟の念は持ち続けるべきですが、将来の䞖代に氞遠に謝眪を続ける宿呜を負わせ続けるわけにはいきたせん。歎史を正面から捉えお反省し、その䞊でプラスの埪環を䜜っおいくのが政治の圹割であろうかず思いたす。

なお、こうした歎史芳に぀いおは、私の力では到底蚀い衚すこずはできたせんので、䞋蚘におすすめの曞籍を玹介いたしたす。

・筒井枅忠、戊前日本のポピュリズム
・山内昌之他、日本近珟代史講矩
・小川浩之他、囜際政治史
・现谷雄䞀、自䞻独立ずは䜕か
・谷口智圊、明日を拓く珟代史
など

ポストINF条玄ず日本の圹割

写真提䟛3104さんによる写真AC

政治の䞖界で政策論議をする際によく出くわすのが戊略ずいう蚀葉です。挔繹的発想で物事を考えようずいうこずなのですが、戊略ず蚀えばすべおが正しい蚳ではなく、圓たり前ですが、あくたでもそれは戊略目暙が明確に描かれおいるこずを前提に、そのスコヌプの䞭で目暙を達成する最善ず思われる手段が曞かれおいるに過ぎたせん。

昚幎、トランプ政暩は䞭距離栞戊力党廃条玄から撀退を衚明したした。囜際的なパワヌバランスの倉化から、ある皮の必然ず受け取る向きも倚かったのですが、非垞に残念であり時代の倉化を感じたこずを鮮明に芚えおいたす。来幎早々に期限を迎える新戊略兵噚削枛条玄の行く末にも圱を萜ずすこずになりたす。

トランプ政暩が撀退したのは、ロシアが条玄察象のミサむルの開発・配備を進めおいるこずを理由にしたものでしたが、同時に条玄に拘束されない䞭囜が䞻力装備ずしお条玄察象ミサむルの開発配備を進めおいお、米囜にずっおは戊略環境䞊、望たしくない状況になり぀぀あったためだず理解できたす。

ロシアが開発配備を進めるのは、米囜が欧州に配備を進めるミサむル防衛システムの察抗措眮ずしおで、具䜓的にはむスカンデルずいう䞭距離ミサむルをカリヌニングラヌドに配備しおいたす。いわば芋解の䞍䞀臎ずも蚀えたすが、それでもNATO諞囜に察しお睚みを利かすためには条玄察象であろうがなかろうが䞭距離戊略ミサむルの配備を停止する可胜性は限りなく少ないず芋るべきです。

䞀方、䞭囜にずっおは、いわゆるグアムキラヌず呌ばれるDF-26(東颚号、射皋、察地察艊や空母キラヌず呌ばれるDF-21D東颚D号、射皋、察艊、぀いでに蚀えば極超音速滑空䜓であるDF-17東颚、マッハ〜などは、米囜に察するA2AD胜力の䞭栞的な戊略兵噚ですし、同時に察印戊略や察ロ戊略でもありたすから、そもそも䞭囜にINF条玄ぞの加盟を求めおも、乗っおくる可胜性は極めお少ないず芋るべきですそもそも䞭囜は2000発以䞊の匟道ミサむル・巡行ミサむルを保有しおいお、そのうち95%はINF条玄察象装備だず蚀われおいたす。

埓っお、米囜にずっおの戊略方皋匏では、INFは自らの戊略環境を悪化させるだけのフレヌムワヌクにしかならないので、INF撀退しか残されおいなかったずいうのが去幎前半での倧方の専門家の芋方です。䞀方で、INFを拡倧した拡倧INFを呚蟺囜ずずもに再床議論すべきではないのか、ずいうご意芋もありたす。確かに䞭囜にずっおの脅嚁が米印ロ等ならば、それも含めおの議論ずいうのはあり埗るように芋えたすが、䟋えばむンドにずっおの察パキスタン、ロにずっおのNATOなどず、リスクマトリクスは明らかに耇雑巚倧になりたすので、実珟可胜性は、珟時点では極めお小さいず蚀えたす。

そこで戊略論だけから刀断すれば、米囜にずっおは玛争゚スカレヌションを回避するために䞭距離ミサむルの配備を進め、新しい勢力均衡を構築するずいう答えがでおくるのですが、䞭囜は広倧な囜土に戊略アセットが倚数分散配備されおいるため、そもそも察凊可胜性が必ずしも高いわけではなく抑止がきかない。そうした戊略ギャップを埋めるために、米囜が欧州にしおいるのず同じように、アゞアにも配備を進めるずいう結論がでおきたす。䞁床幎前、圓時米囜゚スパヌ囜防長官が衚明した内容もこれに合臎しおいたす。

戊略論ずしおは正しい。ただし、第䞀に、珟実問題ずしお、米囜の䞭距離ミサむルのアゞア配備ずいうポストINF構想は、アゞア諞囜の脅嚁認識や政治状況など耇雑か぀困難な条件があるので、困難な道であるず蚀えたす。欧州諞囜がも぀ロシアに察する脅嚁認識ほどの共通認識がアゞア諞囜にあるずは思えたせん。実質的には、察抗メッセヌゞず受け取るべきなのかもしれたせん。第二に、理念論ずしおですが、歎史を振り返っおみるず、りィヌン条玄で確立された勢力均衡の抂念は、ベルサむナ条玄を経お䞖玀初頭に入るころには、技術革新を背景ずした軍事力重芖に結び付き、軍拡こそ戊争を防ぐずいうロマン䞻矩的軍拡志向ず平和ムヌドの組み合わせによっお、最も最悪の結果が生たれたこずを倧いに反省しなければなりたせん。

であるずするならば、この぀の道を同時䞊行的に進める努力を惜しむべきではないのだず思いたす。先に我々が政府に提蚀したミサむル阻止力に぀いおは、実はこうしたポストINF秩序の議論のなかで論じるべきずころもありたす。ミサむル阻止力はもっぱらミサむル迎撃の延長線䞊の限定的必芁最小限の胜力ですので、盎接的にポストINF戊略に組み蟌むこずが目的のものではありたせんが、呚蟺囜による日米同盟の胜力評䟡においおは自動的に蚈算に含たれるものであるこずを考えれば、ミサむル阻止力の議論を進め぀぀、同時に拡倧INFの機運醞成も怜蚎すべきなのだず思いたす。

米䞭芇暩ず日本の技術流出防止制床

写真科孊技術むノベヌション戊略調査䌚ず宇宙海掋開発特別委員䌚の合同䌚議での政策立案準備の様子

これから日本をけん匕しおいくのは䜕かず問われれば、テクノロゞヌやむノベヌションであろうずの芋方は倧よそ政治の共通認識だず思いたす。そんなこずよりコロナ察凊であり瀟䌚保障であり経枈察策だ、ずの指摘も受けたすが、それはその通りで圓然そうした分野にも同様に泚力しおいたすが、議論の時間軞が違うだけだず思っおいたす。

テクノロゞヌやむノベヌションの将来像を考えたずきに䞭心軞で捉えおおかなければならないのが米䞭察立です。米䞭察立は技術芇暩に端を発した問題ず解釈されたすが、その技術芇暩が意味するずころは、経枈安党保障であっお、䞖界秩序に盎結した問題になりたす。

第䞀に、日本は技術流出防止の制床は存圚するものの、他囜に比べお厳栌ではなく、盞圓な芚悟で技術流出防止に向けた新たな制床蚭蚈を含めた察策を打っおいかなければならないこず、たた第二に、オヌプンむノベヌションや自由貿易ずいう芳点では、技術流出防止の厳栌運甚は、成長阻害芁因ずもなりうる問題であっお、どのような制床蚭蚈にするかの怜蚎にあたっおは、コンセプトを明確にしおおかないず、方向性を倱う可胜性がある、ずいうこずなのだず思いたす。

今回は、少し硬い話になりたすが、米䞭察立の技術の偎面で芋たずきの察立の様子ず、日本のずるべき察応に぀いお觊れたいず思いたす。結論から先に觊れれば、貿易管理、倖囜資本芏制、経枈諜報サむバヌ攻撃察凊策、クリアランス制床、知的財産保護、特に秘密特蚱などの制床を拡充匷化すべきなのず同時に、自由貿易促進やオヌプンむノベヌション匷化を図っおいかなければならない、ずいうこずに぀いおです。

サむバヌ経枈諜報掻動
さお、少し旧聞に属する話題ですが、2018幎にマカフィヌずCSISの合同調査チヌムが、サむバヌ犯眪による経枈損倱は䞖界で63兆、米囜ぞの被害は幎間〜千億ドル、环積兆円、GDPに占める損倱は1%匱だずの調査結果を発衚し、衝撃をもっお受け止めたこずを鮮明に芚えおいたす。

http://www.csis.org/analysis/economic-impact-cybercrime

サむバヌ犯眪技術の持ち出しや䞍正利甚のすそ野の実態は解明困難なので具䜓的な絶察倀にはそれほど倧きな意味はないずはいえ、積算するずこのくらいの芏暡にはなるずいう政治的メッセヌゞは倧きなものがありたした。

産業スパむ
2018幎ず蚀えば、それたではオバマ政暩でしたが、この政暩は実に米囜らしくない政暩で、察抗措眮ずいうものをおよそ党くず蚀っおいいほど取りたせんでした。実際に、䞭囜政府関䞎の産業スパむ事件が明るみになっおも、スパむを怜挙するこずはしおも、䞭囜に察しおは、サむバヌで知的財産を盗むようなこずは止めおね、ず蚀い続けはしたしたが、特に察抗措眮は採らなかった。

2014幎の有名な事件、䞭囜人民解攟軍サむバヌ郚隊61398郚隊の人が、産業サむバヌスパむを米有力䌁業に行っおいたこずを米叞法省が特定し刑事蚎远した事件ですが、これも衝撃的でした。察象䌁業は、米原子力倧手り゚スチングハりス、倪陜光パネル補造倧手の゜ヌラヌワヌルド、鉄鋌倧手USスチヌル、非鉄倧手のアルコアなどです。䞋蚘の蚘事を少し深堀しおWEBで調べおみただけでも、こうした䌁業は、知財流出埌に急激に䞭囜䌁業に远い䞊げられ、垂堎を倱っおいく姿が浮き圫りになっおきたす。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM2003A_Q4A520C1FF2000/

䞭囜の知財制床はここ幎で急速に敎備され぀぀ありたすが、およそ10幎前のUSITC米囜囜際貿易委員䌚のレポヌトでは、䞭囜の䞍十分な知財制床によっお、米囜の雇甚は210䞇人、1070億ドルの売り䞊げを倱った可胜性に぀いお、指摘しおいたす。぀たりサむバヌ含めた経枈諜報や囜際玄束䞍履行なども含めた知財流出党䜓から芋れば、トランプ政暩になった盎埌からの察䞭匷硬路線は手段はずもかく十分理解できるものがありたす。

http://www.usitc.gov/publications/332/pub4226.pdf

米囜の察䞭技術流出防止匷化措眮
䞭囜由来の経枈諜報サむバヌ攻撃が続く䞭、2018幎11月1日の私の50の誕生日に、米叞法省は、経枈スパむ掻動摘発匷化のためFBIず合同で「チャむナ・むニシアチブ」ずいう察策チヌムを立ち䞊げたず発衚したした。最近では、有名どころだけで、ハヌバヌド倧孊の孊郚長でナノサむ゚ンス分野の䞖界的暩嚁である教授や、カリフォルニア倧孊サンディ゚ゎ校の䞭囜人研究者などがFBIに逮捕されおいたすが、その他倚くの摘発が発衚されおおり、摘発匷化が実際に実行されおいるこずが分かりたす。NHKは昚幎、そうした米䞭察立を産業スパむの偎面でたずめおいたす。

www3.nhk.or.jp/news/special/45th_president/articles/column/article/2019-0206-00.html

たた、倖囜資本芏制の審査運甚を匷化するため、FIRRMAずいう倖囜投資リスク審査近代化法を2018幎に成立させ、CFIUSずいう察米倖囜投資委員䌚の暩限を匷化しおいたす。

http://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2018/27b7f0d176ff32cf.html
http://www.jetro.go.jp/biznews/2019/08/fbecd9c4ef1f17d1.html

たた、貿易管理の偎面でも、同幎にECRAずいう茞出管理改革法を通過させおいたす。技術の発達ずデュアルナヌス性安党保障にも民生にも䜿える技術に鑑みお、むンスタントコヌヒヌの補造技術であるフリヌズドラむ方匏が化孊兵噚補造に䜿われる可胜性もある䞖の䞭で、茞出芏制すべき技術をリストアップしおいおも、いたちごっこになる問題をどう解決するのかが泚目されおいたす。

http://www.jetro.go.jp/world/n_america/us/ecra.html

曎に、知的財産保護制床に぀いおです。䞻芁囜は機埮技術流出による囜際玛争リスクを回避するために秘密特蚱制床を蚭けおいたすが、日本は完党公開原則で運甚する囜際的に芋おも皀有な存圚ずなっおいたす。䟋えばIAEA指定理事囜䞭で秘密特蚱制床を蚭けおいないのは日本だけです。そのため、過去には某倧孊の研究者が倧量砎壊兵噚の補造方法の特蚱を取埗し、公開原則ですからWEBで自由に閲芧できるようになっおいた時代がありたした。基本的には研究機関が囜のガむドラむンに沿っお独自にチェックする方匏になっおいたすが、制床的には眰則もなく、ルヌズな研究機関であれば公開され、埓っおテロリストが安保リテラシヌの䜎い優秀な研究者の成果を簡単に入手できるのが日本ずいうこずになりたす。

https://www.cistec.or.jp/service/daigaku/data/1411-01_tokusyuu02.pdf

぀たり、日本は、貿易管理、倖囜資本、経枈諜報サむバヌ攻撃察凊、セキュリティヌクリアランス制床、知的財産保護、秘密特蚱制床の曎なる匷化を図っおいかなければなりたせん。これらの䞀぀䞀぀に぀いお曞き始めるず長くなるので、別の機䌚にしたいず思いたすが、正に喫緊の課題であるず認識しおいたす。以䞋、ざっくりずした党䜓認識だけ瀺しおおきたいず思いたす。

第䞀に、ステヌクホルダです。倧孊や研究機関、倧䌁業から䞭小䌁業、投資家など、倚様に存圚し、しかもそれらのアクタヌは基本的に今埌は境目が垌薄化する瀟䌚になっおいくものず考えるべきです。埓っお、民間も䜵せお目的が達成される制床にしおいかなければなりたせん。そのためには、制床構築のみならず運甚が合理的になされる必芁があり、曎に蚀えば制床の目的意識が完党にステヌクホルダの間で共有されなければなりたせん。

第二に、厳栌な制床にすればするほど民間の負担は増えたす。緩やかな制床にすれば目的が達成できない恐れがありたす。負担を合理的に解釈しうる゚ビデンスを収集し公知すべきです。䟋えば、同制床がなければどの䜍の富が流出し業界毎にどの皋床の損倱になっおいるかなどです。倧孊などに察しおも掚定すべきであろうかず思いたす。

第䞉に、冒頭にも指摘したオヌプンネスの重芁性ずの矛盟をどのように克服するかです。䟋えば、政府は倖囜からの投資促進を、たた囜際研究者の囜内拠点化、たた自由貿易や自由で開かれたむンド倪平掋構想を謳っおいたすが、それず党く矛盟しない制床蚭蚈を行う必芁がありたす。

第四に、こうした政策を遂行するため、アカデミアの意芋は貎重ですので、珟堎の研究者達も玍埗するようなアカデミアを代衚する機関が必芁になりたす。

第五に、囜際金融システムもこの範疇で議論をしおおくべきです。

第六に、囜際的基準ずの平仄を合わせる必芁がありたす。少なくずも特蚱制床に他囜ず同様の秘密特蚱制床を蚭けるべきです。埓来囜際協定によっお担保される堎合もありたしたが、海倖から芋るず、法的に担保されないものは脆匱ずみられたす。同様に、機埮技術流出防止を囜内法によっお眰則をもっお制床的に担保しおおかなければ実行できない共同技術研究開発などもありたす。

いずれにせよ、お化けが出るぞ、ず蚀わんばかりにむノベヌション論を旧態䟝然ずしたむデオロギヌ論に結び付けたがる方も時にはいらっしゃいたすが、時代は既にむデオロギヌではありたせんので、等身倧の珟実ず本質を芋据えた議論をしおいきたいず思うばかりです。

参考
business.nikkei.com/atcl/report/16/082800235/102500010/
http://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/tsusho_boeki/anzen_hosho/pdf/20191008001_01.pdf

日米同盟ずミサむル阻止力

写真政府ぞの提蚀埌に銖盞官邞で小野寺䌚長の蚘者䌚芋に同垭

ここカ月間、コロナ察策の特にオペレヌション政策を担圓する䞀方で、むヌゞスアショア配備プロセス停止を受けた新たなミサむル防衛政策の怜蚎に事務局ずしお提蚀曞䜜成の責任を担うこずになり、どちらも重い課題でしたが、昚日、埌者のミサむル防衛の提蚀が完成し過日政府に提蚀を行いたした。怜蚎䌚議の座長は小野寺五兞安党保障調査䌚長。怜蚎䌚議議員は、防衛倧臣経隓者や倖亀安保の郚䌚長などが䞊ぶ䌚議でしたので、説明するにあたっおはかなり緊匵したした。同様の任にあたった同僚犏田達倫代議士にはたたここでも助けお頂きたした。この間、䌚議が重なっおも䜓は぀しかなく、関係者の皆さたには倧倉ご迷惑をおかけしたしたこず、改めおお詫び申し䞊げたいず思いたす。


写真小野寺䌚長に同行し岞田文雄政調䌚長に提蚀曞を説明

新たなミサむル防衛に぀いお、端緒ずなったのはむヌゞスアショアの配備蚈画が事実䞊廃止されたこずです。廃止されおも盎ちに脅嚁になるわけではなく、珟圚でもむヌゞス艊やPAC3ずいう地䞊配備のミサむル防衛機胜でしっかり守っおいたす。しかし、ただでさえむヌゞス艊には倚様なミッションが䞎えられるようになっおいるため、近海に匵り付けおおくわけにもいかず、匵り付けおおいたずしおも過倧な負担を匷いるこずになりたす。぀たり垞時持続的に日本党䜓を防護するには、課題が残る状態にありたす。

そこで、どうやっお日本を守るのかに぀いお怜蚎するこずにしたわけですが、やはり垞時持続的に日本を守るには、むヌゞスアショアの代替機胜が必芁だずいうこずになったのが぀の結論です。同時に議論されたのが、そもそも呚蟺囜の技術力の進歩で、将来的には既存のむヌゞスアショア的機胜では守りきるこずに課題が残る、ずいうこずです。技術力ずいうのは、䟋えば倉則的な軌道で飛んでくるミサむルや、極超音速で飛んでくるミサむルなどです。そこで、打たさないために䜕をすればよいのか、ずいう話になり、圓然これは日米同盟党䜓の抑止力を匷化する必芁があるずいう話になるのですが、この件は実は自民党は過去に回も提蚀曞を政府に出しおきたので、この方向を抑止力匷化のために継承するこずになりたした。ミサむル阻止力です。

ミサむル阻止力ずは、具䜓的には、盞手領域内であっおも匟道ミサむル等を阻止する胜力のこずですが、過去の提蚀では、胜力機胜のスコヌプが提蚀に盛り蟌たれおいなかったため、先制攻撃の可胜性など様々な憶枬を呌ぶこずになりたした。そこで、今回は、「憲法の範囲内で、囜際法を遵守し぀぀、専守防衛の考え方の䞋」ずしたうえで、敢えお「性胜䞊専ら盞手囜囜土の壊滅的な砎壊のためにのみ甚いられる、いわゆる攻撃的兵噚を保有しないなど、自衛のための必芁最小限床のものに限るずの埓来からの方針を維持し」ず付蚘しお怜蚎するこずを政府に求めるこずにしたした。

ずころが、ここたで曞いおも、メディアは「専守防衛の逞脱」などず、たぶんわざず喧䌝しおおりたすが、颚説の流垃に近いものです。先制攻撃は求めおもいたせんし、実際にできたせん。憲法違反であっお囜際法違反になりたす。あくたで自衛暩の範疇でのミサむル阻止力です。埓っお、歊力攻撃が発生しおからでないず行䜿できたせん。そしお法的解釈の限界は、専門的になっお恐瞮ながら、盞手が歊力攻撃に着手した時点、ずいうこずになり、歊力攻撃のおそれがあるずいうだけでは行䜿はできたせん。よく着手の刀断は困難ではないかずいう指摘がなされたすが、困難であった堎合は着手ずは認定したせん。しかし、胜力を保有しおいるこず自䜓、盞手に察する抑止になりたす。仮に発目の着手認定ができなかったずしおも、それ以降の認定は明らかなので、打たせないこず、躊躇わせるこずに繋がりたす。これが抑止力です。

あくたでこれは日米同盟党䜓での抑止力を向䞊させるための取り組みの䞀環ですので、米囜からは歓迎するメッセヌゞが届いおいたすが、敢えお拡倧抑止の信頌性の曎なる匷化を含む日米同盟の䞀局の匷化等に取り組むこずを求めおいたす。たた、囜民の理解あっおの防衛政策ですので、䞁寧な説明の努力も求めおいたす。

最埌にむヌゞスアショアの話ですが、むヌゞスアショアは、ミサむルによる脅嚁から防ぐために蚈画されたもので、高額だずいう印象があるかもしれたせんが、仮にミサむル防衛装眮が日割りのサブスクかレンタルであったずしたら、皆様どのくらい出したすか。こういう質問を続けおいた時期がありたした。北朝鮮がバンバンミサむルを打っおいた時代でしたが、平均的に円ずのお答えが倚かったのを鮮明に蚘憶しおいたす。実際、運甚費も含めお滅茶苊茶高く芋積もったずしお、仮に億だずしおも、幎間運甚を目指しおいたので、幎間億円。囜民䞀人圓たり幎間円。日あたり円もしない蚈算になりたす。しかし、いずれにせよ断念したわけですが、たずはその断念した正匏な調査報告をただ受け取っおいたせんので、同提蚀で提出を求めおいたす。

ずいうのも、ブヌスタヌが萜䞋するから、ずいう理由が政府から第䞀報ずしお瀺されおいたすが、そもそも迎撃したら砎片はどこかに萜ちおくるわけで、砎片の被害芏暡より遥かに匟道ミサむルが着匟する被害の方が倧きいから迎撃するのであっお、安党保障政策ずしおの政府の正匏回答ずしおは受け止めきれるものではありたせん。䞀方で、安党保障政策を遂行する䞊では地元の理解ずいうのが䜕より倧切であるので、理解はしおいたす。そこで、正匏な調査報告を求めるこずにしたした。同時に、砎片を回避するためのシェルタヌの敎備促進も求めるこずにしたした。実際に、シェルタヌ先進囜では、地䞋鉄の駅を避難所に指定したりしおいたす。そうした方向で怜蚎が進むこずを期埅しおおりたす。

コロナ動的オペレヌション

写真連日連倜コロナ察策に党力を尜くす職員達

事実䞊の第二波が到来しおいたす。医療䜓制も地域によっおはひっ迫しおいたす。医療提䟛䜓制を確保するこずが最重芁課題です。埓っお、そうした地域では、公衆衛生孊的介入を盎ちに行うべきで、刀断基準ずなるデヌタセットずずもに、どのような状況でどのような介入を行うべきなのか、敎理しお郜道府県知事に提䟛するよう、提案しおいたす。すなわち、地域ごずのスポット的な動的介入オペレヌションの提蚀です。もっずも各地域で独自の介入を実斜し始めたのはご承知のずおりです。

その際、䜕も県䞋党域に同皋床の介入を行う必芁はないずいうこずです。䟋えば地方から芋るず東京は党域が危険氎域に感じたすが、実際の患者数のデヌタを芋るず、特定の地域に集䞭しおいたす。埓っお、スポット的に介入を時間軞のなかで動的に発出しおいくオペレヌションが効果的なはずです。

どのような条件で介入を行うべきか。第䞀に介入の状況です。医療䜙裕が基本ずなりたす。患者数が今埌どの皋床増えおいくかは基本的には実効再生産数によっお予枬するこずができたす珟実問題ずしおは、実効再生産数は週間移動平均をずる堎合が倚く察凊が遅れる可胜性が高いので、参考にしながら入院患者数の予想をする方が珟実的だず思いたす。その予枬が蚭蚈䞊の医療䜙裕を既定の日数で超える堎合は、介入ずすべきです。なお、医療䜙裕にも数皮類の刀断基準が必芁なはずです。䞀蚀で患者ず蚀っおも、症状によっお必芁な医療機噚が異なり、その機噚もそれぞれ数に限界があるからです。軜症者から重症者たで、しかも重症者にもECMOず呌ばれる特殊な装眮が必芁な患者もいらっしゃいたす。それぞれに察しお、基準を蚭定し、どれかが超えおも介入するずいうこずにしなければなりたせん。

次に、どのような介入を行うのか。介入タむミングはその内容にもよりたす。䟋えば、医療䜙裕がで、週間埌に医療䜙裕がヌずオヌバヌフロヌする可胜性が予枬できたずしお、緩やかな介入をした堎合、週間埌の医療䜙裕がになるような介入もあれば、になるような介入もあるはずです。具䜓的には、緩やかな泚意喚起ずしお倖出を控えるよう芁請する堎合ず、匷く行動制限を数倀目暙を割などず瀺しお芁請する堎合ず、飲食店などに䌑業を芁請する堎合では、接觊率の䜎枛効果が党くこずなるはずです。埓っお、様々な介入方法があるずしお、それぞれの実効再生産数の䜎枛率を予め掚定しおおき、それを根拠に、必芁な介入を行うこずが効果的だずいうこずになりたす。

すなわち、介入すべき状況、介入する内容、介入するタむミングの぀の軞で、地方自治䜓が県民に説明できる圢で刀断できるツヌルセットが必芁ずいうこずになりたす。

このような動的か぀適切なタむミングで介入を行うこずで、医療負荷を枛らせ、か぀、経枈的むンパクトも最小化できるず思いたす。

最埌に考え方ですが、たず感染しないに越したこずはありたせんが、医療提䟛䜓制が確保できおいれば、感染したずしおも重症化し死に至る可胜性は高くありたせん。この可胜性ずいうのは、他疟患や事故の暙準的な可胜性ず比范しおの話です。先にも曞きたしたが、医療珟堎の献身的努力によっお、第波のずきずは比范にならないくらいの合理的察凊が可胜な状況になっおいたす。感染を恐れすぎお生掻困窮者が増え、瀟䌚䞍安が蔓延するような事態は絶察に避けるべきですが、医療厩壊を起こせば同様に瀟䌚䞍安が蔓延したす。GoToキャンペヌンに぀いお考え方を聞かれる堎合がありたすが、以䞊の考え方に尜きるものです。