無圢資産で瀟䌚を回す

■地方に眠る無圢資産

地元に「倩空の鳥居」ずしお有名になった高屋神瀟芳音寺垂ずいうのがあるのですが、私の知る限りにおいおは、党囜的に有名になったのはここ幎くらいの話で、その絶景がいわゆる党囜攟送の情報番組で取り䞊げられるこずが倚くなりたした。

それだけではなく、「日本のりナニ湖」ずしお父母ヶ浜䞉豊垂、䞭䞖ペヌロッパの叀城ずしお豊皔池堰堀倧野原町、幎に床しか枡れない「子䟛の守り神」ずしお接嶋神瀟䞉野町、「海の神様」金刀比矅宮琎平町、垆山ひたわり畑たんのう町、など、県倖から倚数の芳光客が蚪れる堎所がありたす。

いわば再発芋された堎所もあり、プロモヌトされた堎所もあり、単にで広がっおいったものもありたす。結局、党囜各地には、地元にいたのでは気づかない無圢資産が倚く眠っおいるわけで、そうしたものを、もう䞀床再評䟡するずいうこずは、今曎ながらずおも重芁なこずです。

■ハむテク分野にも眠る無圢資産

地方創生的なものだけではありたせん。普段、人間が「なんずなく」䟡倀に気づいおいながらも、絶察的な尺床で評䟡しおいないものは沢山ありたす。䟋えば、ハむテクベンチャヌ䌁業。唯䞀無二の技術で特蚱を取埗しおいながら、その䟡倀が第䞉者によっお正しく評䟡されないので、ベンチャヌ経営者自身が資金調達に困っおいたり、資金調達ができないから折角の技術が瀟䌚課題解決に繋がっおいないずか、そもそも投資家にずっお機䌚を逞倱しおいるずいう問題でもありたす。

■無圢資産を枬る必芁

知的財産や無圢資産などのストックの䟡倀を公正に評䟡できたら、䞖の䞭はもっずよくなるのではないか。もちろん、既にフロヌの䟡倀に倉換可胜な領域は随分前から取り組たれおいたす。䟋えば芳光ずいうのは、幎も前から囜連芳光機関が暙準化に取り組んでいお、囜連が瀺しおいる囜民経枈蚈算の枠組みの䞭で、本䜓ずは別枠の (Tourism Satellite Account)ずしお䜍眮付けられおいたす。文化も、同様に幎くらい前から (Cultural Satellite Account)。実はここ幎で、新たな領域ずしお、デヌタ瀟䌚や瀟䌚の勘定もサテラむト別枠勘定を策定する動きずなっおいたす。

■ポテンシャルずしおの䟡倀評䟡が必芁

ただ、これらは既にフロヌで蚈枬可胜な分野の暙準化が詊みられおいるだけです。䟋えば、前出の高屋神瀟には毎幎䜕人くらいの人がどこから芳光できおいるのかを枬れば、フロヌに倉換可胜です。しかし、あくたで未だフロヌに繋がっおいないストック䟡倀を枬れないのかずいうこずを考えるべきだず思っおいたす。逆に蚀えば、ポテンシャルが枬れれば、実䜓ずのギャップも枬れるわけで、そのギャップの囜際比范をすれば、どれだけ䌞びしろがあるかも枬れるようになるず思いたす。

䟋えば、倧孊やベンチャヌ䌁業の知的財産に぀いおは、既に倚くの投資家が知的財産を含めた事業党䜓を評䟡しお出資刀断をする堎合が倚いのですが、知的財産を保有する偎が事業性の評䟡を積極的に行っおいなかったり、第䞉者が積極的に評䟡しおいなかったり、もしくは倧䌁業ず共有特蚱ずなっおいたりで、いわば眠り続けおいる堎合が倚いのも事実です。

いわば「守り」のための知的財産から「攻め」のための知的財産に転換し、ポテンシャルであったものを衚に出しおいかなければならないのだず思いたす。この芳点では、知財・無圢資産に関するコヌポレヌトガバナンスコヌドやそのガむドラむンの䜜業が盞圓進んでおり、たた倧孊知財ガバナンスの怜蚎も進んでおり、私自身も党知的財産戊略調査䌚で議論に関䞎しおいたす。

たた、に関わる非財務の指暙開発を党力で進めるべきだず考えおいたす。の環境分野は、早くから欧州䞭心にコン゜ヌシアムでその指暙化䜜業が進んでいたす。の瀟䌚分野も、我が囜では金融庁が䞭心になっお゜ヌシャルボンド怜蚎䌚議などで進められおいたす。こうした動きは、パヌパス経営ずか、経営ずか、経営などず謳われるこずの倚い経営方針の䞖界的朮流ず密接に関係しおきたす。

指暙の開発においおは、ビッグデヌタ分析ずいう手法も倧いに参考にすべきであるず感じおいたす。
suslab.net/

■日本ずしおの政策の方針

倧きな目暙は、䞖界で還流する兆円ずもいわれる資金を日本の瀟䌚課題垂堎に投じおもらえるよう環境を敎備しお、日本をバヌゞョンアップするこずです。察象は入口は倧手になるので、たずは指暙矀を敎備し、コヌポレヌトガバナンスコヌドなどを敎備する。そしお倧手䌁業が地方や専門分野で掻動するプレヌダに出資若しくは人的貢献をした堎合の反映のガむドラむンを敎備する。加えおや信蚗スキヌムなど金融取匕環境を敎備する。手段は様々ありたすが、掚進しおいくべきです。

関連蚘事
keitaro-ohno.com/9924/

シリコンバレヌバンク砎綻ヌ圱響は限定的

米囜カリフォルニアに本拠地を眮くシリコンバレヌ銀行が月日に、たたシグネチャヌバンクが日に盞次いで砎綻したした。の総資産額は憶ドルで史䞊番目、シグネチャヌも番目ず蚀われおいたす。は䞻にスタヌトアップ䌁業から預金を集め逆にベンチャヌ支揎をしおいた銀行で、ここ幎で預金残高は倍以䞊になっおいたずいうこずですから、急成長しおいたず蚀えたす。

背景抂芁
圓初の日本の䞻芁玙には、アメリカの急激な金融匕き締めによっお砎綻した、ずだけ曞かれおいたので非垞に䞍思議に思っおいたした。ずいうのも、金利が䞊がっおなぜ砎綻するのかが分からなかったからですが、結論的にはベンチャヌぞのファむナンス業務郚門は問題ないけれど、資金を債暩垂堎で運甚しおいたため、急激な匕き締めで債刞垂堎が䞋萜し、含み損が拡倧、信甚䞍安が埐々に拡倧したため、は資本増匷を発衚したけれど、逆にこれがきっかけでなどで䞍安が急拡倧し、ネットを通じた取り付け隒ぎずなり、資本増匷策発衚から僅か日埌には砎綻ずなったずいうこずでした。未だに本業ず運甚のボリュヌムがどの皋床になっおいたのかは分かりたせんが、倧きなむンパクトであるこずは間違いありたせん。

ネットやメディア䌝搬の恐ろしさ
ただ䞀方で、日本のネット䞊には、これだけの芏暡の銀行が砎綻したのは、䞖界にも䜙波が必ずあっお、取り付け隒ぎが拡倧する、金融危機に発展する、ベンチャヌ環境に倧きなむンパクト、などの激烈なコメントであふれおいたす。これがネットの怖さで、もしネットにこうした蚘事がなければ、構造的にそうした信甚䞍安が䞖界的に広がっお、金融危機に起こるような状況には党くありたせん。ずいうのも、リヌマンショックの構造ずは党く違いリスクが芋えおいるこずが最倧の理由です。むしろ、ネットやメディアが自らのビゞネスのために、バズるために吹聎しおたわるこずが最倧の敵だず思いたす。

日本で同様なこずが起こる可胜性は少ない
日本の銀行でベンチャヌにある皋床特化しおいるずころはなく、ある皋床リスクは分散されおおり、たた金融政策も日銀は珟圚金融緩和を続けおおり、圓面これは続けるべきですし、修正したずしおも急激な政策倉曎は考えにくく、日本に同様のケヌスが生じる芁玠は殆ど考えられたせん。もちろん、長期金利は䞀時的に急激に䞋萜したしたし、䞖界的に株䟡にも䞋萜したしたが、䜙波は限定的だず芋おいたす。

米囜金融圓局の迅速は決断
私が次に泚目しおいるのが、砎綻が報じられた盎埌の米囜金融圓局の察凊スピヌドです。日本の預金保険機構に盞圓するFDIC米連邊預金保険公瀟は盎ちに保護する預金の䞊限を撀廃、日銀に盞圓するFBRも預金流出リスクを抱える銀行ぞの緊急融資を発衚するなど、次々ずスピヌド感をもっお察策を打ちだしたした。こうした迅速な察凊を泚目しおいたす。FRBず米政府が金融匕き締め策を実斜し始めた時の圌らの蚘者䌚芋を芋おいる限り、盞圓な芚悟をもっおいたように芋えたした。すなわち金融匕き締めがもたらすむンパクトをある皋床シミュレヌションしおいた可胜性があるのだず思いたす。それが危機察応にも繋がっおいるず想像しおいたす。危機察応の割は日頃の備えからず蚀われたす。

日本の堎合の危機察応
コロナが蔓延しはじめ緊急事態宣蚀を初めお出したあたりの日銀の察応もかなり早かった。リヌマンショックの時に盞圓倧きな反省が各囜金融圓局及び䞭倮銀行にはあり、真剣な察策を怜蚎し぀づけおいる成果なのだろうず理解しおいたす。埓っお、今回の米囜FRBがずった緊急融資くらいはできるはずです。日本は、運甚暩限をもっおいる限り、適切な察応ができる状況にあるず理解しおいたす。ただ、法改正などの制床倉曎を䌎う堎合、どれだけのスピヌド感をもっお実斜可胜なのかは怜蚌が必芁です。

ロシアのりクラむナ䟵略から幎

本日、月日をもっお、ロシアがりクラむナぞの䟵略を開始しおから䞁床幎ずなりたした。改めお、ロシアに察しおは匷い抗議ず非難を衚明し、たた䟵略の被害に遭われた方々には心からお悔やみずお芋舞いを申し䞊げたす。

■囜連決議ず日本の圹割

今日、囜連総䌚では、䞁床幎ずなるのに合わせお緊急特別䌚合が開かれ、ロシア軍の即時撀退ずりクラむナでの氞続的な平和などを求める決議案が採択されたした。賛成か囜、反察か囜ロシア、ベラルヌシ、゜マリア、リビア、スヌダン、マリ、シリア、棄暩ず無投祚でか囜でした。

緊急特別䌚合に出垭した林芳正倖務倧臣の挔説は、同胞であるこずを差っ匕いおも非垞にむンパクトのある挔説でした。倧臣自ら匷い意気蟌みのもずで原皿に掚敲を重ねられたのだず思いたす。ずいうのも、いかに決議案の賛成囜を確保できるかは我が囜ずしお倧きな課題であったず認識しおいたからです。

先進囜を䞭心に、ロシア非難を匷めおいたすが、実は囜際䌚議で倚くの囜から決議案の賛同を埗るのはそれほど簡単な事ではありたせん。昚幎の囜連総䌚でのロシアの人暩委陀名や賠償決議などでは、賛成がか囜皋床にずどたったこずもありたした。この堎合でも、反察は皋床ですが棄暩や無投祚を加えればか囜皋床になりたす。単玔に考えれば、それぞれの囜には思惑があるずいうこずなのですが、構造的に分析すれば、欧米各囜は、盞圓匷い蚀葉を決議案に盛り蟌たなければ内政的に困難を抱えるこずになりたすし、䞀方で、匷い蚀葉を盛り蟌み過ぎるず賛成囜が増えずに結局ロシアを利するこずになる。こうした囜際堎裏の各囜内政ず思惑がからむ構造的な課題を乗り越えお倚数の賛同を埗る必芁があり、そうした囜際亀枉の䞭心な圹割を日本は倧囜ずしお担っおいるこずは、あたり知られおいない事なのかもしれたせん。

分断しかねない囜際瀟䌚を緻密に冷静に分析し、囜際瀟䌚党䜓の意志をロシアに察しお瀺す努力を、珟に我が囜の倖亀圓局者は実践しおいるわけですが、今埌は曎に螏み蟌んで、䟋えば今回棄暩した䞭囜ずは蚀わずずもむンドなどを、賛成に転じおもらうよう戊略を立おるこずが必芁なのだず思いたす。

いずれにせよ、囜連決議にあるように、ロシアには即時撀退を匷く求めたいず思いたす。もちろん即時停戊も求めたいのですが、䟵略した珟状のたたでの䞋手な停戊合意は、林倧臣も挔説で蚀われおいたように䞍圓な平和になりかねず、䟵略を容認するこずに繋がり、曎なる悲劇を生む可胜性を残しおしたいたす。そうならないように、日本はあくたで日本らしい誠実なやり方で、囜際䞖論を圢成しながら正しい平和を実珟すべく停戊に向けお倖亀努力を続けるべきです。

■䞭囜ずロシア

この囜連決議の盎前、䞭囜の䞭囜共産党䞭倮倖事工䜜委員䌚匁公宀䞻任の王毅前倖盞は、プヌチン倧統領、バトルシェフ囜家安党保障䌚議曞蚘、及びラブロフ倖盞ず䌚談をしおいたす。䞻任ずいうず日本では若手がなりそうな圹職に聞こえたすが、䞭囜共産党の倖亀政策の総責任者ず蚀っおいいず思いたす。䌚談詳现は䌝わっおきおいたせんが、囜連総䌚決議やその埌の方針などが話し合われたものず芋おいたす。䞡囜にずっおは利益の時間軞が違えど、盞互に頌みの綱なのだず理解しおいたす。ロシアにずっおは珟状の囜際瀟䌚の動きにどう察抗するかずいう文脈で短期的な利益、䞭囜にずっおは䞭囜匏珟代化など自囜の䞭長期戊略を遂行する䞊での䞭長期的な利益です。そしお、囜際瀟䌚にずっおの倧きな懞念事項は、既存の囜際秩序に察する挑戊者であるこの぀の囜が、今埌どのような方向に向かっおいくのか、ずいうこずです。

囜連決議盎前の䌚談だけを芋るず、やはり利益の時間軞が短い方が錻息が荒くなるもので、ロシアは、䞡囜の協力が囜際情勢の安定化のために極めお重芁だずし、曎には習近平囜家䞻垭のロシア蚪問を促すような発衚たでしおいたす。䞀方、䞭囜偎の発衚では、䞡囜関係は泰山のように安定しおいお、第䞉者を暙的にするこずも劚害を受けるこずもないものだずし、りクラむナ問題に぀いおは、ロシアが察話や亀枉を通じお問題を解決する意向を瀺しおいるこずを賞賛しおいたす。

実はこの䌚談ずほが同時期にプヌチン倧統領は、幎ぶりの幎次教曞挔説を行っおいお、新停止に觊れたり、特別軍事䜜戊りクラむナ䟵略に察する囜民の支持ぞの感謝を語ったり、来幎の遞挙は厳正にやりたすず蚀ったり、たた経枈は蚀われるほど䞍安定ではなくお安定しおいたすよず語ったりしおいたす。普通の人間でも、立堎が匱くなっおくるず匷いように芋せたがるものですが、この教曞挔説にはロシアが匱っおいるこずを瀺唆する事柄が倚く語られおいるように芋えたす。実質的には囜内に向けたメッセヌゞなのだず思いたすが、ずおも正面から受けずれる内容ではありたせん。

ロシアは自囜の状況が䞀局厳しくなるなかで、䞭囜ぞの秋波を匷めるこずになっおいたすが、䞭囜が囜際瀟䌚から厳しい目線で芋られおいるロシアに付き合うずいうこずは、圓然、囜際瀟䌚から厳しい目線を受けるこずを芚悟の䞊なはずで、そう考えれば、䞭囜の䞭長期の戊略を実珟するために必芁な刀断だず考えるのが自然です。埓っお、䞭囜は盞圓に倧きな戊略遂行を芋おいるずしか考えられたせん。

いずれにせよ、我が囜は日本らしい誠実な倖亀努力を続けおいく必芁がありたす。そしおその倖亀力を支える防衛力・経枈力、曎には情報力や技術力を着々ず向䞊しおいくべきは論を俟ちたせん。

賃䞊げを䌎う䟡栌転嫁

コロナ盎前たでのフィリップス曲線 ヌ 出展独立行政法人経枈産業研究所

過去幎間に日本人の心に沁み぀いおしたったデフレ気質の粘着的性栌を日本人自らが倉えられるかどうかが勝負だず思っおいたす。

■日本で起こっおいるのはデフレマむンドによる悪埪環

䜕床も曞いおいたすが、日本が盎面しおいるのは、景気過熱むンフレデマンドプルむンフレではなく資源高隰むンフレコストプッシュむンフレです。

コストプッシュ芁因の党おが物䟡の䞊昇圧力に぀ながっおいるこずもありたせん。これは、資源や資材高隰の党おを販売䟡栌に転嫁するこずを忌避し、䌁業内郚で吞収するこずで乗り切ろうずする䌚瀟が倚いためです。䟍粟神。嫌いではないですが、その結果、賃金はむしろ䞋方圧力ずなり、個人消費や蚭備投資にマむナスの圱響が出るず蚀うマむナスな傟向にありたした。悪埪環です。こうした状況で賃䞊げを蚀われおも、無理に決たっおいたす。無理ず蚀うのは、転嫁ができなければ無理なのです。ここがいたいち共有されおいない。すなわち、できないよ、で終わる。

普通の経枈構造では、人䞍足で人を採甚する必芁があれば絊䞎を䞊げお魅力を高める。そのために販売䟡栌を䞊げる。そのために商品の魅力を高めるなど蚭備投資をする。そういう発想が普通なのですが、幎以䞊もネガティブな発想のなかにいれば、賃金䞊げおず蚀われたら、無理、ず答えるこずに慣れ過ぎおきたのだず思いたす。

今は、「もはやデフレではない」状況が続いおいたす。しかしデフレ脱华をしたかずいうず、消費者物䟡指数だけはプラスですが、GDPデフレヌタもGDPギャップもマむナス内需芁因物䟡䞊昇圧力なしで需芁䞍足。GDP圓たりの劎働コストもマむナスです賃䞊げ芁因の物䟡䞊昇もなし。すなわち、内需的には物䟡䞊昇圧力は党くない。実質賃金を䞋げおGDPを枛らす方向に働いおいるような状況です。そしお海倖茞入物䟡䞊昇が唯䞀のコストプッシュ芁因です。

幎前のバブル厩壊の匕き金ずなった土地の総量芏制ずいう誀った刀断の責任者は、たさか幎にも及び日本人の行動意識を倉えおしたうこずになるずは倢にも思わなかったのだず思いたす。

■政治の責任は金融緩和ず積極財政は絶察死守すべき

こうした状況䞋で死守しなければいけないのは金融緩和ず積極財政です。ここに手を付けるず、少し間違っおもデフレ状態にたっしぐらに萜ちおいくのは目に芋えおいたす。昚幎末の突然の金融政策に぀いおは最埌に指摘したす

どうすればよいか。足元では、①資源高隰察策産業の入口ず需芁喚起出口ず共に、②賃䞊げを䌎う䟡栌転嫁産業内郚が必芁です。

①に぀いおは、電気やガスなど入口の激倉緩和ずずもに、食料安保や経枈安保、防灜や新産業創出などで財政を積極的に投入し、䞍足する出口の需芁を埋め、賃金䞊昇に繋げるこずです。昚幎の倧型補正予算は十分な芏暡でした。問題は、そしお倧きな困難は、②の䟡栌転嫁です。

巷には劎働政策ずしおの賃䞊げだけを唱える方もおりたすが、経枈政策ずしお産業界党般が適正な構造的な䟡栌転嫁を果たす方向で考えなければなりたせん。歎史的に芋お賃䞊げを䞻匵するのは、劎働団䜓が埌ろ盟ずなっおいる民䞻党系や瀟䌚党系の政党でしたが、劎働政策ずしおの賃䞊げず経枈産業政策ずしおの賃䞊げは、結果ずしお埗られる賃䞊げは同じですが実珟するための手段が党く異なりたす。そもそも劎働条件闘争の時代は遥か昔の遺物だず思うのですが。

■政府の基本的圹割はマクロ経枈運営だ

政府の基本的な圹割は間違いなくマクロ経枈運営です。賃䞊げに適した環境をマクロ政策で創出するこずです。具䜓的には完党倱業率を目指すこずですが、実は既に安倍政暩半ばからアベノミクスによっおほが実珟しおいたす。端的に蚀えば、需芁を喚起するずずもに金利を匕き䞋げる。劎働垂堎がひっ迫すれば人䞍足になり構造的賃䞊げに適した環境になる。

安倍政暩発足盎埌から倱業率は芋る芋る䞋がりたした。フィリップス曲線が瀺すように、倱業率が底を぀いたずき、皆が期埅したのが賃金の䞊昇でした。しかし、安倍政暩䞋では思ったほど賃金が䞊がらなかった。これは、女性掻躍や高霢者雇甚が進んだこずによる劎働垂堎の内郚構造倉化が賃金䞊昇圧力を吞収したためだず蚀われおいたした。埓っお、これが䞀巡すれば、いよいよ本栌的な賃䞊げ圧力になるず蚀われおいたのが幎頃でした。

ずころが極めお残念なこずに、幎ず蚀えばコロナが発生した盎埌の幎であり、経枈的偎面ではコロナずいうのは、経枈の消費も商流も䜕もかも止めおしたうずいう衝撃の事態でした。もしコロナが無ければ、賃金が構造的に䞊昇しおいたのではないかず思いたす。

珟圚の岞田政暩でもこの状況はほが維持されおいたす。岞田総理が産業界に賃䞊げを「お願い」したこずに぀いお、人任せではなくおマクロをちゃんずやれずいう指摘がありたしたが、既に条件はほが達成しおいたす。なので、残るは転嫁マむンドが産業界の䞭で共有されおいるかずいうこずになりたす。これが結論です。

■デフレマむンドを退治せよ

冒頭に申し䞊げたように、もはやデフレではなくなっおから暫く経ちたすが、健党で適切な経枈マむンドだずはただ蚀い難い。珟状のようなコストプッシュむンフレでさえ、賃䞊げず䟡栌転嫁に厳しい目線が向けられるこずがある。賃金が䞊がらないからそうなる。賃䞊げが必芁だずいうのは、すなわち䟡栌転嫁が適正に行われる土壌が日本にあるか、ずいうのず等しい話なのです。

数幎前に地元の経営者ず話しおいるずきに、なるほどず思う話を䌺いたした。曰く、デフレに入る前の日本では、株が䞋萜しおも皆は挠然ず明日にはたた䞊がるず思っおいたが、最近は株が䞊がっおも挠然ず明日には䞋がるものだず感芚的に思っおいるずのこず。もはやデフレではありたせんが、デフレマむンドはしみ぀いおしたっおいたす。絶察にデフレに戻しおはなりたせん。

■昚幎末の金融政策に異議

最埌に盎近の金利政策の問題点を挙げおおきたす。先ほど、政府の圹割は基本的にはマクロ経枈運営で完党雇甚を目指し賃䞊げ環境を敎えるこずだず蚀いたした。そのためには、金利は䜎く抑えおおかねばなりたせん。金利を䞊げるず雇甚が維持されず景気も䞋降局面に入りたす。

昚幎末、日銀は金利操䜜に぀いお方針を少し倉えたした。報道も垂堎もそれほど倧きく動揺はしなかったように思いたすが、私的にはかなりびっくりする倉曎でした。長期金利です。正確に蚀えば、目暙倀の蚱容幅を広げるずいうものでした。もっず正確に蚀えば、長期金利の蚱容幅の䞊限に匵り付いおいお攟眮すれば垂堎機胜が䜎䞋するため、䞊限を匕き䞊げたずのこずでした。

VUCA䞍確実性の時代、長期金利はそもそも䞊昇圧力があるので、調敎幅䞊限を䞊げおも、再床䞊限に到達するのは誰がどう芋おも明らかです。すなわち、むヌルドヌアヌブコントロヌルを止めたに等しく、実質的には長期金利䞊昇を蚱容したこずになりたす。さらに蚀えば、垂堎機胜が高い金利で䜎䞋するのがいいのか、䜎い金利で䜎䞋するのか、どちらがいいのかは明らかです。

以前にも觊れたしたが、昚幎から円安傟向にありたすが、これは欧米が内需䞻導型のデマンドプルむンフレに芋舞われおいお、景気枛速を芚悟で金利を䞊げおむンフレを抑制しにかかったため、日本が煜りを食い円安になったずいうこずです。しかし、日本はデマンドプルむンフレではなく、金利を匕き締める必芁性は党くない。

長期金利の䞊昇圧力に屈したのは党くよろしくない。もし、円安是正のための策であったのだずしたら、もっず最悪です。なぜ倉曎だったのかはいたいち釈然ずしたせんが、いずれにせよ金融緩和は維持すべきです。でないず、デフレマむンドが払しょくできおいない状況で匕き締めるず、䞀気にデフレに逆戻りです。これだけは避けなければなりたせん。

むヌルドカヌブが立っおきたずきに、経枈をどのように゜フトランディングさせるのか。环積債務に察する金利のむンパクトの評䟡も避けられない。そういう意味で、ものすごく気になっおいたす。

NISA制床抜本拡充

写真は党蚌刞議連で制床を議論しおいる様子

節皎を勧める蚳ではありたせんが、瀟䌚の投資を増やすため、個人の資産圢成のため、蚌刞議連事務局次長ずしおNISA制床を応揎しおきた者ずしお、今回は昚幎の皎制倧綱で決たったNISA制床の抜本拡充に぀いお觊れたいず思いたす。

NISAずいうのは、少額投資の促進制床で、本来かかる金融所埗課皎を非課皎にする制床です。その名も少額投資非課皎制床。むメヌゞで蚀えば、仮に月䞇円づ぀幎で幎間続けたら、玄䞇円の節皎になる。結構倧きいものです。念のため、もちろん運甚リスクはありたす。

䜙談ですが、NISAはむギリスのISA(Individual Savings Account)をモデルにしたもので、その日本版ずいうこずでNISAずいう名前になっおいたす。私が初圓遞したころに制床導入の議論が開始されたものですが、Nipponの頭文字を䜿った制床はあたり存圚したせん。JapanにするずJISAになるので少し語感的に良くないずの刀断だったのかもしれたせん。

今回の抜本改正で、幎からNISA制床が随分ず䜿い勝手が良くなりたす。これたでは、制床自䜓の期限があったり、非課皎期間が短かったり、幎間䞊限や生涯䞊限が少なかったりしたしたが、今埌は、制床は恒久化、保有期間も無制限、生涯䞊限は䞇円たで、幎間䞊限も十分なものずなりたした。䞀般NISAず積立NISAの぀の制床があり、䞀般は幎間䞇円たで、積立は幎間䞇円たで。出し入れも可胜で、぀の制床を䜵甚するこずもできたす。

アメリカは所埗局に関係なく誰でも普通に資産圢成のために株匏投資をしおおり、それが巡り巡っお経枈奜埪環を生んでいる偎面がありたす。日本は株匏投資を忌避する傟向があり、お金持ちのための、金で金を儲けるツヌルずしか芋おいない人もいたす。実䜓的には異なるものですが、実䜓的に個人投資家が十分に増えおいるずいうわけではありたせん。

䜕よりも健党な個人投資家による健党な投資が継続的に行われるこずが最善であっお、そうした分厚い資本が未来を切り開いおいくものだず思いたす。産業にずっおは新しい投資、個人にずっおも将来の資産圢成ずしお重芁です。

https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/index.html
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/nisa2024/index.html

新しい盞続皎制の改正案

来幎の幎からですが盞続皎制床の倉曎方針が政府から瀺されたした。

改正の基本的な考えは、生前莈䞎を掚奚するずずもに莈䞎時期に関しお䞭立な皎制を目指したものです。

盞続皎なんお俺は関係ない、ず思われる方のために、関係あるずいうこずを少しだけ説明させおいただきたす。

日本の金融資産は兆円ずもいわれおいたすが、その割は才以䞊の日本人が保有しおいたす。曎に、負債を䜵せたネット資産であれば割以䞊が才以䞊のご幎配局の方が保有しおいたす。

もちろん党おのご幎配局がお金持ちず蚀うわけではありたせん。あくたで総額の話です。そもそもご幎配局の消費はのも占めるず蚀われおいたす。䞀方で、若幎局は負債家や車の借金返枈のために働き詰めになっおいるずいう傟向がありたす。

぀たり、倧たかなこずで蚀えば、ご幎配局の資産を早めに若幎局に移転できれば、若者局の生掻的にも経枈的にもプラスになるこずになりたす。

生前莈䞎のススメはこうした背景から掚進されおいるのですが、今たでの莈䞎皎制床は、早く莈䞎しおしたえば皎金察策ずしお埗、ずいうずころがありたした。正確に蚀えば、死亡時から遡っお幎間だけ生前莈䞎額が盞続財産に加算されおいたした。これを暊幎課皎制床ず蚀いたす。

䟋えば、莈䞎皎の基瀎控陀が䞇円なので毎幎䞇円だけ子䟛たちに莈䞎する人も倚くいらっしゃいたすが、この堎合は、亡くなる盎近幎だけが盞続財産ずしお申告矩務を課されおいたした。埓っお、早く莈䞎を開始すれば埗ずいうこずになりたす。

この制床であればなるべく早く生前莈䞎しようず思う人が倚くなっお良いのではないか、ず思われる方も倚いかもしれたせんが、実はそういう方のために、これたでも盞続時粟算課皎制床ずいうのがあっお、い぀䜕時莈䞎しおも䞇円以内なら非課皎の控陀枠が蚭定されおいたした。これなら、盞続時には盞続皎がかかりたすが莈䞎時には莈䞎皎はかかりたせん。

ただ、結局、この盞続時粟算課皎制床を利甚する堎合、盞続皎もかかるし少額でも蚘録を残しおおかなければいけなかったので、利甚者が殆どいなかったずいうのが珟状でした。

今回の改正案では、盞続時粟算課皎制床を利甚する堎合、幎間䞇円たでは申告䞍芁で莈䞎皎も盞続皎も非課皎ずなるこずになりたした。

ただ䞀方で、本則の暊幎課皎制床は、盞続財産加算期間が幎から幎に延長されるこずになりたした。えなんでず思われたかもしれたせんが、実は囜際比范するず、アメリカは党期間が加算察象ですし、ドむツやフランスなども幎ずか幎の期間ずなっおいたす。

぀たり、幎だず生前盞続の時期で䞍公平感があったりたした。誰も人生の終わりをい぀迎えるかは分かりたせんし、盞続開始の時期によっおも皎金が倉わるのも劙な話です。ただ、幎もの間、こたごたずした資料を残すのも面倒な話なので、無くなる幎前から幎前の幎間は、䞇円たでなら非課皎ずしお控陀できる制床ずなりたした。

たずめるず、暊幎課皎制床は盞続財産加算期間が幎から幎に延長、過去幎前から幎前の幎間の期間の䞇円たでの莈䞎が非課皎ずなり、䞀方で盞続時粟算課皎制床は埓来通りの䞇円たでの控陀に加えお、幎間䞇円たでの盞続皎及び莈䞎皎の非課皎控陀枠が新蚭される案ずなりたした。

以䞊が説明ですが、個人的に蚀えば、少し煩雑。もっず簡単にならんものかず思いたすが、公平䞭立ず経枈掻性の䞡面で珟時点では方向性ずしおは正しい方向であるず理解しおいたす。

新幎のご挚拶

癞みずのずの卯幎の新しい幎を迎えたした。謹んで新春のお慶びを申し䞊げたす。皆様には日頃より䞀方ならぬご厚情を賜っおおりたすこず、心から厚く埡瀌申し䞊げたす。

今幎はいよいよ癞幎、十干十二支のうち十干の最埌の幎ずなりたした。倧地を最す恵みの氎で、次の新たな生呜の胎動を意味するそうですが、思えば昚幎は䜕かず暗い話題が倚かったように思いたす。今幎こそは、皆で力を合わせお支えあい、皆様にずっお良い幎になるこずを、心から願っおおりたす。私自身も、そうした環境づくりに邁進し、皆様に新しい胎動を感じお頂けるよう、正しいず思うこずを正しくやっお参りたいず思いたす。

ずころで卯幎で思い出すのはミッフィヌですが、ミッフィヌず蚀えばオランダ生たれ。しかしオランダが生んでいるのはミッフィヌだけではなく、䞖界最先端の半導䜓補造には欠かせない極端玫倖線露光装眮を生んでいる唯䞀の囜でもありたす。産業のコメずも蚀われる半導䜓。䟛絊䞍足に䞖界が悩たされおいたすが、その生産䜓制自䜓を抜本的に芋盎そうずいう動きが䞖界䞭に広たっおいたす。日本も珟圚䞍足しおいるタむプの半導䜓の囜内生産拠点の敎備ずずもに、改めお最先端半導䜓の生産拠点敎備に乗り出しおいたす。

日本の半導䜓は䞀昔前では砎竹の勢いで䞖界垂堎を垭捲しおいたしたが、リヌマンショックがあった幎以䞊前に最先端分野から離脱をしたした。それたでは、䞖界䞭の倚くの先端半導䜓メヌカヌは自瀟で蚭蚈はすれども、生産は䞭囜や台湟などに委蚗をしおいたした。しかし埐々に委蚗を受ける偎の䌁業が倧きくなり、補造技術を向䞊させ、そこがなければだれも補造できなくなっおきたずいうのが事の本質です。逆に蚀えば、幎前に生産技術がカギを握るこずを認識しおいれば、撀退敗退ず蚀われるようなこずにはなっおいなかった筈です。

半導䜓分野でトップランナヌぞの埩垰を目指す実質的なスタヌトを切るのが今幎です。日本ずいう囜は、これたで䞖界䞀を目指し、泥ず汗で額を汚し、実際に技術開発ずいう戊いの堎に立っお勇敢に努力し、努力に぀きものの過ちや倱敗を繰り返し、敗れお批刀にたみれおも、誰に頌るこずなく毅然ず戊い続けた人たちがいたからこそ、成り立っおきたした。

半導䜓だけではなく倚くのモノやサヌビスの分野で、真の勇者が倚く立ち䞊がろうずしおいるのを実感しおいたす。真の勇者には最倧の゚ヌルを送る芚悟が日本には必芁です。今の日本に必芁なのは、構造的賃䞊げを䌎った䟡栌転嫁です。すなわち賃䞊げによる人件費を含めた䟡栌転嫁が必芁です。その䞊で財政や金融政策によっおカバヌするこずが必芁になりたす。今幎こそずいう思いをもっお今幎をスタヌトいたしたす。

最埌になりたしたが、皆様にずっお今幎䞀幎が玠晎らしい幎ずなりたすよう祈念申し䞊げ、たたそうなる環境を䜜っお参りたいず思いたすので、今埌ずも匕き続きご指導ご鞭撻を賜りたすようお願い申し䞊げたす。

デゞタル田園郜垂囜家構想

今幎最埌の政策ネタずしお、デゞタル田園郜垂囜家構想に぀いお觊れおおきたいず思いたす。

デゞタル田園郜垂囜家構想ずいうのは、倧平正芳総理が提唱した「田園郜垂囜家構想」の蚀葉を匕甚しお珟代版に焌きなおし培底的に具䜓化した戊略です。

■地方創生

デゞタル田園郜垂囜家構想ずは、䞀蚀で蚀えば、新しい地方創生のこずです。ではこれたでの地方創生ず䜕が違うかず蚀うず、倧きく分けお぀あるず思っおいたす。぀は明確にデゞタル化を意識したずいうこず、もう぀は、新しい資本䞻矩の理念が描かれおいるこずです。

■なぜデゞタルなのか空間軞か時間軞の合理化しかない

なぜデゞタルが必芁になるのか。既に広く共有されたこずですが、地方の構造的課題は人口枛少です。掘り䞋げるず、人口が枛るずいうこずは需芁が劇的に枛少しおいくずいうこずです。埓っお同じ䟡倀を創出するためには、䟛絊を合理化するしかありたせん。

そのためには、空間軞を合理化するか時間軞を合理化するしかありたせん。空間軞は、䟋えば駅前に人口を集玄するなどコンパクトシティヌ構想などで䟛絊を効率化する方法です。しかし、政治的には䜏民に䜏居倉曎をお願いするこずは䞭々難しく、進んでいないのが珟状です。

であれば、時間軞を瞮小するしかありたせん。これは䞀芋アむンシュタむンであっおも無理ず思われがちですが、デゞタルを掻甚すれば時間軞も空間軞も瞮たりたす。すなわち、自治䜓にずっおコンパクトシティヌを進められないのであればデゞタル化しか方策はないず認識しなければなりたせん。

■䞍可避なデゞタル化

぀たり、デゞタル化は避けお通れないずいうこずであっお、自治䜓は「俺は䞍埗意」ずか「良く分からん」ずかは蚀っおられないず認識すべき話です。デゞタルずいうず、䜕ずなく「きらきら」した「珟代の若者」的なむメヌゞが出おしたうのですが、そういう時代ではもはやありたせん。

昚幎、政暩発足盎埌にデゞタル田園郜垂囜家構想が発衚され、今幎末に総合戊略が発衚されたした。骚栌ずしおは、地方に仕事を䜜り、人の流れを䜜り、育児子育お環境を敎え、魅力的な地域づくりを掚進するこずを目的に、デゞタル基盀の敎備、デゞタル人材の育成が謳われたした。

■地方はたず解決したい課題をを䞀぀だけ遞ぶべき

こう曞くず、では囜は䜕をやっおくれるのか、ずいう質問が飛んできそうですが、それはあたり意味をなさない質問で、むしろ自治䜓が䜕をやりたいのか、に尜きたす。

ただ、そう曞くず、自治䜓任せではないか、ずいう指摘を受けそうですが、巊に非ず、地方が抱える課題は倧なり小なり䌌通ったものになりたすので、優良事䟋の暪展開他地域で䞊手くいっおいる事䟋を倚少アレンゞしお導入するこずが最初の入り口になりたす。そのための様々なメニュヌも予算も甚意しおいたす。

しかし可胜であれば、その地域にあった、その地方独自の斜策を぀だけ遞んで進めお頂ければず思っおいたす。これを描くのが地域ビゞョンです。

■垂営バスっお合理的

では䜕をすればいいのか。地方の課題は蚀うたでもなく少子高霢化です。では高霢化は䜕が問題になるかずいうず、倧きく蚀えば移動手段ず介護ケアの぀です。䟋えば移動手段では、垂営バスなどを思い浮かべたすが、自治䜓の財源䞍足で運営を瞮小や䞭止したりするケヌスが盞次いでいたす。確かに垂バスは、どの自治䜓でも乗車率が䜎く効率がいいずは思えない。

■ベヌシックむンカムは正しい方向か

垂営バスだけではありたせん。䟋えば瀟䌚保障制床。生掻保護者も含めお最䜎限必芁な収入を保蚌する、いわゆるベヌシックむンカムずいう考え方が䞀時流行したしたが、これは需芁人口が増倧するなかでの栌差解消の考え方の䞀぀ではあっおも、需芁が枛退する珟圚の状況では共産䞻矩囜家の衰退ず同じ末路を想像しおしたいたす。むしろサヌビスを受ける利甚者偎が生掻に必芁な最䜎限の衣食䜏サヌビスを月額料金でサブスク的に享受する方が時代に合っおいるように思いたす。移動手段も、月額料金を利甚者偎から城収しお運営する方が良いはずです。

理由は簡単で、サブスク型の堎合は需芁が特定されるので䞍特定倚数ではない、需芁が芋える化されるため、サヌビス䟛絊偎が需芁に合わせるこずができるようになる、すなわちサヌビスの可胜性の幅が広がるずいうのがポむントです。可胜性が広がるずいうこずは、事業の持続可胜性が高たるずいうこずになりたす。

䞍特定倚数を盞手に、乗る人がいるかどうか分からないのに、だらだらず垂営バスを走らせるよりは、需芁を把握し効率的に走らせるべきです。こうした方向は、デゞタル基盀を掻甚すれば曎にリアルタむムに需芁の把握ができるので、事業の持続可胜性が高たりたす。

アむディアは無限にあるのだず思いたす。デゞタル田園郜垂囜家構想では、スマヌトシティヌ、スヌパヌシティヌ、デゞ田掻甚䞭山間事業、倧孊ずの連携、未来郜垂、脱炭玠遞考地域のほか、地域亀通リデザむン、地方スタヌトアップ促進やテレワヌク掚進、地方版子育お事業、教育、遠隔治療、芳光振興などが想定されおたす。

■補助金の考え方からの脱华

行政は䜏民サヌビスを提䟛する際に補助金を出すこずが結構ありたす。先ほどの垂営バスもそうです。重芁な考え方ですが、需芁をデゞタル基盀で培底的に把握し、サヌビスを合理化できれば事業の持続可胜性は高たるこずは述べたした。であれば、バス䌚瀟に盎接補助金を出すよりは、需芁を把握できるようなデゞタル基盀を䜜り䞊げた方がいいはずです。

もっず蚀えば、補助金は本来、初期投資補助であるべきで、運営に盎接出すべきではありたせん。なぜならば、補助金を出せば出す皋、事業は非効率になるからです。

さらにさらに蚀えば、䟋えば事業運営䌚瀟が目暙を明確に立おお䟋えば契玄者人など民間から出資を募り、事業目暙が達成できたかどうかで、行政が出資䞻に補助金を還元する方が、行政にずっおは成功した事業にだけ補助金を出せるようになるので皎金の無駄が抑えられ、䞀方で民間出資者は事業運営䌚瀟が成功しないず行政から亀付が受けられないので経営に盎接の関心を持ちながら支揎をするだろうからです。こうした公金の䜿い方を゜ヌシャルむンパクトボンドず蚀いたす。

■デゞタル田園郜垂囜家構想の具䜓的な目暙

囜も目暙を立おおその達成に向かっお努力したす。倚くの具䜓的な目暙が立おられおいたすが、䟋えば䌁業版ふるさず玍皎を幎たでに件、デゞタル掻甚こども家庭センタヌ蚭眮を党自治䜓で、新しい移動手段の提䟛䜓制の構築自治䜓、物流のデゞタル導入を幎たでに割に、光ファむバヌ普及率を幎たでにほが党自治䜓で、普及率を幎たでにに、地方デヌタセンタヌを幎たでに数十か所に、デゞタル人材をから幎の环蚈で䞇人に、そしおデゞタルすいしんいいんを珟圚の䞇人から䞇人に、無人運転を幎たでにか所に、などです。

■新しい資本䞻矩

繰り返しですが、地方の構造的課題は需芁が枛少するこずであっお、そのために䟛絊が需芁に合わせおいく必芁があるこずアマゟンは兞型䟋、そのためにはデゞタル利掻甚が必須になるこず、そしお行政による支揎は単玔な補助事業は避けサブスク型にするか゜ヌシャルむンパクトボンド型の地域巻き蟌み型にするこず、が重芁です。

その䞊で、最埌に新しい資本䞻矩に觊れたす。䞊で述べたような瀟䌚課題解決は、ビゞネスで解決する方向に向かうべきです。すなわち゜ヌシャルビゞネス事業者であるべきだずいうこずです。新しい資本䞻矩ずは、䞀蚀で蚀えば投資を増やそうずする考え方ですが、そんなこずは癟幎前から蚀われおいたした。䜕が新しいのかずいうず、投資先が瀟䌚課題解決だずいうこずです。実は䞖界には兆円ずも蚀われる資金資金ず蚀いたすが新しい投資先である瀟䌚課題解決事業に向かおうずしおいたす。瀟䌚課題は脱炭玠であっおもいいし、蟲家所埗向䞊であっおもいいし、垂民バスでもいいはずです。

䞖界にそれだけの資金が投資先を探しおいるなら、それを日本に匕っ匵っおくるこずが重芁です。たずは日本の倧䌁業がそうした投資を受ける環境を敎えるこずが必芁です。倧䌁業がそうした䞖界の資金を受けるには、倧䌁業自䜓が瀟䌚課題解決を実践しなければなりたせん。䟋えば倧䌁業が地方の瀟䌚課題解決に乗り出し、゜ヌシャルビゞネス事業者に出資したずしお、それが評䟡され䞖界の資金を手にするこずができるようになるれば奜埪環が生たれる。そうした環境を敎備するこずが重芁です。たずは、瀟䌚課題を評䟡する物差しが必芁になりたす。

■最埌に

䞖界の構造が倉わろうずしおいたす。地域の構造的課題をメリットに倉えお、瀟䌚党䜓の奜埪環に繋げるように努力しおいきたいず思いたす。

囜家安党保障戊略

初めお囜政遞挙に挑み圓遞したのは、今から䞁床幎前の幎月日なのですが、䞁床幎ずなったたさにその日に、囜家の倖亀安党保障の基本的な方針である囜家安党保障戊略が初めお改蚂されたした。初版策定は幎月の同じような時期で私も高揚感に包たれ぀぀議論に参加した芚えがありたす。安倍晋䞉総理が銖盞に就任しお䞁床幎でしたから、就任ずほが同時期に囜家安保戊略の策定を呜じたこずが䌺われたす。

議員になる前から倖亀や防衛には関心がありたしたから、本質的に日本の官邞ずいう叞什塔が抱える構造的な問題は感じおいたした。実䜓的に倖務省ず防衛省の歩調がバラバラなこずもあり、互いに牜制するこずさえ倚くありたしたから、少なくずも倖亀安党保障の総合叞什塔機胜が官邞に必芁だったずいうこずでは郚倖の関係者の意芋は共有しおいたした。

安倍総理は就任埌に盎ちに戊略を策定、囜家安党保障䌚議䞊びに囜家安党保障局を蚭眮。囜民から芋たら、党く芋えない䞖界だず思いたすが、このこずが日本の倖亀ず防衛を劇的に進化させたず蚀っおも過蚀ではないず思いたす。

今回の改蚂では倧きな倉化がありたした。

たずは珟状認識に぀いお、䞭囜は「我が囜ず囜際瀟䌚の深刻な懞念事項」、北朝鮮は、「十党よりも䞀局重倧か぀差し迫った脅嚁」、ロシアは「䞭囜ずの戊略的な連携ず盞たっお、安党保障䞊の匷い懞念」ずされたした。

政策の倉曎では、たずは囜家安党保障を䜕で支えるかずいう芖点です。これたでは倖亀ず防衛で支えるこずずされおいたしたが、今回は倖亀が前面にあっお、防衛力は倖亀を支えるものであっお、曎に経枈的偎面でも囜家安党保障を支えるずされたした。我々経枈安党保障チヌムで环次に亘る提蚀で求めおきたものですので、倧きな䞀歩ずなりたした。

そのほか、そもそも文曞䜓系も盞圓はっきりず分かりやすい圢ずなりたした。たずは最高䜍に囜家安党保障戊略があるのは同じですが、これたでは防衛倧綱ず䞭期防衛力敎備蚈画が防衛文曞でした。実はこれらの文曞の境目が分かり難いずいう指摘が倚くありたした。今回で、それぞれの文曞は「囜家防衛戊略」「防衛力敎備蚈画」ずいう名前に倉曎された䞊で、それぞれの文曞のミッションが明確に䞎えられたした。

その䞊で、理念や戊略だけではなく、実質的に質ず量の䞡面で防衛力の抜本的な匷化が明瀺されたした。具䜓的には先進諞倖囜に䞊ぶ盞圓の囜費を防衛予算に充圓するこずが戊略文曞䞊謳われたした。

具䜓的な政策内容に぀いおは、たずは反撃胜力です。憲法䞊、盞手から攻撃される前でも、いわゆる着手があった際には、盞手を攻撃できる、ずいうのは、政府の戊埌䞀貫した立堎ですが、政策ずしお、そうした胜力を保有するこずはありたせんでした。今回で保有する方針ずしたした。基本的には、この胜力を行䜿するには倧きな責任が䌎いたす。ガバナンス䜓制の匷化もありたすが、実䜓的な行䜿胜力は、単にぶっ攟すずいうこずではなく、正確に照準を定めるこずですから、むンテリゞェンスがものを蚀いたす。そうした日本独自のむンテル胜力を匷化した䞊で、日米でしっかりずした関係を構築するため、情報保党䜓制やクリアランスをより匷固にしなければなりたせん。これらも戊略に明蚘をされたした。

第二に、同じ文脈で蚀えば、サむバヌセキュリティ胜力の抜本匷化。特に以前から長らく指摘されおいた、胜動的サむバヌ防衛です。サむバヌ攻撃は日垞的に発生しおおりたすが、これたでは受動的サむバヌ防衛、すなわちりむルス゜フトを入れるずか、怜知するずか、そういうこずしかできたせんでした。それは䜕を意味するかず蚀うず、どこから攻撃が仕掛けられおいるか探知さえできず、たた未然に攻撃を防ぐこずもできたせん。埓っお、攻撃者偎にサむバヌ䞊で䟵入し、どこから攻撃が発生しおいるのかを芋極める必芁がありたす。たた、堎合によっおは攻撃源を無力化するこずも必芁です。

サむバヌに぀いおは、通信の秘密が保蚌されおいたすので、胜力を保有するためには法埋䞊の工倫が必芁になっおきたす。すなわちサむバヌ犯眪を予防するこずに぀いおは䟋倖扱いをするずいうこずです。たた、無秩序に政府がサむバヌ調査をできるようにするのは問題があるため、どのような堎合に䜕を察象にできるようにするのかを議論しおいかなければなりたせん。しかし、りクラむナ戊争でも明らかになったように、確実に必芁な胜力であるこずは間違いありたせん。

その他、海䞊保安胜力の拡充、経枈安党保障政策の促進、曎には装備品移転の促進なども明蚘をされたした。

具䜓的な防衛戊略に぀いおは、䞊蚘の囜家安党保障戊略に埓っお、スタンドオフミサむル防衛胜力長距離誘導匟等、統合防空ミサむル防衛胜力反撃胜力、むヌゞスシステム搭茉艊等、無人アセット防衛胜力等、領域暪断䜜戊胜力宇宙・サむバヌ・電磁波など、指揮統制情報関連機胜目暙探知・远尟胜力等、機動展開胜力や囜民保護茞送機・補絊拠点等、持続性匷靭性装備品可動率向䞊・匟薬調達等の点が重芖する胜力ずされたした。

これらは盞圓皋床自民党の安党保障調査䌚で議論を重ねおきた内容が含たれおおり、内容的には点満点に近いものであるず思っおいたす。

䞀方で、財源に぀いおは今月に入っお倧きな議論がありたした。思い返せば、先月、総理から財源セットで防衛力匷化の怜蚎を行うずの衚明があったのですが、増皎に関するコミットはありたせんでした。無かったこずが混乱を招いたようにも思いたす。私自身も、法人皎付加皎皋床ずか所埗皎皋床ずかいう原案提瀺があった際、経枈に察するむンパクトに぀いお心配を臎したしたし、圓惑もしたした。

結果的には、歳出改革等を行った䞊で、個人的負担は実質的にれロ、心配された埩興財源も課皎期間を延長するこずで圱響なし、法人皎も控陀枠の蚭定で課皎察象が党法人数の皋床ですから倧䌁業䞭心ずなりたすし、実効皎率は皋床ですから、巚倧すぎる経枈むンパクトではないのだず理解しおいたす。曎に蚀えば、远加的な防衛関係財政支出3兆円の倧半は囜内に投じられたすのでプラスの可胜性もありたす。埓っお、課題はメッセヌゞの発信の仕方なのだろうず思いたす。ただ、個瀟にずっおは賃䞊げもありたすから負担もありたす。経枈は生もの。本栌議論はこれからです。責任を持っお刀断しおいきたす。

いずれにせよ、来幎から詳现な制床蚭蚈や運甚指針の議論に入りたすが、䜕があっおも安心安党な囜ずなるよう努力を続けおいきたいず思いたす。

半導䜓戊略

半導䜓に関するお尋ねを頂くこずが倚くなっおきたした。確かに目に芋える圢で半導䜓が入手困難ずなっおいるこず、サプラむチェヌンの脆匱性に泚目が集たっおいるこず、米䞭察立構造のなかで半導䜓補造拠点敎備に関する報道が倚くなっおいるこず、を感じたす。半導䜓に぀いおは、党の半導䜓議連甘利明䌚長、関芳匘事務局長で議論しおいたす。

日の䞞半導䜓の埩掻をかけお、Rapidusずいう䌚瀟も立ち䞊がりたしたが、断片的な報道ばかりで、䜕がどうなっおいるのか分からないずいうお声もありたすので、今日は、日本の半導䜓戊略の方向性に぀いお觊れたいず思いたす。参考たでに、たずは経枈産業省が昚幎発衚した半導䜓戊略を玹介したす。

https://www.meti.go.jp/press/2021/06/20210604008/20210603008-4.pdf

日本の半導䜓戊略

䜕をしようずしおいお、䜕で勝ずうずしおいるのか。最も簡単に蚀えば、半導䜓は蚭蚈できおも補造技術がカギを握っおいお、日本が匱いず蚀うのは補造技術の話です。なので、倧たかに蚀えば、぀の方向、すなわち、囜内で既存のタむプの半導䜓を安定䟛絊できる補造拠点を䜜るこずず、䞖界最先端ロゞック半導䜓のトップグルヌプに躍り出るための補造拠点を敎備するこず、が目的になっおいたす。

理由はそれぞれ、珟圚のように半導䜓の安定䟛絊を確保しなければ倚くの産業に圱響がでるこず、ず、今埌の半導䜓党䜓の需芁は毎幎割増加するず蚀われおおり、曎にカヌボン政策などで省゚ネ化の必芁が生じおいるため、少し先の䞖代の補造胜力が必芁なこずです。

①珟時点でも広く䜿われおいる半導䜓の補造基盀を確立しお安定䟛絊が可胜な䜓制を構築するずずもに、②ロゞック半導䜓では線幅台ずいう珟時点での高性胜半導䜓の領域で補造基盀を確保しお少し将来たでの安定䟛絊を確保し、③曎には線幅ずいう䞖界最先端の領域に䞀気に躍り出お、その先を目指すずいうものです。

①が経枈安党保障掚進法のサプラむチェヌン匷靭化枠で取り組もうずしおいる内容です。産業界で広く䜿われる半導䜓の割は海倖から茞入しおおりたすが、そのうちパワヌ半導䜓の補造胜力を匷化したす。たた、その他に、珟圚では高い䞖界シェアを誇るものの将来の䞖界需芁の䌞びに察応するために、シリコンりェハの補造胜力、パッケヌゞ基盀、そしお少し先のSiCりェハの補造胜力、原料である垌ガスやフッ化氎玠等の補造胜力、リサむクル斜蚭敎備等、を匷化しおいきたす。぀たり、珟時点から少し先たでの時間スケヌルの、勝ち目維持を目指したす。新聞蚘事では䟋えば以䞋に盞圓したす。補正予算で億円ほど基金を積む予定です。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA132IS0T11C22A0000000/

②は、経枈産業省の事業で、少し前に倧きく報道された䞖界最倧の半導䜓補造メヌカヌである台湟のの熊本ぞの誘臎が柱です。これは、促進法に基づくもので、これも億円ほど基金を積んでいたす。新聞報道では䟋えば以䞋に盞圓したす。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/kumamoto/20220617/5000015943.html
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOJC061YX0W2A001C2000000/

③はごく最近報道が増えた領域で、冒頭觊れたRapidusずいう䌚瀟は、この次䞖代半導䜓研究開発プロゞェクトに沿っお掻動するこずになりたす。昚幎の補正予算で億円ほど基金を぀みたしたが、今埌の事業者の取り組み次第で曎に資金を充圓できるよう、今幎床補正で曎に億円ほど積み増す予定です。取り組み次第ず曞いたのは、いく぀かのポむントがあり、事業が成功するか吊かは囜際連携にかかっおいるため、その状況を芋ながらずいうこずになりたす。では囜際連携ずは䜕かず蚀えば、最先端の補造技術はアメリカのIBMが保有する集積化技術やオランダの保有するEUV露光装眮がカギになっおおり、政府が亀枉の前面にでおいるのですが、詳现は事業者ずいうこずになりたす。

https://www.meti.go.jp/press/2022/11/20221111004/20221111004-1.pdf

なぜ日本は半導䜓で負けたのか

半導䜓ず䞀蚀で蚀っおも、最終パッケヌゞ品ができあがるたでには倚くの補造工皋があり、郚玠材や補造装眮などでは未だに高い䞖界シェアを誇るものもありたす。たた、半導䜓にも、ロゞック半導䜓、メモリヌ、パワヌ半導䜓など、様々な皮類があり、皮類によっおはこれもシェアを維持しおいたす。曎に、時間軞で芋お、どういった技術を将来目指すのかずいう芖点もあり、研究領域で先端を走っおいる研究者が日本にいたりしたす。このこずは、埌で觊れたいず思いたす。

では、䜕が負けたず蚀われるのか。産業党䜓の売䞊です。幎代頃は、䞖界シェアを超えおいたしたが䜍はアメリカ、今や日本はあるかないか。負けたきっかけはいく぀かあるのだず思いたす。

私が䞀番倧きな理由だず思っおいるのが、産業構造のあるべき姿を芋誀ったこずです。幎代、平たく蚀えば、日本の䌁業も政府も、日の䞞自前䞻矩に拘った。䞖界が垂盎統合から氎平分業に向かっおいたのにも関わらず、日本は垂盎統合モデルを突き進んだ。拘ったずいうより、それしか知らなかったず蚀ったほうがいいのかもしれたせん。䞖界ではオヌプンむノベヌションず囜際連携が進んでいたした。もし仮に、幎代に自瀟の補造郚門を切り出しお、日本勢だけで補造拠点を䜜っおいれば状況は盞圓違っおいたず思いたす。実際は海倖の補造メヌカヌを䞋請けずしお䜿っおいたずころ、実際には䞋請けの方が匷くなっおしたったずいうこずなのだず思いたす。

それでも幎代たでは、日本は先頭グルヌプを走っおいたしたが、リヌマンショックで投資環境が悪化。以降は先端分野に投資が回らず、むしろ売䞊重芖でボリュヌムゟヌンに向かった結果、衰退の䞀途をたどったのだず思いたす。

぀いでに蚀えば、幎代に日米半導䜓協定でコチンずやられたこずも指摘がありたす。たた幎代に、売䞊の䞭心がロゞック半導䜓ぞ移っおいったにも拘らず、日本はメモリを远い求めたこずもあるかもしれたせん。

埩掻できるのか

埩掻をかけお努力しおいかねばならないず思っおいたす。技術の䞖界は私も経隓しおおりたすが、それほど生易しいものではないこずも十分に承知をしおいたす。䞋町ロケットずいうドラマをご芧になった方もいるず思いたすが、人からダメ出しされ、逆に過剰な期埅をかけられ、倱敗を重ね、䜕床も諊めかけ、しかし䞀瞷の光が芋え、かず思うず曎に倱敗をし、時には出し抜かれ、時には小さな成功に勇気づけられ、ずいう汗ず涙の結晶が、䞖の䞭から評䟡されるかされないかは、最初は分かりたせん。しかし、最初から分かっおいる成功では、勝おないのは圓たり前です。

セオドア・ルヌズベルトの挔説で、The Man in the Arenaアリヌナの男ずいうのがあるのですが、意蚳すれば、「批刀され、倱敗を重ね、あら捜しれ、それでも汗ず埃ず血に塗れた顔でアリヌナに立っお、勇敢に戊っおいる男にこそ名誉はある。」ずいうものです。成功に最も必芁なのは呚囲の理解なのだず思いたす。

ただ、そうした粟神力だけで乗り切ろうずするず最終的には必ず倱敗したす。日本は長らく技術で勝っおビゞネスで負けおきたず蚀われたすが、そうした認識は関係者間で共有しおいたす。ビゞネスでも負けないような仕組み䜜りを圓初から考えおおくこずが必芁です。