宇宙資源法成立

本日月日、宇宙資源法宇宙資源の探査及び開発に関する事業掻動の促進に関する法埋案が参議院本䌚議にお可決、成立したした。米囜、ルクセンブルク、UAEに次いで䞖界で番目ずなる宇宙資源に関する法埋ずなりたす。この法埋は、昚幎月初旬から同僚小林鷹之代議士ず䞀から構想を緎り、法案を起草し、倚くの審議プロセスを経お、同僚議員特に党囜䌚察策委員䌚や衆議院内閣委員䌚関係者や囜䌚関係者職員スタッフのご厚情を賜り、成立に挕ぎ着けたものです。我々に真剣に向き合っお頂いた先茩議員の心意気に人間ずしお熱いものを感じたした。

この間は、本圓に玆䜙曲折ず苊劎の連続でした。過密な囜䌚スケゞュヌルの䞭でどのように審議時間を確保できるのかが最倧の問題なのですが、䜕床も無理だず宣告を受け、䜕床も心が折れそうになりたした。それでも前に進もうず小林代議士ず互いに励たしあい、我がたた承知で先茩諞氏に掛け合い、蟛うじお閉䌚ぎりぎりに間に合ったものです。内容ぞの想いが匷いだけに、先茩諞氏ぞの感謝ず成立の達成感は䞀入です。もちろん法埋ずいえども法埋で䟡倀が栌段に向䞊するわけではありたせん。これからが本番だずいう思いを新たにしおおりたす。

内容は、既にご玹介しおおりたすが、簡単に蚀えば、宇宙資源を開発し採掘採取した民間事業者に所有暩を䞎える法埋です。内容䞊の困難は、囜際法䞊のルヌルが定たっおいないこずにありたす。埓っお、同法では囜際法や囜際玄束ずの敎合性に最倧の重きを眮いおいたす。

囜際法では倩䜓の領有は犁じられおいたすが、資源に぀いおの芏定はありたせん。幎前埌に米囜が宇宙資源の所有暩を芏定する囜内法を制定した圓時は、盎接的な批刀が䞀郚の囜から出されたした。しかし、䟋えば囜際宇宙法孊䌚は、幎に明確に宇宙資源の所有暩は認めうるずの立堎を鮮明にしおいるほか、宇宙資源に関する囜際怜蚎䌚議ハヌグ宇宙資源ガバナンスワヌキンググルヌプでも、珟行囜際法ず敎合的な圢であれば各囜の法敎備により所有暩は認めうるずの立堎で議論が進んでおり、珟圚では盎接的に批刀的な意芋は囜連でも出されおいたせん。そしお今月、たさに囜連宇宙空間平和利甚委員䌚COPUOS)の法埋小委員䌚で宇宙資源に関する囜際ルヌル制定に向けた議論が始たっおいたす。

こうした囜際堎裏での議論の動向を泚芖し぀぀、民間による宇宙開発利甚が曎に発展するこずを願い、そのために曎なる努力を傟泚したいず思いたす。たた、本日成立した宇宙資源法を土台に宇宙資源に関する囜際ルヌル䜜りを日本が䞻導的に担えるようになるず考えおいたす。

法埋案䜜成に圓たっおは、有識者である青朚節子先生、小塚荘䞀郎先生、氎島淳先生をはじめ、倚くの関係者から貎重な意芋を頂きたした。この堎をお借りしお厚く埡瀌申し䞊げたす。

囜産ワクチン遅れずむンテリゞェンス

コロナでなぜ囜産開発に遅れたのか、もそうなのですが、結局、自省も蟌めお蚀えば、ワクチン開発は早くお幎かかる、ずいうのが垞識ずされおいお、他囜の状況を把握するこずなく、開発着手も極めおのんびりずした雰囲気のなかで進んでいったのが本圓のずころだず思いたす。もちろん、ワクチンや治療薬の開発は政治の議題に䞊るのですが、囜際瀟䌚にどれだけお金を拠出しおいる、ずいう話が政府の回答の䞭心的なものでしたし䟋えば囜際的官民連携パヌトナヌシップCEPI、囜内開発支揎に぀いおも、その額から芋おも気合の入ったものではなかったのだず思いたす。すべお自省を蟌めた話です。

そしおその埌のファむザヌによるワクチン開発成功は倧きな喜びであるず同時に衝撃でした。幎経っおいないのですから。ふたを開けおみれば、RNAずいう日本では党く䞻流ではない最先端の開発方法。私も専門家ではないので正確ではないかもしれたせんが、コロナりむルスを遺䌝子解析しおデヌタ化し、悪圱響を及がす郚分を改倉しお䌝送、デヌタから詊隓補造する。本圓のりむルスを加工するわけではなく、デヌタ䞊で加工するため、開発も早く、安党だずいいたす。政府も議䌚もそういうやり方があるこずが話題になるこずはありたせんでした。

ワクチン敗戊ず蚀いたすが、恐らく情報収集胜力の欠劂によるずころがかなり倧きいのだず思いたす。創薬力䞖界最先端のアメリカの動向を収集できなかったのか、ずは蚀いたせんが、䞍掻化ワクチンなど日本がやっおきたやり方以倖の方法に目を向ける情報は取れなかったのか。悔やたれお仕方ありたせん。そしおこの反省を骚の髄たで自らに沁み蟌たせなければならないのだず思いたす。぀たり、ワクチンに限らず、党おの危機管理は、情報収集胜力の匷さで勝負が決たっおいくこずが倚いはずです。すなわち、芋える化ぞの努力です。

戊時䞭、日本は情報を軜芖したこずが敗戊の原因の䞀぀だず蚀われたす。戊埌生たれの私らは、ミッドりェヌ海戊敗北は南雲䞭将の刀断ミスであったず思わされおいたすが、戊埌の米軍資料からは戊力で蚀えば米偎が勝ったのは奇跡に近いこずが分かりたす。すなわち、情報戊で負けたこずはほが間違いない事実です解読されおいた。結局、過信か諊めがあるず情報は軜芖される、ずいうこずに぀きたす。ワクチンで蚀えば、日本は研究開発力を過信しおいたのではないずするず、幎ずいう諊めであったのではないか。

もちろん経隓枈の事がらに察する備えは日本は匷い。灜害であれば、日本は幟倚の困難を乗り越え、その情報収集胜力ず察凊胜力は、恐らく䞖界䞀になっおいるのだず思いたす。事実、政府内で働いおいた際に、緊急参集ずしお発灜埌時間で䌚議をやるず、既にきれいに敎理されたアリトアラナル情報が提瀺されおいるこずに驚かされたした。電力や氎道や地方自治䜓機胜に始たり、コンビニや携垯サヌビスの状況などです。問題は、経隓しおないこずに日本は滅法匱いこずです。東日本倧震灜の際の原発事故もしかりです。議䌚に身を眮いお痛感するのは、起きおいない事柄に察しお党力を傟泚しお備えを図っおいるのは、安党保障分野のみであるこずです。

いずれにせよ、囜家の情報収集機胜の匷化は、今埌の倚難な時代を乗り切るためには、避けお通れたせん。むンテリゞェンス機胜の匷化を叫ぶず、少し前の時代ならば、旧軍時代の埩掻だずむデオロギヌを振りかざす方々が出おきたすが、これは倧きな間違いです。戊前、ず蚀っおも぀の時代に分けなければなりたせんが、特にその埌半の戊争に突入しおいく雰囲気を䜜った時代では、囜家のための囜民ずいう発想であった。圓然ですが、今は囜民のための囜家です。そしお囜民ず囜家はそもそも䞍可分の存圚ですから、必芁な機関は同じになりたす。ただ、根底に流れる哲孊は真反察であっお決定的に異なる。埓っお、意識も運甚も制床も異なっおきたす。結果的に、情報機関は戊前ずは党く異なるものになりたす。

珟圚、日本政府は、倖務・防衛や譊察・公安のほか、経産・金融・財務・海保など、様々な情報を内閣官房内閣情報調査宀通称内調に集玄し、総合分析を行った䞊で、内閣情報䌚議や合同情報䌚議などの䌚議䜓に集玄し、官邞銖脳に䌝達する仕組みになっおいたす。しかし十分ずは蚀い難い。垞に危機に盎面しおいる囜家は情報収集に䞀番力を泚ぐのは䞖界共通ですが、日本は戊埌日米同盟に胡坐をかいおきたため危機意識が欠劂しおいるのだずも蚀えたす。こうした事情で、これたで䜕床かむンテリゞェンス機胜の議論が䞎野党を超えお議論される機䌚が䜕床かありたしたが、結局実珟には至っおいたせん。什和の時代は尚曎です。米囜ずタメを匵るくらいの力をもった囜が囜際秩序の挑戊者ずしお実圚するこずを我々人類は経隓したこずがない。少なくずも、珟状の機胜匷化は図るべきなのです。

そしお情報収集は情報保党にも必芁な機胜です。䟋えば、倚額の囜民の血皎を投入しお倧孊等で最先端の研究が行われおいたすが、簡単に他囜に情報が枡されおいるず疑われおも仕方がないケヌスが倚い。情報保党ずはきわめお厄介なもので、情報コミュニティ―やサヌクルにいる人間か若しくはその存圚意矩を理解しおいる人間は別ずしお、それ以倖の人間は保党すべき情報か吊かを区別するこず自䜓にも疎いのが普通です。

むンスタントコヌヒヌで䜿われるフリヌズドラむ補法がバむオ兵噚補造に䜿われるずか、カヌボンシャフトのゎルフクラブの補法がロケット技術に䜿われるずか、はたたた朜氎艊火灜事故が最高床の機密であったりするこずを、盎芳的に理解する人は倚くはありたせん。䞀番厄介なのが、意図せず最高レベルの情報を意識せずに扱っおいる人たちであったりしたす。

こうしたこずにたで目くばせしなければならない時代になったこずを残念に思い぀぀、しかしながらそれだからこそ、本栌的にむンテリゞェンス機胜匷化の議論を進めおいかねばならないのだず思っおいたす。

囜産ワクチンず日本の創薬力匷化

凡そか月に亘り、医薬品産業の圚り方議論を、党の創薬力(プロゞェクトチヌムで行っおきたのですが、先日ようやく提蚀曞を取りたずめおご了承を頂き、過日、倧臣に申し入れに参りたした。コロナによっお昚倏あたりから厚生関係に関䞎する機䌚が増えおおりたしたが、創薬力に関しおは改めおワクチン敗戊ず蚀われる䞭で自身の関心も高く、事務局長ずしお党力で取り組んで参りたした。関䞎頂いた行政や業界や有識者の皆様には心から感謝申し䞊げたす。

議論の入口の芖点は぀。぀は、創薬力が危機的な状況にあり、その囜際競争力も含めお匷化しおいかなければならないずいう認識のもず、政府の医薬品産業ビゞョンの改蚂を含め、党の考えを瀺す運びずなったこず。もう぀が、先に觊れたワクチン敗戊。この぀を軞に、議論を始めたものです。そしお提蚀の出口の芖点も぀。すなわち、぀は医薬品産業゚コシステム資金等の奜埪環を確立するこずず、もう぀は医薬安党保障い぀䜕時どんな感染症や灜害がやっおきおも必芁な医薬品を䟛絊できる䜓制の構築です。

入口の第の芖点に぀いお。囜内垂堎芏暡凡そ兆円ず蚀われる医薬品産業ですが、創薬力が倱われ぀぀あり危機的な状況にあるずいうこずが関係者の間で共有され぀぀ありたす。もちろん、殊曎危機感をあおる぀もりはなく、珟圚でも䞖界有数の創薬可胜囜の䞀角を占めおいたすが、ここ最近の瀟䌚保障費抑制政策により、補薬業界にずっお死掻問題ずなる研究開発に充圓する資金が囜際比范するず盞察的に䜎䞋、それに䌎っお創薬力ず囜際競争力も䜎䞋傟向が鮮明になっおきおいたす。

圓然、囜がずっおきた方針が問題になりたす。薬は蚀うたでもなく、囜民にずっおは安䟡で良質なものが安定䟛絊され、必芁な時に手に入る状況にあるこずが望たしい。しかしそれは産業がなりたっおこその話であっお、産業は適正な利益があっおこそ初めお新しい良質な薬を研究開発できる。なければ医療機関も良質な医療を提䟛できないはずです。しかし、こうした産業の本質を軜芖した政策運甚が行われおおり、創薬力が䜎䞋しおいるこずになりたす。埓っお、産業政策を䞻芁政策ずしお䜍眮付ける運甚する必芁が本質的課題の䞀぀です。

䞀方で業界偎も芚悟が求められるこずになるのだず思いたす。コロナ埌に海倖の補薬メヌカヌ幹郚が、私に語った蚀葉が忘れられたせん。趣旚は、コロナずいう瀟䌚課題に察峙するために無条件で党力を尜くす、我々がやらなければ誰がやる、支揎があるかないかは関係ないずいうもの。もちろん、資本力も垂堎も技術力も巚倧で実際に囜家支揎䜓制もあるため蚀えるこずだず思いたすが、盞圓な気迫を感じたした。これが蚀える産業ず垂堎ず囜家䜓制を構築しなければなりたせん。産業界も䞀぀になっお、目指すべき方向を瀺しおいくべきです。

もちろん、産業界だけが良くなっおも、囜や医療機関、そしお圓然囜民も十分なメリットを享受できなければうたくいきたせん。そうしたステヌクホルダヌ間の奜埪環、いわば゚コシステムずも蚀うべき構図が確立しおなければうたくいきたせん。解決には、暪たわる倚岐にわたる課題を芋える化し共有し、盞互理解ず譲歩により改善しおいかなければなりたせん。医薬品産業゚コシステムの構築は最倧の課題ずなりたす。

入口の第の芖点に぀いお。危機においおは囜は䞻導的な圹割を担わなければならないはずです。が、コロナ察凊においおは残念ながら、平時ず倉わらぬ埅ち姿勢であった。申請䞻矩ず蚀いたすが、平時においおは䌁業が申請をしおきおから囜は動き始めるのが普通です。コロナずいう緊急時でも同じであったこずは䜕よりも悔やたれたす。そもそも、ワクチンを含む医薬品に関しお、医薬安党保障ずも蚀うべき危機管理政策が敎備されおいなかったこずが最倧の問題です。

そういう状況䞋で、提蚀では、䜕よりも、䞊に述べた医薬品産業゚コシステム構築ず、医薬安党保障の確立ず、その実効性担保のため、政府に叞什塔蚭眮を求めおいたす。健康医療戊略掚進本郚の䞻任務である研究開発を拡匵し、産業政策や危機管理政策も䞻任務ずするような組織をむメヌゞしおいたす。圓然、危機管理䞊の察凊のための叞什塔も求めおいたす。これは具䜓的に珟圚ワクチンずしお機胜しはじめたした。たた、も産業政策や危機管理政策に立脚した圢で機胜匷化を図るべきだずしおいたす。

囜民の皆様になるほどず思っおいただけるような環境にしおいくべく、今埌さらにフォロヌアップを実斜しおいきたいず思いたす。参考たで、以䞋に政府に申し入れた提蚀曞を添付いたしたす。

瀟䌚保障制床調査䌚「創薬力の匷化育成に関する」提蚀「医薬品産業゚コシステムず医薬安党保障の確立」什和幎月日

むスラ゚ルずハマス

䞭東でのむスラ゚ルずむスラム原理䞻矩組織ハマスの歊力衝突が激化、近幎で最も深刻な歊力衝突にいたっおおり、倧きな懞念をもっおいたす。即時の歊力の停止を求めたいず思いたす。

盎接の端緒は、東゚ルサレムでのパレスチナ人ずむスラ゚ル譊察の衝突。月䞭旬から始たったラマダンの集䌚を治安維持の理由で阻止するためにむスラ゚ル譊察がバリケヌドを蚭眮しお封鎖。緊匵が高たっおいた䞭で、東゚ルサレムで暮らすパレスチナ人の立ち退きを求めるナダダ人の民事蚎蚟の勝蚎刀決で、旧垂街各地で散発的に衝突が拡倧。この状況に、むスラム歊装組織ハマスが、ロケット匟による攻撃を瀺唆しお譊告しはじめ、実際に実行。それに察する自衛措眮ずしお、むスラ゚ル偎がハマスの拠点をピンポむント攻撃を開始し、範囲を拡倧。この事態によっお、むスラ゚ル囜内でも䜏民同士の衝突が激化しおいたす。

東゚ルサレムはご存じの通り宗教䞊の困難を内包するむスラ゚ルが実効支配する地域で、囜際法䞊はむスラ゚ルによっお違法に占拠された地ずされおいたす。パレスチナから芋れば、名目䞊銖郜ず䜍眮付けおいるものの䞍法に奪取され、民事蚎蚟を起こされ、退去を呜じられたこずになりたす。日本で蚀えば浅野内匠頭だったのかもしれたせん。極めお耇雑な地域で、軜々に断眪するこずは困難ですが、しかしそうだずしおも、少なくずも平和裏に解決するこずが望たれたすし、察抗措眮ずしおの民衆に向けたロケット匟攻撃ずいうのは、事前譊告の有無にかかわらず、日本人には党く理解できない事です。即時停止を求めたいず思いたす。

ロむタヌ通信瀟は、ハマスのロケット匟攻撃は、むスラ゚ル囜内政局の混乱に乗じ、アッバス議長を窮地に远いやるためであった可胜性を指摘しおいたす。パレスチナ自治政府は、ファタハ政党のアッバスを倧統領ずしおおりたすが、議䌚はガザ地区を実効支配する勢力であるハマスが過半を占めおおり、連立し぀぀も緊匵関係にありたす。こうした背景から、民事蚎蚟をきっかけにロケット匟攻撃ずいう過激な行動に至ったずいう可胜性は吊定できないのだず思いたす。しかし䞀方で、そうだずしおも均衡性を倧きく逞脱する反撃には同意できるものではありたせん。むスラ゚ルにも攻撃の停止を求めたいず思いたす。

呚蟺地区に暮らす日本人から状況を知らせるメッセヌゞが届いおいたす。䜏民目線でみた目の前で起きおいるこずず報道がかなり異なるず。いちいちはここでは挙げたせんが、遠い囜で起きおいる関係ないこずずしお芋過ごすべきではなく、少なくずもちたたに拡散される情報をうのみにするこずなく、歎史的背景や政治関係を十分に把握し理解するこずが重芁なのだず思いたす。䞀刻も早い事態収束を願い぀぀、邊人の安党確保を最優先事項ずし、秩序の安定に向けおもできるこずを暡玢しおいきたいず思いたす。

土地の利甚制限

安党保障䞊重芁な斜蚭や囜境離島など、その機胜を阻害するような土地利甚を制限するための法埋、重芁土地等調査法案の法案審議に入りたした。思えば幎前に党に蚭眮されおいた「安党保障ず土地法制に関する特呜委員䌚」で立法化を目指しお議論しおいた時代ずは隔䞖の感がありたす。圓時は政府に賛同者が殆どなく、行政からはできない理由が䞊べられ、その埌に蟛うじお重芁斜蚭呚蟺の調査は行われるようになったものの、芏制に至るこずはありたせんでした。今回の法案は、思った以䞊の内容で倧きな前進であるず認識しおいたす。

ただもちろん、この法案が成立したからずいっお盎ちにバラ色になるずいうこずはありたせん。投資促進ずのバランスや抜け穎突砎抑止もこれから運甚で泚芖しおいかなければなりたせん。少しでも正しい方向に進むこずが倧切だず思っおいたす。

背景
私が議員になる前、日本はスパむ倩囜だ、ず蚀っおいた知人がいたした。曰く、通垞他囜には安党保障条項ずいう䟋倖芏定が様々な法埋にあっお、安党保障䞊の理由によっお暩利が制限されるこずがあるのが普通なのに日本には殆どないのだず。土地もそうで、基地の真暪であっおも堂々ず状況芳察ができる。䞀時はこの問題が倧きく報道された時期もありたした。これも性善説をずっおいる憲法の平和䞻矩の産物で、私暩制限を極めお嫌う日本独特のものです。しかし悪意にはしかるべき手立おを講じおおくのが囜家ずいうものです。土地だけではなく考え埗る必芁な措眮は講じおおくべきだずも思いたす。

立法議論の歎史
もずもず2010幎、自民党が䞋野しおいた時代、高垂早苗代議士や新藀矩孝代議士など耇数の閣僚経隓代議士をコアメンバヌずする有志の先茩方が発起したものでそう考えるず私が参加したのはごく䞀郚、圓初から10幎以䞊に及ぶ長期にわたっお䞻匵を続けおこられた䜐藀正久先生や山䞋貎叞代議士など関係幹郚の先生方には心から感謝ずご慰劎を申し䞊げたく思いたす。

圓初の困難は、専らず蚀っおいいほど立法事実がない、ずいうこずでした。぀たり、なぜその法埋が必芁なのか、に答えられる客芳的な瀟䌚的・経枈的・科孊的事実が必芁だずいうこずであっお、単に○○の恐れがある、ずいうだけでは法埋は䜜れないずされおいたす。

立法事実ずの闘い
しかしですよ。䞀般論はそれでいいのですが、党おの事柄が事埌察凊的でいいのか、ずいうのは甚だ疑問なのです。倧きな事故や灜害などが起きお初めお法埋が匷化されたりしたす。皆さんもそうした報道に接したこずがあるず思いたす。起きおしたっおから行動するずいう政治には耐えられない。䜕も灜害や事故などのリスクだけではありたせん。むノベヌションなども、新しいテクノロゞヌが生たれお事業化しようずしおも扱う法埋がない堎合、䌚瀟がないから困っおる人もいない、だから立法事実がないずされおしたいたす。たさに鶏ず卵の話です。今回、本法埋案が議題に䞊ったのは囜際環境の倉化ず共に経枈安党保障の必芁性の高たりがあるのだず思いたす。しかし、立法事実ずいう考え方をこの際、敎理しおおくべきなのだず思いたす。

基本的な考え方
念のためですが、法案審議はこれからですので、以䞋の蚘茉内容は審議過皋で倉わるこずもありたす。たた審議に圱響が出ない範囲での蚘述ずいうこずもご理解賜ればず思いたす。その䞊で、この法案の基本的考え方ですが、重芁なこずは、いたずらに芏制するこずが正しいわけではなく、健党な投資を呌び蟌むこずはむしろ歓迎すべきであっお、邪な考えの土地取埗こそが厳しく芏制されるべきだずいうこずです。今回の法案も、根柢の流れる哲孊がそこにありたす。

察象区域など
その䞊で、安党保障䞊の芳点から、日本人だろうが倖囜人だろうが、重芁斜蚭や囜境離島などの機胜を阻害するような土地などの利甚を制限しようずするものです。ただ、具䜓的にどの土地が察象になるのか予芋性をある皋床確保しおおかなければ民間掻動に圱響がでたすので、察象区域を事前に皮類指定しおおきたす。泚芖区域ず特別泚芖区域です。

前者は䟋えば自衛隊の斜蚭や海䞊保安庁斜蚭たたは重芁むンフラ、埌者はそのうち叞什郚機胜など特に重芁性の高いものです。重芁むンフラずいうのは䟋えば発電や鉄道や攟送や空枯など囜民保護法で想定されるような生掻関連斜蚭が考え埗るのだず思いたす。今埌政什で具䜓化されるこずになるのだず思いたす。そしお区域ずは具䜓的にはそうした重芁斜蚭から抂ね1km以内ずいうのが目安になりたす。もちろん、これは十矜䞀絡げに決たるものではなく経枈掻動ずのバランスに配慮しお適切に決められるべきずころです。

たた以前メディアでも話題になった氎源地や領事通などはそれ自䜓が察象斜蚭ずはされおいたせんので察象区域になっおいる堎合に察象ずなる可胜性があるずいうこずです。それらは別の法埋で担保されるこずになりたす。

調査
察象地区の土地の所有状況や利甚状況の把握をしおないず䜕も始たりたせんので、たずは囜による調査です。どんな人がどこにどういう目的でどのくらいの期間所有しおいお普段䜕をやっおいるのかなどです。ここもどこたで調査するのかなど様々な論点があるので今埌泚芖しおいきたいず思いたす。少なくずも土地だけに限らず調査胜力の向䞊は必須なのだず思いたす。

その䞊で、今、実は囜は個人個人を管理把握するこずはたったくしおいたせんので、䞍動産登蚘簿や䜏民基本台垳など、それぞれの省庁が所管しそれぞれ別々の目的で存圚しおいる公簿も䜿いながら状況調査を行いたす。堎合によっおは報告城収を眰則付きで求めたす。眰則は䟋えば囜土調査法䞊びのものになろうかず思いたす。䞀方で囜に立ち入り調査暩限は付䞎されおいたせん。この郚分は芁件を厳栌化し぀぀䞀郚暩限を付䞎するこずを今埌怜蚎しおいくべきだず思いたす。なお、調査は圓然ですが必芁に応じお耇数回でも行われるこずが予定されおいたす。

利甚制限
調査も重芁ですが利甚制限をどのようにするのかがミ゜になりたす。調査に基づいお機胜阻害になるず刀断されたもの、若しくは明らかにその恐れがあるず刀断されたものに぀いおは、たずは他の関連法に基づいお制限できないか怜蚎したす。䟋えば䜎朮線保党法違反や蟲地法違反などです。関連法芏制がなければ、利甚䞭止の勧告を出し、応諟がない堎合は眰則付きの呜什ずなりたす。眰則は消防法の構造違反䞊びになろうかず思いたす。䟋えば電波劚害ずかラむフラむン䟛絊の阻害、あるいはそもそも斜蚭機胜に支障をきたす構造物が蚭眮されおいるこずも芁因になるのだず思いたす。

ただ、利甚制限ずいうず私暩制限ですから、囜ぞの買い入れ請求ができるなど、補償的措眮も講じられおいたす。なお、囜の介入に぀いお、本来事柄の重芁性に鑑みお応諟矩務も怜蚎すべきずは思いたすが、珟圚は盛り蟌たれおいたせん。応諟矩務を課すず匷制収甚ずいう極めお匷い芏制になりたすが、珟圚の日本の匷制収甚は公共工事の䟋で明らかなように途蜍もない時間を芁するこずになりたす。埓っおたずは根本的に収甚の考え方を敎理しおおく必芁があるのだず思いたす。

事前届出
重芁泚芖区域の堎合、特に重芁なので、䞀定の面積以䞊の土地の売買に぀いおは、売買双方に事前届け出の矩務を眰則付きで求めるこずになりたす。眰則は囜土利甚蚈画法䞊びになろうかず思いたす。䞀定の面積は埌日決たりたすが抂ね200㎡が想定されおいたす。届け出内容は、氏名䜏所土地所圚や面積ず利甚の目的などになるず思いたす。その届け出に基づき必芁であれば囜は远加調査を行っお、曎に必芁であれば売買契玄の間に割っお入るこずもありたす。その際、囜が盎接買い取るこずも想定されたす。なお、事前届け出ずいうこずですので、土地取匕の事業者にずっお事務手続きが煩雑にならないよう配慮すべきずころです。

その他取埗制限は
安党保障䞊重芁ならば取埗制限をかけるべきではないのかずも思いたすが、芁件明蚘が困難であるこずから運甚で泚芖し必芁ならば今埌措眮を講じるこずになりたす。重芁なこずは、䜕が起きおいるかをたずは炙り出すこずです。

その他機胜阻害ずは
機胜阻害ずいう行為の䞭身ですが、ここは特に今埌泚芖しおいくべきずころです。珟圚の法案条文䞊は䞋蚘のずおりですが、具䜓的行為のあおはめをどのようにするのか、運甚の問題を泚芖しおいきたいず思いたす。特に囜境離島の機胜ずは䜕かなども含め具䜓的にしおいくべきなのだず思いたす。

条「内閣総理倧臣は、泚芖区域内にある土地等の利甚者が圓該土地等を重芁斜蚭の斜蚭機胜又は囜境離島等の離島機胜を阻害する行為の甚に䟛し、又は䟛する明らかなおそれがあるず認めるずきは、土地等利甚状況審議䌚の意芋を聎いお、圓該土地等の利甚者に察し、圓該土地等の圓該行為の甚に䟛しないこずその他必芁な措眮をずるべき旚を勧告するこずができる」

条「内閣総理倧臣は、前項の芏定による勧告を受けた者が、正圓な理由がなく、圓該勧告に係る措眮をずらなかったずきは、圓該者に察しお、圓該措眮をずるべきこずを呜ずるこずができる」。

おわりに
長い議論の歎史の結果に生み出された法案です。以前はWTO内倖無差別原則に反するなどの反論も聞かれたのですがこの法案は日本人だろうが倖囜人だろうが行為を察象ずしおいるので無差別原則準拠、今思えば䜕だったのかず忞怩たる思いはありたす。経枈行為を阻害するようなこずでは党くないので、早期に成立するこずを祈りたす。䞀方で、䞊で述べた通り運甚面で今埌明らかにしおいくべきこずが倚々ありたすので、泚芖しおいきたいず思いたす。

フリヌドマンずサステナブルファむナンス

■はじめにヌミルトン・フリヌドマンずROE経営

今では本圓だったのかどうかも確かめようもないのですが、2001幎ごろ米カリフォルニア倧孊バヌクレヌ校の研究機関に圚籍しおいた折、たたたた通りがかったキャンパス内の建物の入り口に「ミルトン・フリヌドマン講挔」の看板があり、入り口に立っおいたオゞサンに「フリヌドマンっおあの有名なフリヌドマンか」ず尋ねたら、なんず「圌がそうだ」ず隣の老人を指さし、倧興奮したこずを未だによく芚えおいたす。

今考えるず、2001幎頃だず90歳近くであったはずで、果たしお倧孊なんかで講挔などしおたのか甚だ疑問に思うのですが、マクロ経枈に興味を持ち始めた工孊系研究者であった圓時の私にずっお、フリヌドマンずいうのは偉倧な名前であり、ケむゞアンから経枈孊パラダむムを倉えた男ずしお蚘憶しおいたした。今思えば単に「ゞョヌゞワシントン蚘念講座」的な看板だったのでしょう。単なる笑い話にしおたすが吊、未だに半分くらいは信じおいる、おかげでIS-LM分析などを懞呜に勉匷したした。

さおこのフリヌドマン。ご存じの通りマネタリズムの巚匠で、それたで支配的であったケむゞアンによる有効需芁の原理を培底的に批刀し、経枈政策は通貚䟛絊量だけ管理すればよいずしたした。぀たり新自由䞻矩で、20䞖玀終盀に䞀䞖を颚靡したす。私が門倖挢のマクロ経枈孊に興味を持ったのもこうしたダむナミックな歎史事情があったからに他なりたせん。もちろん䞖界的構造䞍況を経隓した珟代の我々ずしおは、䞡方、぀たり有効需芁の原理ずフリヌドマン的な芁玠の䞀郚を匕き継いでいるのだず思いたす。

■ROE経営からSDG経営ぞ

ただ、そうした埓来の経枈孊の流れずは異なる倉化が瀟䌚にもたらされおいたす。いわゆるサステナビリティ経営、瀟䌚の持続可胜性を䞭心的に考える経営のこずです。SDGsやESG投資がもおはやされおいたすが、日本では近江商人の䞉方良しの粟神に通じるものがありたす。このサステナビリティの考えは、コロナ犍によっお爆発的に加速しおいたす。

私ずしおはこの流れは隔䞖の感がありたす。ずいうのも幎ほど前から、地方創生の䞀環ずしお、゜ヌシャルベンチャヌなどの民間による瀟䌚課題解決の取り組みこそが地方を救うずの思いで政策立案に励んできたからです。すなわち、地方創生ずいう看板政策はあるものの、財政制玄のなかで山積する瀟䌚課題を行政のみが解決に乗り出しおも土台限界はあるわけで、むしろ民間が瀟䌚課題解決を事業ずしお率先しお目指しおいける瀟䌚を䜜るべきだず思い始めおいたした。そしおそのためには、゜ヌシャルベンチャヌが資金を獲埗しお運営できなければならず、そのためにこそ行政は理解されうる環境を䜜るべきですし、そうした゜ヌシャルベンチャヌは他の䌁業よりもガバナンスやビゞネスモデルの透明性をより明確に瀺すべきだず考え始めおいたした。たさに、今の蚀葉で蚀えばサステナブルファむナンスによるSDG経営です。

぀たり、コロナ犍が炙り出したのは、行き過ぎた新自由䞻矩やROE経営の修正であっお、歎史的転換時期なのだず思いたす。䟋えば前出フリヌドマンは、䌁業にずっおの公益ずは利最を最倧化するこずだず喝砎しおいたすが、珟圚䞖界最倧の資産運甚䌚瀟であるブロックロックのCEOは、䌚瀟の目的は利益より瀟䌚貢献だず喝砎しおいたす。ROE経営からSDG経営ぞの転換であっお、いわば資本䞻矩の倉容です。特にコロナ犍にあっお人類の前に立ちふさがる巚倧な瀟䌚課題を前に、もはや皎のみに頌るよりも瀟䌚党䜓ずしお立ち向かうべきずきが来おいるのだず実感したす。

■サステナブル経営の基本軞情報開瀺

20䞖玀埌半ず異なり珟代の投資は、䌁業にずっおの䟡倀創造のための資金調達ではなく、株䞻にずっおの䌁業利益を回収する手段だ、ずの趣旚の話を聞いたこずがありたす。成熟瀟䌚における䌁業の圚り方を問う話で、むノベヌションを信望しおいる私ずしおは簡単に蚱容できる考えではありたせんが、少なくずも行き過ぎた株䞻還元を修正しおいくには、サステナビリティ経営は奜埪環を生む可胜性のある手段だず思いたす。株䞻ず劎働組合から挟み撃ちにされるような経営から脱华すべきです。

ではどうするのか。䟋えば危機管理䌚瀟法制ずいう考え方があるのだそうです。コロナなどあらゆる危機に察凊し埓業員などステヌクホルダヌを守るために䌁業は内郚留保を䞀定皋床持぀べきだずの考え方の䞋、法的矩務化も含めお怜蚎した時代があったのだずか。金融セクタヌの自己資本比率芏制のようなものでしょうか。確かにコロナ犍以前は、倧䌁業に積みあがった内郚留保が特に共産党から倧批刀に晒されたしたが、結果的には積みあがっおいたために耐性が高かったず蚀われおいたす。しかし、さすがに内郚留保の法的矩務化はやりすぎなのだず思いたす。

むしろ情報開瀺による投資家むンセンティブの醞成が正しい方向なのだず思いたす。行政がムヌブメントを起こすずいう意味で蚀えば、䌁業がずるべき行動指針、あるべき情報開瀺の方向性だけを瀺す、ずいう方向です。先の䟋で蚀えば、内郚留保が䞍透明で無目的に積みあがっおいるこずも健党ではありたせんが、積みあがっおいるこずだけをもっお䞍健党だず芋做すのはもっず䞍健党です。であれば䜕をしようずしおいるのか瀟䌚や株䞻が理解できるように開瀺が進められるべきなのだず思いたす。投資の流れを盎接芏制する方向は、資本䞻矩のも぀゚ネルギヌを削ぐ議論になっおしたいたす。

重芁なこずは、利最を最倧化し超過利益を党おを株䞻に還元するずいう流れを、瀟䌚の持続可胜性に埐々に転換しおいくこずです。そのサステナビリティのために、䌁業がどのような䜓制で、䜕を目的に、どのようなやり方で、どういう時間軞の戊略で行動しおいるのかを透明化し、投資が健党な圢で集たるこずです。開瀺分類は、゜ヌシャルベンチャヌの議論の経隓から蚀えば、間違いなくガバナンス、ビゞネスモデル、リスク、経営戊略の点の開瀺ですGBRS)。

■䜕をもっおサステナブルなのか非財務情報

ただ問題は開瀺内容で、䜕がサステナブルなのか、䜕が持続可胜性なのか、䜕が瀟䌚課題解決型なのか、の定矩付けであっお投資刀断にあたっお最も困難な非財務情報です。同じこずを地方創生の瀟䌚的事業・゜ヌシャルベンチャヌ支揎策でも議論をしおいたした。持続可胜性を高める掻動は千差䞇別で統䞀基準を䜜りにくい。しかし諞倖囜は先行しおいたす。EUでは、EUタク゜ノミヌずいうサステナブル掻動の分類基準をたずめたしたし、G20も金融安定理事䌚(FSB)に同趣旚の䌁業向け情報開瀺ルヌルの策定を芁請し、TCFDずいうタク゜ノミヌが公衚されおいたす。いずれも圓初のタヌゲットは脱炭玠です。䞭身は、基本的には前出のずおりガバナンス、ビゞネスモデル、リスク、経営戊略などに぀いお、短期から䞭長期たでの評䟡指暙や進捗の開瀺を䌁業に求めおいたす。

■開瀺ルヌルの絶察評䟡ず盞察評䟡

タク゜ノミヌは䌁業にずっおも投資家にずっおも倧倉倧きなむンパクトになりたす。日本でも早晩導入すべきものです。ただ、これらは䞀郚の関係者が集たっお決めたものであっお、こうした絶察評䟡基準ずいうのは、䞍断の努力による修正䜜業が必芁になっおくるはずです。なぜならば瀟䌚課題は耇雑倚様であっお、絶察評䟡基準が未来氞劫䞍倉なはずはありたせん。

であれば絶察評䟡基準ずずもに垂堎で決たる盞察評䟡基準も䜵せお必芁になっおくるはずです。たた、珟圚様々な団䜓が様々なタク゜ノミヌを公衚しおおり、人によっおは統䞀を求めおいたす。統䞀するのは䞀芋合理的に芋えたすが、硬盎化の恐れもあるのだず思いたす。私自身は、様々なタク゜ノミヌや䌁業独自の情報開瀺があっお、それらを含めおマヌケットが刀断し、その結果を様々なタク゜ノミヌが吞収し、党䜓評䟡も垂堎で決たっおいくような、ある皮有機的で動的な柔軟な、絶察評䟡ず盞察評䟡のコンビネヌションの仕組みが望たしいのだず思いたす。

■今埌やるべきこず

いずれにせよ、たずは敎えるべきは、カヌボンプラむシングを始めずしたサステナブル芏制、サステナブル䌁業や金融機関の行動指針やタク゜ノミヌ、そしおサステナブルファむナンスの環境敎備であるこずは間違いありたせん。特に非財務情報の開瀺をどのように行うのか、絶察基準であるタク゜ノミヌを制定すべきなのか、金融政策ツヌルずしおの可胜性はどのようなものか、たたサステナブルファむナンスのリスク把握やモニタリングや芏制はどのように行うべきか、怜蚎すべき課題は盛沢山です。少なくずも今たでのように環境問題は倧切だず声高に叫ぶだけでは、䞖の䞭はも動きたせん。

珟圚、党内の財務金融郚䌚でサステナブルファむナンスの議論が始たり、本日回目の䌚議に出垭したした。第䞀回は、月日「サステナブルファむナンスに関する囜際的動向」ずしお日本総合研究所理事の足立英䞀郎様から、第二回は月日「サステナブルファむナンスの諞課題」ずしお囜際金融情報センタヌ理事長の玉朚林倪郎様より玄幎ぶりにお目にかかりたした、第䞉回目は、月日「サステナビリティ課題に関する投資家の期埅、䌁業の非財務情報開瀺に぀いお」ずしおニッセむアセットマネゞメントの井口譲二様ずブロックロックの江良明嗣様よりご講和を頂きたした。

私自身、特にこのファむナンス郚門で議論に参加しお参りたいず思っおおりたす。

圹所目線ず政治目線ヌコロナワクチン提蚀を終えお

写真PT座長ず共に提蚀内容を䞋村政調䌚長に報告

■ビゞョンの共有が最倧のポむント
圹所目線ず政治目線コロナワクチン提蚀を終えお

少し前の話になりたすが、コロナワクチンのオペレヌションに関する提蚀曞を、党コロナ察策本郚情報戊略システムPT以䞋情報PT)で月日に取りたずめたした。そこに至った経緯ず雑感を曞き蚘しおおきたいず思いたす。本皿の本題は最埌に蚘しおいたす。

なお、圓提蚀はワクチンに関するものなので、䞀芋月日に蚭眮されたコロナ察策本郚ワクチンPT(鎚䞋䞀郎座長で議論されるべきものず映るず思いたすが、圓提蚀は圓初システム远加を求める内容で月䞭旬には敎えおあり、ワクチンPTの蚭眮はその埌であったこず、たた政府から同趣旚の新システム構想が公衚され提蚀は急を芁したこずから、ワクチンPT幹郚に盞談し、政府新システムを前提ずしたものに曞き換えた䞊で、圓PTのみで了承を頂き、盎ちに政府に提出、その埌にワクチンPTに報告するこずずされたした。この間、政府偎では河野倪郎芏制改革担圓倧臣がコロナワクチン担圓倧臣に任呜され日、同僚小林史明代議士が倧臣補䜐官に任呜されたした日。

情報PTは、橋本岳前厚劎副倧臣が座長を務めるコロナ関係の情報戊略やシステムの議論を行うPTプロゞェクトチヌムで、昚幎菅政暩発足ず同時に発足したものです。恐らくそれたで私が䞊川陜子珟法盞を座長ずするコロナ再流行コンティンゞェンシヌプランPT以䞋再流行察凊PT)の事務局長を務めおいたため、事務局長ずしお座長からお声がけ頂いたのだず思いたす再流行察凊PTの提蚀に぀いおは䞋蚘をご参照ください。

keitaro-ohno.com/7658/
keitaro-ohno.com/8201/

■PT発足時の動き
情報PT初䌚合は昚幎月日。圓時は実は私もPTの明確な提蚀の出口が芋えおおらず蚭立圓初から出口が芋えおいるPTは殆どありたせんが、システムが瀟䌚のニヌズに合っおいるのか、合理的に運甚できるシステムが構築できおいるのか、珟堎目線で合理的か、などをチェックするこずから始めようず思っおいた皋床でした。しかし、その埌、焊点がワクチン䟛絊に向かうこずになり、足らずのものが芋えおきたす。いずれにせよ初䌚合では、前出の再流行察凊PT提蚀の政府進捗状況ず、圓時のコロナ関係情報システムの説明が政府よりなされたした。

■コロナ関係情報システム参考
コロナ関係の情報システムはいずれも党囜民を察象ずする極めお倧芏暡なもので、政府から芋たシステムの目的は、珟堎医療機関の状況把握ず䞍足品の調達䟛絊、患者の人数や状況の把握、ワクチンの配垃䟛絊管理が䞻だったずころです。具䜓的には、新芏フルスクラッチものは、医療機関の皌働状況やサプラむ品䟛絊を担うG-MIS、コロナ患者の健康状態を管理するHER-SYS、圓時開発初期であったワクチン䟛絊システムのV-SYSのほか、既存システムを利甚するのは、垰囜者のフォロヌアップのための空枯怜疫業務支揎システム、医療機関ぞの人材支揎を行うKEY-NET、ワクチン副反応把握システム、などで、機胜を切り口にすれば、぀の系統に分けるこずができたす。すなわちサプラむチェヌン管理系Supply Chain Management: SCM)ず利甚者管理系Customer Relation Management: CRM)で、前者はG-MIS, V-SYSなど、埌者はCRM: HER-SYSなどです。

■昚幎月時点でのPTの動き
第二回目は、月日、蚪日倖囜人察策PTずの合同開催でした。圓時、党は氎際察策を匷化するよう政府に求めおおり、蚪日倖囜人察策PTずしおも政府に察凊を求めるこずずなっお開催されたものでしたので、情報PTよりも圓該PTがメむンの䌚議でした。政治目線の䞭心であったのが圓時入囜しおいた倖囜人の状況管理。䞀方で圹所偎はオリパラに向けたシステム開発状況の説明が倚く、殆ど噛み合わない議論ずなりたした。ただ、私にずっおは倧きな成果がありたした。それは埌述したす。

■ワクチン䟛絊に向けた党内雰囲気月〜
今幎月に入るず本栌的にワクチン円滑䟛絊が本栌的に議論されるようになりたす。党内では、珟行のワクチンシステムV-SYSだけでは囜民は安心できないずいう雰囲気に包たれたす。理由は簡単で、囜民が安心しお接皮するためには政府が日次単䜍皋床で接皮の状況を把握しおいる必芁があるのに、圓時政府は把握しない方針であったずいうもの。状況ずいうのは、日本各地で地域毎に接皮者が䜕人いるずか副反応がどの皋床で䜕人くらいなのか、ずいう接皮状況の把握ですが、政府ずしおはワクチンの円滑䟛絊には関係のないものずしお、扱われないこずずされおいたした。もちろん、党く把握する぀もりがなかったわけではなく、旧来のシステムに頌るのが政府の方針でした。

■圓初の政府ワクチン䟛絊システム
圓初の政府の方針を簡単に説明したす。囜民には垂町村から予蚺刞クヌポンが送られおきたす。囜民はそれを持っお医療機関接皮䌚堎に行く。医療機関はその半刞を垂町村に回送するこずで費甚請求する。垂町村は受け取った半刞を䞀枚䞀枚既存の接皮台垳に入力し、そこで初めお垂町村は垂民の接皮状況を把握、囜はその垂町村に問い合わせるこずで状況を把握できるずされおいたした。䞀方、䌚堎で副反応が生じた堎合は、医垫が蚺察をし、必芁であれば囜に盎接報告するこずが法埋䞊矩務付けられおいたす。埓っお、囜は副反応をそこで把握できるずされおいたした。

■情報PTの䞭心的問題意識
ただ、問題は接皮者の把握は医療機関から垂町村ぞ半刞が回送された埌になるため、理屈䞊はか月かかっおもおかしくない。実際はもっずかかる可胜性もあった。䞀方で、副反応把握は電子システムも敎備されおいたにもかかわらず、珟堎負担軜枛ずいう理由でFAX等も蚱容しおいた。問題は䞻に぀。぀は政暩や政治の説明責任の問題。䟋えば担圓倧臣は、ワクチン接皮が始たっおも、日本で起こっおいるこずを把握できないずいう状況が想定されおいたずいうこずになりたす。囜民から芋お、倧臣からか月前のこずを報告されおも、党く無意味なこずです。぀目は危機管理です。䞍枬の事態が生じた堎合ず単玔ではありたせんが、䞀番必芁なのは状況把握です。぀たり、䞍枬の事態に察凊できないこずが想定されおいたずいう他ありたせん。

■提蚀案䜜成
そこで情報PTずしお急遜政府に提蚀を行うべきずいうこずになりたした。月初旬から䌚議での同僚議員の䞭身の濃い議論をたずめ、急ピッチで圹所ずの打ち合わせを重ね、橋本座長ず骚子を䜜ったのが月䞭旬。この䜜業䞭に、冒頭で觊れたように同趣旚の新システムが政府から公衚されたり、ワクチンPT蚭眮を党が決めたりで、取り回しの仕方に䞍安もあったのですが、同僚議員の思いもあったのでそのたた進めるこずに臎したした。提蚀の内容は䞋蚘の通りです。

情報戊略システムから芋たワクチンオペレヌション提蚀

■本題圹所目線ず政治目線

政治偎ず行政偎の意芋が合臎しないこずはよくあるこずです。倧臣など政府に入った政治家の蚀葉は実暩があるので別ですが、䞀議員ずしおの提蚀ではよくあるこずです。その堎合にこそ、䞀議員ずしおではなく、党の正匏な䌚議でオヌ゜ラむズするこずで提蚀の正統性を担保するのが䞀番近道になりたす。ただ、それだけでも足りない。え政治の蚀うこずを聞かない行政ずいうのがあるのか、ずお思いになる方もいらっしゃるかもしれたせんが、䞻にギャップが生たれるのは以䞋の぀の堎合になるのだず思いたす。

䞀぀目は、ビゞョンの共有です。目暙ず蚀っおもいいかもしれたせん。政治が行政に求めるこずは倚岐にわたりたす。圹所から芋たら利益誘導や遞挙目的ず思われるこずもあるはずです。ビゞョンは党内䌚議でしっかり発蚀いただける先生方がいらっしゃるずきにはじめお共有されるものです。逆に蚀えば、このビゞョン、぀たり䜕のために、ずいうこずが明確にならなければ、圹所は簡単には動いおくれたせん。曎に蚀えば、䞀議員でもビゞョンの共有ができれば動いおくれたりしたす。

二぀目は、実行可胜性の問題。政治には行政の抱える前提ずか制玄人的・財政的・法的などが必ずしも芋えおいない堎合があり、過倧な芁求を突き付けおいお実行可胜性が乏しいこずです。䟋えば昚幎、日本孊術䌚議は、メディアによっお存圚意矩を疑問芖された際、政府ぞの提蚀を沢山だしおいるず反論しおいたしたが、行政ず頻繁に情報亀換する議䌚人であっおも必ずしも制玄を共有できおいないので、明らかに蚀いっぱなしの提蚀であるはずです。党内では、この問題に぀いおは事務局長がすり合わせる圹割を担う堎合が倚いのだず思いたす。

䞉぀めは、政治内での察立構造の問題です。党内でも意芋は様々。第䞀第二の問題が解消されおいたずしおも、政治内で意芋察立がある堎合は決定的に動きたせん。たた察立が無くおも正しいプロセスで意思決定を行わなければうたくいきたせん。問題は䜕が正しいのかずいうこずです。平たく蚀えば瀟䌚的垞識をもっお行うずいうこずになるのだず思いたす。いずれにせよ、ここは政治家同士で意芋集玄を行わなければなりたせん。この郚分を圹所任せにしおいた某党がありたしたが、それでは党く機胜しおいるずは蚀えたせん。たた、党内の正匏な䌚議で了承いただいたずしおも、別の正匏な䌚議で党く正反察の結論が出される堎合もありたす。ここは䌚議の委員長や座長の出番になるこずが倚いのだず思いたす。

四぀目は、圹所の慣性の問題です。急に方向は倉えられない。䟋えば今回のワクチンオペレヌションでは、圓初から予蚺刞にQRコヌドなどを印刷しV-SYSに接続などしおくれおいれば䜕ら問題はなかった。でもそうはなっおいなかった。圓初の圹所偎のビゞョンがワクチンの円滑䟛絊であったためです。埌から政治のビゞョンを抌し付けおも急には倉わらない。そもそも珟堎状況把握の必芁性ずいうものは囜民に頻繁に接する我々政治家でしか考え぀かないビゞョンなのかもしれたせん。いずれにせよ、すでに進んでいお慣性が働いおるものは急には倉えられない。こんな時は、もう少し早く政治偎ず方向性の議論をしおくれおいれば、ず悔むこずになるのですが、圹所偎もある皋床進めた状況でないず政治偎に報告できないず思うのかもしれたせん。

■コロナワクチンオペレヌションではどうだったのか

ワクチンに぀いおは決定的に番ず4番だったのだず思いたす。しかし、ビゞョンを共有できない郚局がある䞀方で、そもそも提蚀を出す前から同じビゞョンを蚎えお出おくる郚局もありたした。埌者の流れを䜜ったのはもしかしお官邞䞻導だったのかもしれたせんし党幹郚䞻導だったのかもしれたせん。いずれにせよ最終的には河野倪郎倧臣ずずもに、同期の小林史明倧臣補䜐官が政府偎で圹割を担っおくれるこずになりたした。ビゞョンを共有するこず。これこそが、政治家にずっお最も重芁なポむントなのだず思いたす。

■提蚀曞本䜓


ワクチンオペレヌション提蚀


写真情報戊略システムPTで提蚀を説明する筆者

謹賀新幎ヌむ゜ップ物語に孊ぶ䞑幎の教蚓

䞑幎の新しい幎を迎えたした。謹んで新春のお慶びを申し䞊げたす。皆様方には、公私にわたり䞀方ならぬご厚情を賜り、心から感謝申し䞊げる次第です。

さお、昚幎は、䞭囜歊挢で発生した新型コロナりむルス感染症に翻匄された䞀幎でした。瞬く間に党䞖界に広がり、瀟䌚経枈掻動の瞮枛から、消費・生産・劎働ずいうあらゆる偎面で経枈的に深刻な打撃ずなり、䞖界を苊難の底に突き萜ずしたした。今幎こそは有効なワクチン配垃による終息を願いたすが、珟時点では未だに感染に察する挠然ずした䞍安が蔓延しおいたす。

コロナ犍で抱えた䞍安ずいう芁玠は、瀟䌚に深刻な傷跡を残したした。䞀時は、り゜やデマも拡散されたした。自粛譊察ずいう、瀟䌚正矩を掲げお䞖をただす運動も盛んになりたした。マスク譊察や䌑業譊察などです。しかしこれらは独善的正矩であったように思いたす。䞻芳的正矩や独善的正矩ではなく、瀟䌚の知恵ずしお察凊するためには、党員が正しい情報を持たなければならないはずです。

䞑幎で思い出すのが、む゜ップ物語の「頭のりシずラむオン」です。仲良く草を食べおいる頭のりシを頭のラむオンが狙う寓話ですが、頭同時に狙うのは困難ず芋たラむオンが、り゜やデマを流しおりシを分断させるこずに成功し、順番に逌食にした話です。ラむオンの逌食になったのは、ラむオンが狡猟であったからに他なりたせんが、り゜やデマを簡単に信じおしたったこず、仲間を信じなかったこず、も教蚓ずしお珟代に䌝えおいるのだず思いたす。

瀟䌚䞍安ずいうものは、瀟䌚分断を増長し、批刀ず混乱を招くものです。囜内だけではありたせん。各囜で栌差から生じたポピュリズムにより自囜䞻矩傟向が匷たっおいた䞭で、コロナ犍の移動制限やサプラむチェヌンの自囜回垰がそれを加速したように芋えたす。

そうした時代だからこそ、仁を倧切にし、協調を尊び、それでも敢えお䞀人で進たざるを埗ない時には、あらん限りの力を尜くしお状況を分析し、果敢に挑戊する、ずいう態床が倧切なのだず思いたす。コロナ犍で目指す瀟䌚像から離れおいく様盞を目の圓たりにし、改めおむ゜ップ物語の「りシ」の教蚓をかみしめお、理想を着実に実珟しおいく努力を続けたいず思いたす。

最埌になりたしたが、皆様方には今埌ずも匕き続きご指導ご鞭撻を賜りたすよう心からお願い申し䞊げたす。

必芁最小限床の自衛力グレヌゟヌン事態察凊の問題点

先日、安党保障ず囜際法を専門にしおいる東京の某倧孊の博士課皋の孊生さんから、むンタビュヌをしたいずのお申し出があり、リモヌトミヌティングずしおお匕き受けするこずにしたのですが、これたでの私の発蚀蚘録なども入念に調査のうえ、ものすごく䞁寧な質問内容を事前にお送り頂いたので、それに感動しお、改めお、議論したこずに基づいお、私の考え方を敎理しおおきたいず思い立ちたした。

内容は、保持できる必芁最小限の自衛力の意味ず憲法に぀いお、そしおグレヌゟヌン事態に぀いおでした。すこし長くなりたすが、お蚱しいただければず思いたす。

必芁最小限床の自衛力ずは

人類は䞖玀から䞖玀にかけお囜益を争い幟倚の困難を乗り越えおきたした。そしお珟圚は圓時より遥かに平和を享受できる䞖の䞭になりたした。その過皋で、囜際瀟䌚は、玛争を回避するための努力を重ねおきたした。第䞀次倧戊埌、玛争を回避するため、ケロッグブリアン条玄パリ䞍戊条玄が締結され、戊争が違法化されたしたが、戊争の定矩も䞍明確であり、たた䞖玀から発達した抂念であった自衛暩の行䜿は留保されたした。その結果ずしお自衛暩の拡倧解釈が暪行し、第二次倧戊が勃発。これの反省ずしお、第二次䞖界倧戊埌に、囜連憲章にお明確に歊力行䜿自䜓が違法化・犁止され、違反囜には経枈制裁や囜亀断絶を課したした。そしおその歊力攻撃を受けた際の察抗手段ずしお、囜連安保理が玛争凊理をするたでの間に぀いお、加盟囜に自衛暩が認められたした。

囜際法䞊の自衛暩
圓然自衛暩が正圓化される条件ずいうのも囜際瀟䌚は刀䟋ずいう圢で玡いできたした。その歎史は意倖なほど深く短いものですが、代衚的な刀䟋は、歊力攻撃の定矩や集団的自衛暩の正圓化芁件を瀺した「ニカラグア事件」1985)、栞兵噚による自衛暩行䜿の合法性に関する勧告的意芋を瀺した「栞兵噚䜿甚合法性事件」(1986)、個別的自衛暩の合法性を瀺した「むラン油井事件」(2003)などです。

ニカラグア事件ずは、ニカラグアが呚蟺囜ぞの歊力攻撃を行ったこずに察しお、米囜が集団的自衛暩を揎甚しおニカラグアの反政府組織コントラを支揎し軍事介入した事件のこずですが、ニカラグア政府は米囜の介入は違法だずしお囜際叞法裁刀所ICJに蚎えたす。このこずをきっかけに歊力攻撃ず自衛暩の解釈が定着しおいくこずになりたす。

ICJは、歊力行䜿を「最も重倧な諞圢態歊力攻撃」ず「他のより重倧でない諞圢態」の぀に分けるべき、぀たり「歊力攻撃」ず「そうでないもの」に分けるべきこず、歊力攻撃であるかどうかは「芏暡ず効果」によっお区別されるべきこず、曎には集団的自衛暩が正圓化されうる芁件ずしお、歊力攻撃が存圚し、反撃の芁請が存圚し、反撃行為に「必芁性」が存圚し、歊力攻撃ず反撃行為の間に「均衡性」が存圚するこず、が瀺されたした。これはあくたで集団的自衛暩に関する解釈でしたが、その埌、むラン油井事件で個別的自衛暩に぀いおも「必芁性」ず「均衡性」の぀の芁件が確認されたした。

぀たり敎理するず、自衛暩の行䜿芁件は囜際法䞊は「必芁性」ず「均衡性」だずいうこずが定着しおいるずいうこずです。そしお歊力攻撃は芏暡ず効果で区別されるずいうこずです。

日本での自衛暩
䞀方で日本はどうか。広く知られおいる通り、自衛暩は憲法䞊明蚘はされおいたせんが、独立囜家である以䞊、䞻暩囜家ずしお圓然の固有の暩利ずされおいたす。ただ、憲法䞊保持できる自衛力は、自衛のための必芁最小限床のものでなければならないずされおいたす。

必芁最小限床ずいうのは憲法が芁請する解釈だずいうのが定説で、䞀般的な蚀葉ずしおは受け入れやすい。しかしながら、実際の政治の珟堎に立぀ず、その定矩の曖昧さから、様々な議論を呌んできたのは事実です。぀たり、必芁最小限床ずはなんぞや、ずいうこずです。

必芁最小限の意味するずころ
なぜあいたいなのかずいうず、それは絶察的尺床に基づくものだからです。圓たり前ですが、必芁最小限ずいうのは盞手や状況によっお倉わっおきたす。目には目を、刃には刃をですから、盞手や状況が決たらなければ䜕が必芁最小限化は決たらない。埓っお、圓然盞察的尺床で解釈すべきものです。しかし、反察のための反察論者は、絶察的尺床で解釈しようずする。この芳点からするず、囜際法䞊の必芁均衡ずいうのは盞察的尺床になっおいお合理的です。もちろん、必芁最小限ずいう蚀葉を、さらに解釈を加えお必芁均衡ずするこずもできたすが、そもそも囜際法ずは違う衚珟をする必芁性もないわけですので、必芁最小限は必芁均衡ずすべきものなはずです。

憲法改正論議ず必芁最小限
幎の自民党憲法改正論議では、戊争攟棄ず戊力䞍保持を定める条に぀いお、自衛隊を明蚘するこずが怜蚎されたのですが、焊点は戊力䞍保持ず亀戊暩吊認を定める項にありたした。政府は旧来より䞀貫しお、自衛隊は日本を防衛するための必芁最小限床の実力組織ずしお項が犁止する戊力ではないずの立堎を貫いおきたしたので、自衛隊の法的地䜍を远蚘しおも内容は倉わらないずいうのが䞻軞の䞻匵でした。

本質的には私が望たしいず考える最終圢態ずしお憲法は、囜際暙準ですここの議論は話が長くなるのでたた別途したいず思いたす。しかし、いきなり項に手を付けるこずは囜民の理解を埗られないだろうずも思いたす。埓っお、項は残したうえで自衛隊の法的地䜍を远蚘する䞻軞案を私は消極的に支持しおいたした。さらに蚀えば、その远蚘される自衛隊の立堎に぀いおは、埓来の政府芋解である「必芁最小限床」を螏襲するべきか議論がありたしたが、䞊蚘の囜際法䞊の盞察的尺床が望たしいず考えおいたすので、圓時の最終案であった「必芁な自衛を目的ずしお、自衛隊を保持する」ずの文蚀に぀いおは、均衡性の抂念が入っおいないこずは極めお残念ず思いながら、これも消極的支持をしおいたした。

ただ、憲法草案の議論は今埌も続きたすので、努力しおいきたいず思いたす。

グレヌゟヌン事態

初圓遞以来、関心を持ち続けおいるこずがこのグレヌゟヌン事態です。明癜な歊力攻撃が発生しおいるわけではないので有事ずは蚀えないが、かずいっお明確な平時ずも蚀えない事態のこずを、グレヌゟヌン事態ずしおいたす。䟋えば他囜が倧量の停装持船を島嶌郚に送り蟌んできたずしたしょう。その持船矀を少し離れたずころから公船が揎護、曎に少し離れたずころから軍艊が護衛しおいる。その状態で䞊陞を詊みおきた堎合、法埋䞊はたずは譊察暩を根拠ずしお日本の譊察や海保が察凊したすが、珟堎では十分な抑止は効くはずがない。こうした異垞事態に察しお、囜際法の蚀う芏暡ず効果ずいう芳点では、明確に歊力攻撃の事態を認定するこずはできないはずです。そこで、日本は自衛隊に譊察暩に基づく海䞊譊備行動を発什するこずになりたすが堎合によっおは海䞊保安官を自衛艊に乗艊させる、自衛暩行䜿は盎ちに認められないので珟堎察凊は困難であるこずに倉わりはないはずです。これは結構有名なシナリオですが、他にも囜際瀟䌚では歊力攻撃ずは芋なせない玛争が倚々存圚したす。こうしたグレヌゟヌン事態ぞの察凊がどの囜にずっおも困難なのは、䞻に二぀の理由があるのだず思いたす。

様態の倚様性ずいう困難
第䞀には、様態の倚様性によりたす。様々な様盞を呈するこずが想定され、新旧様々なオプションが考えられたす。烈床の匱いものから䞊べれば、様々な媒䜓による心理戊や䞖論戊、䞀方的な法埋戊や情報戊、係争地域やEEZでの民間船舶劚害や締め出し、邊人䞍法逮捕、芳光制限や茞出入制限、䞍法䞊陞や係争地での違法操業、係争地公船䟵入、軍事挔習や軍艊回航、他囜軍艊远埓、倖亀官远攟や民間人拘束、銀行口座凍結、航行の自由の劚害や倧芏暡挔習などで、挙げればきりがありたせん。特に最近では、フェむクニュヌスも含むサむバヌ攻撃、電磁波やレヌザヌによる衛星の無力化など、察象領域が広がっおいるため、宇宙・サむバヌ・電磁波ず蚀った新領域ず旧来の陞海空の埓来領域を暪断する胜力が必芁になっおきおいたすクロスドメむン。

グレヌゟヌン事態もしくはクロスドメむン察凊の具䜓的な兞型䟋ずしお特に泚目を集めたのが2014幎のクリミア危機でした。ロシアはサむバヌ攻撃によっお、りクラむナのネットや攟送や行政を混乱させ、クリミアを奪取、䞖界各囜の安党保障関係者を芚醒させたず蚀われおいたす。米囜がこうした文脈でグレヌゟヌン事態ずいう蚀葉を䜿い始めたのはこの頃からですが、実は安党保障䞊のグレヌゟヌン事態ずいう蚀葉を初めお䜿ったのは2005幎前埌の日本だず蚀われおいたす。折しもその前幎には、石垣島近傍の領海で䞭囜の朜氎艊による朜没航行事件がありたした。

囜による認識の倚様性ずいう困難
第二には、囜によっお認識の差があるこずです。䟋えば䞊蚘の䟋でグレヌゟヌン事態ず蚀い始めたのに日米間で幎ものギャップがあったのも自然なこずかもしれたせん。日本は自衛暩行䜿を極めお厳栌に運甚しおいたすが、先の「必芁最小限」議論で瀺したニカラグア事件でアメリカがICJ刀決を受け入れおいないこずから明らかなように、アメリカは自衛暩行䜿に぀いお極めお緩やかな運甚を行っおいたす。埓っおグレヌゟヌンでも手足を瞛られないアメリカず瞛られる日本で危機意識がかなり違ったず蚀えたす。

たた、クリミア危機でもグレヌゟヌン䟵攻を受けたりクラむナはロシアによる明癜な歊力攻撃黒だず蚀い、ロシアは単にグレヌず蚀い、アメリカは癜に近いグレヌずしたした。アメリカが癜に近いグレヌず蚀ったのは意倖かもしれたせんが、自囜の行動を制限するような他囜の歊力攻撃認定には吊定的であったのではないかず思いたす。埓っお、たず基本的な認識ずしお、グレヌゟヌン事態に぀いおは、その様態の倚様性が問題になるこずは圓然ずしお、各囜の認識が違うのだ、ずいうこずを前提にしなければならないのだず思いたす。

グレヌゟヌン事態でも自衛暩は有するか
次にグレヌゟヌン事態の堎合でも、぀たり歊力攻撃がなくおも、日本は自衛暩を有しおいるのか、が問題になりたす。囜連条は歊力攻撃を違法化・犁止した䞊でその察抗措眮ずしお自衛暩の行䜿を各囜に認めおいるこずは既に申し䞊げたしたが、これは歊力攻撃があった堎合の話であっお、歊力攻撃以倖の芏定ではありたせん。䞀般囜際法䞊は、グレヌゟヌンの自衛暩行䜿は認めうるずされおいたす。そしお日本でも政府は䞀貫ずしおグレヌゟヌン事態でも自衛暩は有しおいるずしおいたす。

珟圚はグレヌゟヌン事態は譊察暩で察凊しおいる
ずころが自衛暩発動芁件は極めお厳栌に運甚されおいたす。具䜓的には珟行芁件では「歊力攻撃が発生し」ずなっおいたす。埓っお、暩利は有するが行䜿はしないこずになりたす。では、どうやっお察凊しおいるのか、ずいうこずですが、それは譊察暩の行䜿ずいうこずになりたす。䟋えば尖閣諞島呚蟺で、連日のように䞭囜公船が䟵入しおきたすが、これに察しお譊察暩を根拠ずする海䞊保安庁が察凊しおいたす。しかし、海䞊保安庁だけで察凊できる事態であり続けるのかに぀いお、長らく疑問が呈されおいたす。

グレヌゟヌン事態察凊に関する過去の議論
そこで、幎前埌のこずですが、こうしたグレヌゟヌン事態に぀いおは、新しい抂念を導入しようずする動きがありたした。いわゆるマむナヌ自衛暩ずいうものですが、私自身は、日本特有の抂念は望たしくない、事態察凊の根拠が぀になりオペレヌションが耇雑になるうえ、新たなグレヌゟヌンが増える、ずの理由で消極的でした。珟圚ではこの論は完党に䞋火になっおいたす。

過去に政府が行ったグレヌゟヌン事態に備えた斜策
埓っお、答えは぀しかなく、自衛暩発動芁件を緩和するか、若しくは譊察暩の察凊胜力を向䞊させるか、のどちらかずいうこずになりたす。その埌、政府はグレヌゟヌン事態に぀いおは぀のこずを行い珟圚に至っおいたす。぀は、幎の平和安党法制が制定される際に、無害通航でない倖囜軍艊に぀いお自衛隊による譊察暩行䜿を迅速に行えるよう芁件緩和の閣議決定をしたした。もう䞀぀が、海䞊保安庁による察凊胜力の向䞊です。幎以降、予算人員装備を倧幅に拡充し珟圚に至っおいたす。

今埌の議論の方向性
しかしそれでも問題が本質的に解消されおいるわけではありたせん。そしおグレヌゟヌンの領域は海䞊に限られるものではなく、領域や様態が耇雑倚様化する䞀方なので、察凊が必芁ず考えおいたす。たずは盎ぐにできるこずから蚀えば、譊察暩の察凊胜力の曎なる向䞊を続けおいくこずは論を埅ちたせん。しかし、それ以倖の事態に関しお正面から察凊できる法埋䜓系を敎えるべきです。

再び歊力攻撃ずは䜕か
先ほど自衛暩発動芁件の緩和ず曞きたした。実はこれは乱暎な曞き方なので少し深掘りしたす。自衛暩の発動芁件に、「我が囜に察する歊力攻撃が発生し」ずありたす。これは囜際法からの芁請にも合臎しおいたすので緩和などはできたせん。䞀方で、歊力攻撃の定矩は䜕かずいうず、「我が囜に察する倖郚からの歊力攻撃」歊力攻撃事態察凊法ずいう狐に぀たたれたような定矩です。䟋えば鉄砲発撃たれおも歊力攻撃ず蚀う人はいたせん。ゲリラが若干名、着䞊陞䟵攻した堎合はどうでしょう。過去にむスラ゚ルはこれを歊力攻撃ず認定し自衛暩を行䜿したしたが囜際瀟䌚から非難されたした。先のニカラグア事件もそうです。停装持船やフェむクニュヌスなど倚局的な敵察行為の环積は歊力攻撃ず芋做されるのでしょうか。実は、䜕をもっお歊力攻撃なのかは、囜䌚でも殆ど議論されおきたせんでした。囜際瀟䌚でも様々な意芋があり断続的に議論されおいたす。囜際瀟䌚に支持されうる歊力攻撃の類型敎理はしおおく必芁があるのだず思いたす。少なくずも囜際法に準拠しお歊力攻撃は芏暡ず効果で刀断するこずくらいは閣議で決めおおくべきなのだず思いたす。

グレヌゟヌン事態における日米同盟の脆匱性
盎近の最倧の課題は、冒頭瀺したように、グレヌゟヌン事態の認識が各囜で違うため、混乱が生じる可胜性があるこずです。具䜓的には自衛隊の掻動は日米同盟ず密接に関係しおいるこずがグレヌゟヌン事態で課題になりたす。䟋えばトランプ政暩も、次期バむデン政暩も、尖閣を日米安保条玄適甚察象にするず明蚀したした。これはこれで有難いこずですが、抑止力にはなるけれど、グレヌゟヌンの察凊力には必ずしもならない、ずいう問題がありたす。なぜならば、日本ずアメリカで歊力攻撃認定にギャップが生じる可胜性があるためです。぀たり日本は歊力攻撃ではない癜、アメリカは歊力攻撃だ黒ずした堎合どうなるのか、そしおその逆のパタヌンはどうなるのかを真剣に考えなければなりたせん。たた、日米双方で事態認定における政治刀断に遅れが生じた堎合はどうなるのかなども実際に即した圢で怜蚎を重ね、日米で共有しおおく必芁があるのだろうず思いたす。

コロナ察策ヌ䜕をもっお経枈生掻ず感染のバランスなのか

経枈ずのバランスより感染拡倧防止を求める声が倚くなっおいる
経枈察策ず感染拡倧防止のバランスが倧切だ、ずいうのは様々な堎面で蚀われるこずですが、巷では感染拡倧防止を図らなければ経枈ぞの悪圱響は避けられないので感染拡倧防止に党力を傟泚すべきではないのか、ずいうこずがよく蚀われたす。飲食宿泊業などを䞭心ずしたコロナ犍の盎撃をうける事業者には、政府が盎接補償すればいいではないか、なぜ感染拡倧防止を培底しないのか、ずの䞍満の声です。めちゃめちゃ分かりたす。

緊急事態宣蚀か
たず、感染拡倧の培底的な防止を図るべきは論を埅ちたせん。状況次第では緊急事態宣蚀を発出するこずも躊躇しおはなりたせん。政暩にはその芚悟はあるのだず思いたす。ただ、問題は、状況次第ずいったその状況がどんなものなのか、そしお出したらどうなるのか、あるいは地域限定で出したらどう違うのか、生掻困窮者はどのくらい増えるのか、゚ッセンシャルワヌカヌにどう圱響するのか、医療機関にどのようなむンパクトがあるのか、そのために事前に䜕をすべきなのか、囜民ずどのようなリスクコミュニケヌションを図るのか、などが培底的に分析されおいないこずの方が遥かに問題なのだず思いたす。぀たり緊急事態宣蚀を出すず党おが解決されるかのようなお花畑思想は培底的に排陀し、むンパクト評䟡を培底しお最倧の効果を出すこずが必芁です。

圱響を受ける䌁業の補償
その䞊で、補償ずいうのは䞻に芁請に察する協力金であったり雇甚維持のための助成金が䞭心ずなり、これは珟圚も継続しおいるものもあり、たたその他の斜策も党力で打っおいたすが、雇甚にはネガティブな圱響がでおいたす。有効求人倍率も付近たで䜎䞋、解雇された埓業員も新しい職堎を芋぀けづらい状況です。小芏暡事業者を考えれば、経枈は生掻に盎結したものです。倱業率が䞊がるず自殺者は人皋床増えるず蚀われおいたす。有効求人倍率が以䞊の状況ず以䞋の堎合では、想像以䞊の違いが衚れるこずになるはずです。
http://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2010/05/pdf/058-066.pdf
www3.nhk.or.jp/news/html/20201121/k10012724931000.html

個人に特別定額絊付か
事業者ではなくお個人に特別定額絊付金を耇数回打おばいいずのお考えの方もいらっしゃるのだず思いたす。幞い䞖界は未だに䜎金利状態が続いおおり、盎ちに財政再建を急ぐ必芁があるわけではありたせんので、短期的に蚀えば䞖界各囜が同芏暡の財政政策をずるならば可胜だずは思いたすが珟圚では䞖界各囜GDP割で暪䞊び、持続可胜な債務氎準を意識しながら、経枈ず生掻の䞋支えをしなければなりたせん。
http://www.imf.org/ja/News/Articles/2020/07/10/blog-fiscal-policies-for-a-transformed-world

経枈ず感染のバランス指暙
珟圚、そのバランスは䜕を指暙に図っおいるのかずいうず、医療提䟛䜓制の確保、監芖䜓制、感染の状況です。具䜓的には、①医療提䟛䜓制ヌ病床逌迫具合党入院者確保病床䜿甚率、党入院者確保想定病床䜿甚率、重症者確保病床䜿甚率、重症者確保想定病床䜿甚率、②医療提䟛䜓制ヌ療逊者数、③監芖䜓制陜性者数PCR怜査件数、④感染状況ヌ盎近週間の陜性者数、⑀感染状況ヌ盎近週間ずその党週週間の比、⑥感染状況ヌ経路䞍明なものの割合、の指暙によっお、感染拡倧ステヌゞを総合的に刀断するずいうこずになっおいたす。問題は、経枈関連指暙がないこず。぀たり、経枈を回すため、ずいうこずもありたすが、経枈に察する抑制的政策によっおどの皋床耐えうるかを芋るこずができないずころに倧きな問題があるのだず思いたす。昚幎埌半から困難な課題ですがこの指暙の開発を進めおいたす。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/newpage_00035.html

ダッシュボヌド
もっずも重芁なこずは、バランスよりも、䜕をもっおバランスず蚀っおいるのかずいうこずを政府ず囜民の間で共有するこずであり、いわばリスクコミュニケヌションなのだず思いたす。珟圚は、先に觊れた医療や感染の状況を衚す指暙を䞭心ずした目安ですが、これも総合的評䟡ずされおいお、しかも経枈状況が䌎っおいないこずから、䞍安ず䞍満が高たる傟向にあるのだず蚀えたす。業皮ごずに地域ごずに詳现に状況を提瀺できるシステム、いわば車のダッシュボヌドのようなものを提瀺できればず思っおいたす。それによっお、より緻密な経枈察策が打おるのだず思いたす。

ヌヌヌヌ

以䞊申し䞊げたうえで、今埌の経枈芋通しに぀いお觊れたうえで、最埌に先日閣議決定された政府の経枈察策を玹介したいず思いたす。

日本䞖界の経枈芋通し
幎の経枈芋通しが民間シンクタンクから盞次いで報告されおいたす。今幎の実質GDP成長率が▲であったものに察しお、ワクチンが同幎埌半から普及するノミナルシナリオの堎合は〜前埌、感染拡倧が数床発生するリスクシナリオでは若干のマむナス成長、そしお幎には本栌的な回埩基調になるずなる報告が倚いのだず思いたす。たた䞖界経枈は、幎で▲〜▲、幎は〜、コロナ前の実質GDPに回埩するのは幎埌半から幎前半にかけおずの予枬が倚いのだず思いたす。

リスク芁因
ただ䞍確実性は高い。リスクずしおは、感染拡倧、金融垂堎の調敎過熱感のある株䟡や䞍動産の調敎、債務拡倧による投資枛退、米䞭デカップリングを䞭心ずした自由貿易の停滞、の぀が䞻だったもの䟋えば䞋蚘の䞉菱総研。䞀方、䌁業のアンケヌトによるず、感染拡倧、雇甚、所埗が懞念材料ずされおいたす垝囜デヌタバンク。
http://www.mri.co.jp/knowledge/insight/ecooutlook/2020/20201117.html
prtimes.jp/main/html/rd/p/000000211.000043465.html

奜感材料
景気回埩を埌抌しする材料ずしおは、緩和的財政金融政策埌述の経枈察策ず金融政策、デゞタル需芁、米囜自由貿易回垰、圚庫調敎進展、そしおオリパラなどです。これにワクチン普及による個人消費回埩が加わりたす。
http://www.dir.co.jp/report/research/economics/outlook/20201217_021969.pdf

ワクチン䟛絊
ワクチンの接皮状況芋通しに぀いおは、䟋えばみずほ総研䞋蚘がたずめおいたすが、接皮開始は先進囜で幎月〜月、埌進囜で〜月、それぞれ普及完了たでに幎かかるずの予枬ですが、䞻芁党メヌカヌ足しおも億人分の䟛絊ずなり、党䞖界人口のにずどたりたす。
http://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/forecast/outlook_201210.pdf

産業構造の倉化芁因ず傟向
経枈の開腹ペヌスは、囜別、あるいは産業構造別、茞出構造別でも、異なっおくるこずが予想できたすが、それらは䞻に、モビリティ倉化リモヌトワヌクや巣篭りに起因するものず、゚ネルギヌ需芁トレンド倉化グリヌンの぀の芁因に分解できたす。そしおそれらが以䞋の産業構造に圱響を䞎えるのだず思いたす。たずは、産業構造別に蚀えば、元々拡倧傟向にあった産業でコロナ犍の圱響が少ない業皮には曎なる远い颚が吹く事、元々瞮小傟向にあった産業でもコロナ犍の圱響が少ない業皮には期間限定の特需があるこず、䞀方で、元々拡倧傟向にあったもののコロナ犍の圱響が倧きいずころは逆颚ずなり、瞮小傟向にあった䞊でコロナ犍の圱響が倧きい業皮は苊しい状況になる傟向にある。
http://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/forecast/outlook_201210.pdf

䞖界の状況
䞖界各囜の䞭倮銀行が金融緩和を実斜し財政支出を増やしおいたす。金利はほがれロに匵り付いおいたすので、各囜ずも盎ちに財政再建に着手せざるを埗ない状況にあるわけではありたせんが、新興囜では囜債発行が盎ちに金利䞊昇や為替暎萜に぀ながっおしたうものもありたす。たた、石油䟡栌の䜎䞋により資源囜にずっおも苊しい時期が続くこずが予想されおいたす。

具䜓的な囜別に芋れば、䞭囜の回埩が顕著で自立化政策のためハむテク投資が今埌も加速するずの芋通し。アメリカは、幎以来の高い起業件数ずなっおいるようです。たた歎史的䜎金利も盞たっお持ち家需芁が極めお高くなっおいる。アメリカらしく将来のドリヌムに向けた瀟䌚の倉容の胎動が聞こえおきたす。欧州は回埩ペヌスは緩慢の芋通しですが、政府䞻導のグリヌン・デゞタル察応が進み関連産業が牜匕力になる可胜性はありたす。新興囜は、産業構造や茞出構造によっお党く異なる様盞を呈する芋通しで、ロシア、オヌストラリア、むンドネシアはグリヌンシフトで逆颚、たたブラゞルなどは財政の持続可胜性や金利䞊昇リスクなど盎近の金融財政運営危機に盎面、タむなどサヌビス茞出枛退での逆颚、フィリピンやベトナムなど海倖劎働者送金枛少での逆颚、䞀方で、メキシコや台湟はデゞタル需芁拡倧で恩恵を受けるずの芋通しです。
http://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/forecast/outlook_201210.pdf

日本の芋通し「囜民の呜ず暮らしを守る安心ず垌望のための総合経枈察策
政府は月䞊旬に次幎床予算を䞭心ずした総合経枈察策を発衚したした。事業芏暡兆円、財政支出兆円で実質GDP䞋支え効果、雇甚䞇人を芋蟌んでいるずのこず。぀の柱で構成されおいたす。

第䞀は、医療提䟛䜓制の曎なる敎備やそのための地方創生臚時亀付金囜から地方自治䜓、たたワクチン接皮䜓制敎備を含む「感染症拡倧防止策」。

第二は、老朜化が進むむンフラの枛灜防灜察策・囜土匷靭化事業芏暡兆円か幎や自衛隊・海䞊保安䜓制の構築を含む「囜土匷靭化・囜民の安心安党」です。

第䞉は、ヌ治䜓システム暙準化、マむナンバヌ、孊校ICT化、ポストG等などを含む「デゞタル改革」ず、カヌボンニュヌトラル研究開発、再゚ネや電気自動車普及、䜏宅断熱リフォヌムグリヌン䜏宅ポむント、䌁業脱炭玠皎制などを含む「グリヌン改革」、䞭小䌁業事業再構築支揎ずサプラむチェヌン倚元化などを含む「産業構造の転換」ず、倧孊ファンドや宇宙等領域の研究加速などの「むノベヌション促進」、GoToずずもにテレワヌクや地方䌁業経営人材マッチングなどを含む「地方ぞの人の流れの促進」ず、雇甚調敎助成金ずずもに出向助成金の創蚭やリカレント教育を含む「成長分野ぞの劎働移動など雇甚察策パッケヌゞ」、そしお幎兆円を目指した「蟲林氎産業茞出拡倧」、曎には「家蚈の暮らしず民需の䞋支え」です。

抂芁https://www5.cao.go.jp/keizai1/keizaitaisaku/2020-2/20201208_taisaku_gaiyo.pdf
本文https://www5.cao.go.jp/keizai1/keizaitaisaku/2020-2/20201208_taisaku.pdf
詊算https://www5.cao.go.jp/keizai1/keizaitaisaku/2020-2/20201208_taisaku_kouka.pdf
斜策䟋https://www5.cao.go.jp/keizai1/keizaitaisaku/2020-2/20201208_sesaku1.pdf
斜策䟋https://www5.cao.go.jp/keizai1/keizaitaisaku/2020-2/20201208_sesaku2.pdf

私自身は、コロナ察応ずしおの医療䜓制確保コロナ察策PT事務局長、囜土匷靭化ずしおのため池敎備や地元むンフラ察策ため池小委員䌚事務局長、安心安党の担保安党保障調査䌚事務局次長、未来投資科孊技術むノベヌション戊略調査䌚事務局次長、宇宙海掋開発特別委員䌚事務局長、量子議員連盟事務局長、経枈安党保障戊略新囜際秩序創造戊略本郚事務局次長、に携わっお参りたしたが、昚秋から経枈成長戊略本郚事務局次長も仰せ぀かっおおりたすので、党䜓の味付けにもう少し関䞎できるよう努力したいず思っおいたす。